昨日は、江津湖でのボート競技の開始まで遊歩道を歩いた。
(下江津湖公園:広木地区)
この空間の広がりと、ゆったりのびのび感が好きである。
ただ虹色を思わせるカラーリングをした犬に出会ったのにはいささか驚いたが・・。
(キリン舎)
動物園内より、むしろ園外からの方がキリンは良く見える。
キリンも知っていて、カメラを向けたりすると近づいてくれる。
(湖畔沿いの林間コース)
自転車や車椅子のためには舗装された道路があり、もっぱら歩く人のためには土の道が続く。
(肥後狂句の句碑)
下江津湖と上江津湖が丁度ヒョウタンのような形でつながる辺りに句碑が一つある。
「音の良さ まいっ時櫓で 漕いでくれ」・・・冨永吉兆
肥後狂句は、独特の約束事があって、笠と呼ばれる上の句を提示されたものに、七五と続ける。
方言は使うのが一般的だが、使わなくてもOK。
ギィ~ギィ~という手漕ぎの櫓の響きが心地よいので、まいっ時(もうしばらく)漕いで欲しい、といった内容の句である。
作者は、長い間ラジオやテレビ・新聞の投句欄の選者として活躍した人である。
句碑の前には、上江津湖が広がる。
(上江津湖)
都市の中で、これだけの規模でしかも湧水だけの湖は日本でも少ないと思う。
100mほど遡ると、中村汀女の句碑がある。
(中村汀女の句碑)
「つつじ咲く母の暮しに加はりし」・・・中村汀女
句碑は、対岸にあった汀女の生家の庭から、この場所に移築されたものである。
東京で生活していた汀女が、年老いた母のために帰郷し母と生活を共にした時期の作である。
汀女には、この江津湖周辺の風景・生活を詠んだ句が多い。
更に上流部に遡ると、高浜虚子や夏目漱石その他沢山の句碑に出会うことが出来る。
が、しかしこの段階で5000歩を越え、往復1万歩になりそうだし、引き返すことにした。
(高校生女子の部の競技)
引き返したおかげで、午前中に行われた女子高生の競技に間に合った。
清正が、この湧水地帯を囲むように堤防を築き、下流部の新田開発と水源の確保を図った事業は400年後の今も、人々の生活に密着したなくてはならない資源になっている。
「恵まれて肥後は火の国水の国」・・・しろ猫