4月30日のかきつばた記念を制したサクセスエナジーの父はキンシャサノキセキです。
父はフジキセキ。ただしシャトル種牡馬としてオーストラリアに渡っていたときの産駒なので,キンシャサノキセキは日本産ではなくオーストラリア産。輸入されて日本で競走馬になりました。5代母がジョリーザザとローラローラ姉妹の3代母にあたる同一牝系。
2歳12月にデビュー。新馬と翌年1月のオープンを連勝。重賞初挑戦のアーリントンカップは6着。4月のオープンも4着でしたがNHKマイルカップは3着と善戦しました。
秋まで休養。10月に復帰した1600万は4着でしたが11月に1600万を勝ち,中1週でマイルチャンピオンシップに挑戦。ダイワメジャーの5着。
4歳になり京都金杯を6着,阪急杯を4着の後,4月にオープンで3勝目。
秋のセントウルステークスで復帰し3着。11月にオープンで4勝目。
5歳になって京都金杯は10着,阪急杯は5着でしたが高松宮記念で2着に入りました。
7月の函館スプリントステークスで重賞初制覇。キーンランドカップは3着,スプリンターズステークスは2着でした。
6歳の春はオーシャンステークスが10着,高松宮記念も10着と苦戦。
秋になってスプリンターズステークスは10着とまた大敗でしたがスワンステークスで重賞2勝目。すると阪神カップも勝って重賞3勝目。
7歳春にオーシャンステークスを勝って重賞4勝目。続く高松宮記念も勝ち,4連勝で大レース制覇を達成しました。
秋の復帰戦に予定していたセントウルステークスは出走取消。ぶっつけとなったスプリンターズステークスは香港馬の2着。マイルチャンピオンシップは13着でしたが阪神カップは連覇を達成しました。この年はJRA賞の最優秀短距離馬を受賞。
8歳になり,オーシャンステークスは2着だったものの高松宮記念は連覇を達成。これで引退となりました。
南半球産なので9月産まれ。若い頃は素質だけで走っていたもの。それにしても6歳秋以降の本格化は遅い感じも受けますが,たぶんこの馬に適した調教方法というものを陣営もようやく理解し始めたということもあったのではないかと思います。とはいえ高齢まで能力の衰えをみせなかったのは長所のひとつで,種牡馬としての魅力のひとつになるかもしれません。
ここでもう一度,スピノザが定義Definitioの条件として示している事柄を確認しておきましょう。
スピノザは定義の目的として,定義されるものが知性intellectusによって十全に認識されること,いい換えれば能動的に認識されることすなわち概念されることに資することをあげていて,かつそれ以外のいかなることにも資する必要はないといっています。だから定義のうちには,それに資することができるのであれば,虚構が含まれていて構わないと解することができるでしょう。そして,円とは一端が固定しもう一端が運動する直線によって形成される図形であるとか,球とは半円が直線部分を軸として一回転することによって形成される図形であるといった定義は,確かに知性が円や球を十全に認識するcognoscereつまり概念するconcipereために資するのであって,その起成原因causa efficiensの部分は,少なくとも現実的に存在する円や球に対して虚構であって構わないということになるのです。
したがって,もしこの虚構の部分を,直線とか半円の観念ideaとみなすなら,それは混乱した観念idea inadaequataなのです。直線や半円が円や球の定義のうちに示された運動motusをするということは,それらの十全な観念idea adaequataから帰結しているわけではなく,知性の能動的な肯定affirmatioという意志作用volitioから発生しているのであり,これは円や球の十全な観念との関係なしには十全adaequatumであるとみなすことができないからです。逆にいえばこのように示されている直線や半円の運動の観念というのは,それが円や球の観念と関係しているとみられるなら混乱した観念ではなく十全な観念です。したがってこれでみれば,起成原因の観念の十全性すなわち真理性を保証しているのは,結果effectusとして生じている円や球の十全な観念の方であるという見方をすることも可能でしょう。このために僕は,第四部定理四〇のうち,この定理Propositioそのものに示されていることだけが観念の十全性を保証しているわけではなく,この定理の4つの意味のうちにある,十全な観念は十全な観念だけから生じるということとの組み合わせで,全体の十全性が保証されていると解した方がよいと考えているのです。
ただし実際には,結果の十全性が原因の十全性を保証するというのとは違っています。
父はフジキセキ。ただしシャトル種牡馬としてオーストラリアに渡っていたときの産駒なので,キンシャサノキセキは日本産ではなくオーストラリア産。輸入されて日本で競走馬になりました。5代母がジョリーザザとローラローラ姉妹の3代母にあたる同一牝系。
2歳12月にデビュー。新馬と翌年1月のオープンを連勝。重賞初挑戦のアーリントンカップは6着。4月のオープンも4着でしたがNHKマイルカップは3着と善戦しました。
秋まで休養。10月に復帰した1600万は4着でしたが11月に1600万を勝ち,中1週でマイルチャンピオンシップに挑戦。ダイワメジャーの5着。
4歳になり京都金杯を6着,阪急杯を4着の後,4月にオープンで3勝目。
秋のセントウルステークスで復帰し3着。11月にオープンで4勝目。
5歳になって京都金杯は10着,阪急杯は5着でしたが高松宮記念で2着に入りました。
7月の函館スプリントステークスで重賞初制覇。キーンランドカップは3着,スプリンターズステークスは2着でした。
6歳の春はオーシャンステークスが10着,高松宮記念も10着と苦戦。
秋になってスプリンターズステークスは10着とまた大敗でしたがスワンステークスで重賞2勝目。すると阪神カップも勝って重賞3勝目。
7歳春にオーシャンステークスを勝って重賞4勝目。続く高松宮記念も勝ち,4連勝で大レース制覇を達成しました。
秋の復帰戦に予定していたセントウルステークスは出走取消。ぶっつけとなったスプリンターズステークスは香港馬の2着。マイルチャンピオンシップは13着でしたが阪神カップは連覇を達成しました。この年はJRA賞の最優秀短距離馬を受賞。
8歳になり,オーシャンステークスは2着だったものの高松宮記念は連覇を達成。これで引退となりました。
南半球産なので9月産まれ。若い頃は素質だけで走っていたもの。それにしても6歳秋以降の本格化は遅い感じも受けますが,たぶんこの馬に適した調教方法というものを陣営もようやく理解し始めたということもあったのではないかと思います。とはいえ高齢まで能力の衰えをみせなかったのは長所のひとつで,種牡馬としての魅力のひとつになるかもしれません。
ここでもう一度,スピノザが定義Definitioの条件として示している事柄を確認しておきましょう。
スピノザは定義の目的として,定義されるものが知性intellectusによって十全に認識されること,いい換えれば能動的に認識されることすなわち概念されることに資することをあげていて,かつそれ以外のいかなることにも資する必要はないといっています。だから定義のうちには,それに資することができるのであれば,虚構が含まれていて構わないと解することができるでしょう。そして,円とは一端が固定しもう一端が運動する直線によって形成される図形であるとか,球とは半円が直線部分を軸として一回転することによって形成される図形であるといった定義は,確かに知性が円や球を十全に認識するcognoscereつまり概念するconcipereために資するのであって,その起成原因causa efficiensの部分は,少なくとも現実的に存在する円や球に対して虚構であって構わないということになるのです。
したがって,もしこの虚構の部分を,直線とか半円の観念ideaとみなすなら,それは混乱した観念idea inadaequataなのです。直線や半円が円や球の定義のうちに示された運動motusをするということは,それらの十全な観念idea adaequataから帰結しているわけではなく,知性の能動的な肯定affirmatioという意志作用volitioから発生しているのであり,これは円や球の十全な観念との関係なしには十全adaequatumであるとみなすことができないからです。逆にいえばこのように示されている直線や半円の運動の観念というのは,それが円や球の観念と関係しているとみられるなら混乱した観念ではなく十全な観念です。したがってこれでみれば,起成原因の観念の十全性すなわち真理性を保証しているのは,結果effectusとして生じている円や球の十全な観念の方であるという見方をすることも可能でしょう。このために僕は,第四部定理四〇のうち,この定理Propositioそのものに示されていることだけが観念の十全性を保証しているわけではなく,この定理の4つの意味のうちにある,十全な観念は十全な観念だけから生じるということとの組み合わせで,全体の十全性が保証されていると解した方がよいと考えているのです。
ただし実際には,結果の十全性が原因の十全性を保証するというのとは違っています。