(つづき)
「58番」。
1983年3月、国鉄筑肥線の博多~姪浜間廃止に伴う代替バスとして、「11番」「69番」とともに運行を開始した路線であり、まもなく35周年。
“代替バスは、旧筑肥線の区間をなるべく忠実にたどる「69番」と、その派生で、より利便性を追求した「11番」と「58番」の3路線であった。
ちなみに「11番」の番号は、それまで現在の「96番 藤崎~長住線」が使っていたが、このときの改正で「11番」から「96番」に改番となった。
「69番」は当初、【姪浜駅~藤崎~昭代~小笹~百年橋~博多駅】、及びその派生である【下長尾~小笹~百年橋~博多駅】という2系統でスタートした。
その後、下長尾系統が桧原営業所まで延び、また西側は藤崎までの運行となり(ほんの一時期、野方まで行っていたこともあったが)、現在は桧原行きが「69番」、藤崎行きが「69-1番」に分割され、本家が分家に乗っ取られたようなカタチとなっている”
“代替バスの「11番」は、現在のルートとほぼ変わらない(ただし、郊外部が昭代三丁目から藤崎[上りのみ能古渡船場]まで、都心部が博多駅から中央埠頭まで、それぞれ延びた)。
「58番」は、現在は各停の終日運行(一部快速あり)だが、当時は快速のみであり、通勤時間帯のみ【下長尾~小笹~薬院駅~博多駅】というルートで運行されていた”
と過去の記事で書いていたが、現在「58番」は、県道桧原比恵線の小笹以南、小笹団地地区と博多駅を天神を通らずに結ぶ路線として大きく成長を遂げており、筑肥線代替としての本来の機能は隠れてしまった感がある。
旧西新駅、旧鳥飼駅付近から、遠回りをせずに(小笹、平尾を通らずに)博多駅に向かう「11番」も多くの本数が運行される一方、旧筑肥線のルートに一番近かった「69番」(現在の「69-1番」)は本数的に衰退しているのが現状。
でも、鉄道の廃止から35年が経過しようとしている現在も「69-1番」が存続していることは特筆すべきなのかも。
ただ、もっと鉄道のルートに忠実にしようと思えば、ルート変更も考えられることから、筑肥線代替バスを維持しているのだ!という積極的な意思はなさそうですが。
(つづく)
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