飯田山常楽寺まで、ウオーキングで挑戦することにした。
10年ほど前に、富士山に登山するために事前訓練と称して自宅から何度か登ったことがある。
常楽寺は、飯田山の山頂より少し下にあって、比較的登りやすい道だ。
(飯田山)
標高は431mで、熊本市の西に位置する金峰山と背比べをして負けて、「もう飯田山(言い出さん)」と言ったとか。
我が家から登山口まで歩くと1時間以上かかる。
富士登山前には、自宅から歩いたものだが、もちろん今では夢のような話。
麓の登山口の駐車場まで車で移動する。
(登山口にある公園の池)
この公園の池の眺めがまた良い。
やたらと手を加えていない自然が残されている。
(益城三十三箇所巡り第三番札所、常楽寺への案内板)
三十三箇所巡りをスタートし、あと6箇所を巡れば終わるというところで地震があった。
この常楽寺は、相方と二人で地震前に訪れた後だったので、御朱印帳には印を貰っている。
(十四丁の不動明王)
本堂から1丁(108m)毎に、石仏が建立されている。
登山口が14丁なので、あと1512m登れというわけである。
ルンルン気分で登り始める。
(登山道)
お寺への参詣道は、最近舗装されたようだがかなり急傾斜で、曲がりくねった道。
ひたすら前傾姿勢で登る。
ルンルン気分はどこかに吹っ飛ぶ。
(八丁目の千手観音菩薩)
7丁目まで登れば半分の距離になるが、この8丁目の千手観音像あたりでは息が上がってしまう。
千手観音に、手より脚の方をナントカして下さいとお願いしたいほど。
10年の歳月の意味するところを嫌と言うほど実感させられた。
それでも胸突き八丁を上ってやっと常楽寺にたどり着く。
(常楽寺山門と乱れ石)
山門へ至る階段は、乱れ石といわれ「乱れ積法」と呼ばれる珍しい積み方がなされている。
平安末期に建立され、最盛期には36の僧坊があり、300人近くの僧侶が修行をしていたという天台宗の寺。
(飯田山常楽寺の境内)
寺自体は昔の光今何処といった趣。
10年前は、これからまた飯田山山頂に向かって登ったものだが、本日はここが目標点。
目標を達成して下界を見下ろす。
(熊本市街~益城町方向:その先は金峰山系)
少し霞が掛かっていて、鮮明には見えないが天気が良ければ有明海も。
(帰路に見かけた紅葉)
山の木は、常緑の広葉樹と針葉樹なので落葉樹は元々少ない。
それに、もの凄い前傾姿勢の連続で、殆ど上方を見ないまま登ったので紅葉を探すことも出来なかった。
その分、帰りは仰け反りながら歩くので、嫌でも上方を見てしまう。
緑の多い森の中に、所々にぱっと明るい紅葉の部分が広がったりする。
普通と違う部分の筋肉を使うので、久々脚に違和感を覚えはじめた。
それでも、思い切り森の空気を吸い込んで、晩秋の一時を満喫した。
「登山道イノシシの跡シカの跡」・・・・しろ猫