スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

農林水産大臣賞典平和賞&内川の思考

2021-10-28 18:54:39 | 地方競馬
 北海道から1頭が遠征してきた全日本2歳優駿トライアルの昨晩の第67回平和賞。ランディスシティは右の後ろ脚の蹄の底の内出血で出走取消となり13頭。左海騎手が26日の3レースで落馬し,胸部,頚部,背部,左腕を打撲したためレティクルは山口達弥騎手に変更。
 総じて外の方の馬が先手を奪いに行ったので,隊列が決まったのは向正面に入ってから。逃げたのはノーズトゥテール。2番手にグッドボーイ。3番手にマイブレイブとレティクル。5番手にライアンとミネソタでこの6頭は一団。2馬身差でリヴィフェイスとミゲル。3馬身差でベアカキーン。10番手にミスターブラスト。11番手にキャッスルブレイヴ。12番手にフレッシュグリーンでこの4頭も一団。5馬身差の最後尾にメイククラウドロア。前半の800mは49秒6のハイペース。
 3コーナーで逃げたノーズトゥテールとグッドボーイが並ぶとその外からレティクルが追い上げ3頭が雁行。コーナーの途中でノーズトゥテールが一杯に。さらにレティクルが外から先頭に立つとグッドボーイも苦しくなって,ライアンが2番手に上がって直線に。直線に入るとレティクルを差したライアンが先頭。追ってきたのはレティクルとライアンの間を突いたマイブレイブと,ライアンの外から並んで追ってきたミゲルとミスターブラスト。ライアンがやや外に寄ったため,ミゲルは不利を被り失速し,3頭の争いに。前に出ていたライアンがそのままフィニッシュまで粘って優勝。内のマイブレイブが半馬身差で2着。外のミスターブラストがクビ差で3着。
 優勝したライアンは7月のデビュー戦を勝つと2戦目は3着でしたがその後は連勝。このメンバーでは唯一の3勝馬でしたので,優勝候補の1頭とみていました。3勝目をあげたのが先週で,強行軍での出走となった疲れが,最後に外によれてしまった要因になったかもしれません。消耗戦を制したので底力はあるとみるべきでしょうが,レースのレベル自体はさほど高くなかった可能性も残ります。父はディープインパクト
 騎乗した川崎の今野忠成騎手は昨年の報知オールスターカップ以来となる南関東重賞39勝目。第54回以来となる13年ぶりの平和賞2勝目。管理している浦和の小久保智調教師は南関東重賞51勝目。第61回以来6年ぶりの平和賞2勝目。

 パイレーツが4索を捨てた時点で直観scientia intuitivaが働いたということ,そしてその理由は,瑞原は他のプレイヤーの副露を丹念にケアするプレイヤーであるとされていることは,どちらも矛盾があるわけではないと分かりました。なのでこの局をさらに進めていきます。
                                        
 瑞原が4索を捨てたのは12巡目です。その直後にフェニックスは8索を引いてきました。この牌は絶対に安全と断定できるわけではありませんが,パイレーツが7索を捨ててフェニックスはそれをチーしていることから,危険度はさほど高くありません。フェニックスの得点の獲得にとって有効な牌でもありませんから,そのまま捨てました。次のサクラナイツのところには4筒という牌が引かれました。ここでサクラナイツはその牌を手の中にとどめ,4索を捨てています。ここにはプレイヤーである内川幸太郎の思考が働いています。フェニックスが7索をチーした後,サクラナイツが7筒を捨てたことと合わせて,思考の意図を考察します。
 フェニックスがチーした後にサクラナイツの手許にきたのは南という字牌でした。これはすでにフェニックスが捨てている牌であり,かつサクラナイツにとっても不要なので捨てる一手です。次の巡目に引いてきたのは3萬です。この牌はサクラナイツの手からすれば使いにくい牌です。フェニックスのチーが入る直前にサクラナイツは3萬を捨てていることからそれは明らかです。ですが内川はそれを手の内にしまい込み,7筒を捨てました。まずこの選択から,思考の一端が分かります。
 内川が3萬を手の内に納めたのは,それを捨てるとフェニックスに対して失点する可能性があるとみたからです。フェニックスに対して3萬で失点すると,どんなに高くても3900点であり,2000点の可能性も高いように思えます。ですがその失点によってゲームは終了します。つまり内川は,その形でのゲームの終了は望んでいなかったことになります。いい換えれば,僅かに失点して4位を受け入れるという選択肢は内川の中にはありませんでした。
 3萬を残すとして,得点を獲得するということを目指すなら,7筒を捨てるよりは4筒を捨てた方がいい形が残ります。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする