久しぶりに木山城趾に登ってみた。
ウオーキングのコースとしては、中程度の距離にある。
(木山城趾)
頂上は多分本丸跡になるのではないかと思う。
中世からの山城で、支城であったり、出城であったりしながら主はかなり変遷している。
地震の後は、崩落していた太平洋戦争の戦没者慰霊の忠魂碑が、やや小振りながら再建されていた。
春には、一面の桜の山になる。
地震とその後の新型コロナウイルスによって、もう5年以上花見の宴もない。
頂上の平坦な部分には、芝が張られていたのだが、今は別の種類の雑草が芝生然として一面に繁茂している。
我が家の庭の芝にも生えてきて、目の敵のようにして抜いているが、なかなかしぶとい草である。
(城趾から西の方向)
西の方向を見下ろすと、復興途上の町が見える。
文化会館の基礎部分も修復され、7月から使用が出来るようになった。
手前の家々も逐次再建されつつある。
道路も拡幅されて災害に強い町作りが始まってはいるが、完成はまだ当分先の話。
(城址から南の方向)
里山や運動公園などが見える。
撮した写真をPCに取り込む段階で、初めて稲を刈り取った後の田んぼの姿に気がついた。
コンバインなどでの刈り取りだと思うのだが、刈り取った後のこの模様は何だろう。
偶然では絶対起こりえない、はっきりと刈り取った農家の意志が見える。
多分、縦方向に刈り取った後にX型に耕したのだろう。
この細工は、下の道路付近からは見えない筈だから、城址からの眺望を計算したものだろう。
粋な農家もあったものだ。
帰り道の川沿いには、沢山のアヒルが羽根を休めていた。
地震前には、この川沿いには何グループかのアヒルがいたのだが、すっかり姿を見なくなって久しかった。
やっと、以前のような日常が帰りつつあるということだろう。
ささやかな変化が気になる秋の夕暮れである。
「夕空が美しければ今日はよし」・・・・しろ猫