脳卒中をやっつけろ!

脳卒中に関する専門医の本音トーク
 最新情報をやさしく解説します 

You tube 第18弾 海綿状血管腫

2024年10月21日 | 脳卒中

皆さんこんにちは!

今日は「脳海綿状血管腫」について紹介します。

脳の中に血管のかたまりが紛れ込んでいる病気で、多くは無症状ですが、脳出血、てんかんなどを起こすことがあります。

比較的珍しい病気で、1000人に数名、という頻度です。

最近はMRIで無症状のものが見つかることが増えていますが、その場合、治療をどうするのか、検査はして行ったほうがいいのか、相談を受けるkとが多いです。

特に手術を勧められた場合に、「本当に必要なのか?」ということで来院されることが多いので、今回はこの病気についてまとめてみました。

ぜひこの動画をご覧くださいね!

 

https://www.youtube.com/watch?v=Rpv5-XqD3T4

 

 

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You tube 第18弾 脳出血

2024年10月13日 | 報道・出版関係

脳卒中の3つの疾患の中の最後の1つは脳出血です。

脳出血の主な原因は高血圧ですが、他にも様々な原因があります。

一般的に50歳代から70歳代の中高年層に多いとされていて、出血する場所によって症状は様々です。

他の疾患と違って診断は頭部CTが主流です。白く、はっきりと描出されます。

ではどんな治療が望ましいか?

ガイドラインではどんな推奨がされているか?

動画で説明しています。ぜひご覧くださいね!

 

 

 

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高血圧医療はウソ?

2024年09月21日 | 脳卒中

未破裂脳動脈瘤があり、定期検査を受けている患者さん(80代)のご家族から質問がありました。以下、修正を加えたやり取りを紹介します。

Q: 脳動脈瘤を破裂させない対策の一つとして、高血圧に気をつけることを教えて頂きました。ただ、長年服用している降圧剤について、いろいろ調べますと、その副作用について以下の記述を目にしました。

-------------------------

降圧剤の内服によって末梢まで血流が届かなくなる
細い血管が詰まり、脳梗塞や心筋梗塞の発症リスクが高まる
細胞の隅々まで血流が届かない事により、認知力の低下や癌のリスクが高まる
目の血管に栄養が届かなくなり、白内障や緑内障のリスクが高まる

-------------------------

上記リスクを回避することよりも、脳動脈瘤の破裂の要因の一つが高血圧である以上、降圧剤は毎日服用し続ける方が無難なのでしょうか。

 

確かにこのような情報を目にされると大変不安になると思います。しかも医師がホームページに記載しています。

ただ、調べると、高血圧の専門ではない内科のドクターで、高血圧の医療自体に否定的な方のようです。そのホームページには、日本の高血圧ガイドラインで以前不正があったことを紹介し、「高血圧の医療はウソだ」と記載されています。

そこで、下記のようにお返事しました。(個人情報保護のため、一部改変しています)

A: ご家族のために様々な情報を入手されていること、大変素晴らしいことと思います。ただ、個人的な意見より、世界的な大規模調査の結果の方が信頼できると考えます。
 
まず、未治療の脳動脈瘤における増大・破裂因子は1)高血圧、2)喫煙、3)大量の飲酒です。
 
【参考文献】
 
しかも、高血圧の管理は脳だけでなく全身の様々な疾患を減らすことが証明されています。
(中略)
下記の情報と参考文献(日本で不正があったということなので海外のメジャーな論文です)がお役に立つかと思いますので参考にして下さい。
 
---------------------------------------------
 

高齢者であっても、血圧の管理は非常に重要です。80代の患者さんにとっても、適切な血圧管理は健康を維持し、合併症を予防するための重要な要素です。以下に、その理由を説明します。

1. 脳卒中や心臓病のリスクは年齢とともに増加

高齢者では、血管が硬くなりやすく、高血圧がさらに進行する傾向があります。血圧が高い状態が続くと、脳卒中や心臓発作のリスクが特に高まります。80代でも、血圧を適切に管理することでこれらのリスクを大幅に減少させることができることが科学的に証明されています。研究では、高齢者においても血圧管理が脳卒中の発症リスクを下げ、心臓病や心不全の予防に効果的であることが示されています 。

2. 認知機能の低下を防ぐ

高血圧は、脳への血流に影響を及ぼし、認知症や軽度認知障害(MCI)のリスクを高める可能性があります。血圧をコントロールすることで、脳へのダメージを軽減し、高齢者の認知機能を維持する効果も期待されています。これは、特に長寿社会において大きなメリットです 。

3. 全身の健康管理

高血圧は心臓や脳だけでなく、腎臓や血管系全体にも影響を及ぼします。高齢者は腎機能の低下や血管の硬化が進行しやすいため、血圧管理によってこれらの臓器の健康も保つことができます。腎臓の機能が低下すると、体内の老廃物を処理する能力が減少し、さらなる健康問題を引き起こす可能性があります 。

4. 安全な血圧管理のアプローチ

高齢者の場合、低すぎる血圧もリスクとなるため、医師と相談しながら個別に最適な血圧目標を設定することが重要です。薬物療法や生活習慣の改善により、無理のない範囲で血圧をコントロールすることが推奨されます。

まとめ

高齢であっても血圧管理を怠るべきではありません。逆に、高齢だからこそ、脳卒中や心臓病、腎機能低下などのリスクを避けるために、血圧を適切に管理することが重要です。年齢に関係なく、血圧をしっかりコントロールすることで、健康で活動的な生活を送ることが可能になります。

【参考文献】

以上の情報がお役に立てば幸いです。

これ以外にも普段の医療で質問があればぜひお寄せ下さい。

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通勤中に見かけた夏の花

2024年09月05日 | 閑話休題

この何年かは自宅から駅まで歩いて通勤しています。

片道20-25分ぐらい。とても良い運動になります(夏は汗だくですが...)

ところで今日の朝、通勤途中にとても可愛らしい花を見かけました。

調べると「ニチニチ草(ビンカ)」とあります。

その中でもレッドアイという種類のようです。

とても可愛らしいですね!

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You tube 第17弾 脳動脈解離:若くても発症する?突然の頭痛・首筋の痛みに要注意!

2024年08月30日 | 報道・出版関係

みなさんこんにちわ。

本日は脳動脈解離についてお話ししたいと思います。

といっても、この言葉が難しいですよね?

脳動脈解離とは

  • 脳内の動脈壁が裂けることによって起こる病気。
  • 動脈壁の内膜と中膜の間に血液が侵入し、内側に膨らんで血流を妨げたり、破裂によってくも膜下出血を引き起こすことがある。

日頃の生活の中で、首を強く捻ったり、首に衝撃が加わることで起きる病気です。

ただし、何も思い当たることがない、というケースも多いです。

症状は突然の激しい頭痛や頚部痛です。

そう言われるとみなさん心配になるのではないでしょうか?

今回はこの脳動脈解離について詳しくお話ししました。

ぜひご覧くださいね!

https://www.youtube.com/watch?v=8NkjxTd7-dc

 

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You tube 第16弾 硬膜動静脈瘻とは? 耳鳴り、目の充血に要注意

2024年08月21日 | 報道・出版関係

耳鳴り、目の充血

これが脳卒中の前触れのことがあります。

耳鳴りの中でも、脈拍に合わせるような、ザッザッっという音がする時。

目の充血がなかなか治らず、目が腫れたり、物が二重に見えたりする時。

こんな時は要注意です。

そのような状態を引き起こす原因に「硬膜動静脈瘻(こうまくどうじょうみゃくろう)」という病気があるからです。

硬膜動静脈瘻とは、聞きなれない名前です。しかも名前自体が難しい。

簡単に言えば、硬膜動静脈瘻とは脳を覆う硬膜の動脈と静脈が毛細血管を介さずに直接つながってしまう病気、です。

症状は以下の通りです。

  • 耳鳴り:脈に合わせたようなドクドクという音
  • 目の異常:充血、ものが二重に見える、目が腫れる、眼圧が上がる、など
  • 麻痺、意識障害(脳出血、くも膜下出血による)
  • けいれん(脳の腫れによる)

最初に紹介したように耳鳴りや目の異常だけのことも多いのです。

しかし、重症では脳出血やくも膜下出血を起こしてしまう確率が高くなります。

ではどんな検査を受ければ良いのか?

治療法は?

動画で詳しくお話ししていますのでぜひご覧ください。

 

 

 

 

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総合ビタミン剤の内服は長寿と関係しない!

2024年08月12日 | トピックス

先日の医学ニュースで、「マルチビタミンで寿命を縮める可能性?」と題する記事が掲載されました。

健康維持のため、複合ビタミン剤を内服している人が少なくありません。米国では成人の3人に1人がマルチビタミン(総合ビタミン剤)を摂取しているそうです(そして、何を隠そう、私もその一人です)。

しかし、総合ビタミン剤が健康に有益かどうかについては、科学的に明らかになっていません。

本研究は米国で行われた3つの前向き研究からデータを収集し、総合ビタミン剤が健康に有益かどうかについて解析しました

JAMA Netw Open. 2024;7(6):e2418729. doi:10.1001/jamanetworkopen.2024.18729)。

研究の参加者はすべて、がんや慢性疾患の既往歴のない、一般的に健康な米国成人でした。

20年間にわたる約40万人の参加者のデータを分析したところ、総合ビタミン剤の使用は長寿と関連しないことが明らかになりました。

またこの研究では、総合ビタミン剤を内服している人の死亡率が4%増加したと報告していますが、その明確な理由はわかっていません。

ある専門家は「栄養素の最も健康的な形は食品に含まれるものであり、工場で作られた加工錠剤ではない。また、良いものでも摂り過ぎれば害になることを知っておくべきだ」とコメントしており、確かにその通りだと思います。

今後、総合ビタミン剤を継続するかどうか?

私は、、、やめようと思っています。あなたはどうしますか?

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大連中心病院訪問

2024年07月27日 | 閑話休題

みなさんこんにちは。

先週、中国の大連市に行ってきました。大連理工大学附属中心病院(大連中心病院)の客員教授に就任することになったためです。

ところで、皆さんは大連がどこにあるかご存知でしょうか?以前、満州と呼ばれていたところです。恥ずかしながら、私は以前、講演に招かれるまで、大連がどこにあるか知りませんでした。上の地図をご覧ください。遼東半島の先端あたりにあって、周りを海に囲まれています。緯度は日本の東北地方と同じぐらいでとても涼しく、中国各地からの避暑客で賑わっていました。

私と大連との繋がりですが、大連中心病院の金 点石先生が2019年に講演に招いてくれたのがきっかけです。その時は天候不良で、短時間しか滞在できませんでした。しかし、今回は訪問当日に歓迎会があり、海鮮料理を楽しませて頂きました。大連は海産物がとても美味しいところです。

翌日は、大変豪華な授与式を行って頂きました。自分の想像を遥かに上回る大勢での歓迎でしたのでとても感激しました。

その後、兵庫医大から同行した尹先生と共に講演をしました。尹先生は中国語を含め4ヶ国語を操る才女ですが、私は中国語は挨拶ぐらいしかできませんので、英語でのレクチャーにして、スライドに中国語のキャプションをつけました。そんな私の講義でしたが、大変喜んで頂いたようで、「AIの優秀な翻訳に感謝!」というところです。

病院内の見学もさせて頂きましたが、最新の医療機器が導入されていましたし、治療の内容も高度で、中国の医療が急激に進化していることに感銘を受けました。そして治療数は私たちより多いのです。近い将来、中国の方が先進的になっていくのかもしれない、と思いました。

今回の訪問では金教授、陳教授、袁院長をはじめ、多くの方にお世話になりました。心から御礼申し上げたいと思います。そして、このようなチャンスを頂きましたので、両施設の交流のために尽力していきたいと思います。

 

大家好。

上周,我去了中国的大连市。这是因为我被任命为大连理工大学附属中心医院(大连中心医院)的客座教授。

顺便问一下,大家知道大连在哪里吗?以前这里被称为满洲。不好意思,我以前并不知道大连在哪里,直到我被邀请去讲演。请看上面的地图,大连位于辽东半岛的顶端,四面环海。纬度与日本东北地区相当,非常凉爽,是许多来自中国各地的避暑游客的热门目的地。

我和大连的缘分始于2019年,当时大连中心医院的金点石医生邀请我去讲演。那次由于天气不好,我只能短暂停留。然而,这次访问当天,我们举行了欢迎宴会,享用了海鲜美食。大连的海鲜非常美味。

第二天,举行了非常盛大的授予仪式。欢迎的规模远超我的想象,我非常感动。

随后,我和从兵库医大同行的尹医生一起进行了讲演。尹医生是才女,会说包括中文在内的四种语言,而我只会简单的中文问候,因此我用英语讲解,并在幻灯片上加了中文字幕。尽管如此,大家似乎对我的讲演非常满意,多亏了AI出色的翻译!

我还参观了医院,发现那里引进了最先进的医疗设备,治疗内容也很高端,我深受中国医疗迅速进步的震撼。而且他们的治疗数量比我们还多。我想,在不久的将来,中国可能会在某些方面变得更先进。

此次访问中,我受到了金教授、陈教授和袁院长等众多人的热情招待。我想由衷地表示感谢。同时,借此机会,我希望能够为两所医院的交流作出贡献。

 

Hello everyone,

Last week, I traveled to Dalian, China. I was invited there as a visiting professor at Dalian University of Technology Affiliated Central Hospital (Dalian Central Hospital).

By the way, do you know where Dalian is located? It used to be called Manchuria. Embarrassingly, I didn't know where Dalian was until I was invited to give a lecture there. Please refer to the map above. Dalian is located at the tip of the Liaodong Peninsula, surrounded by the sea. The latitude is about the same as the Tohoku region of Japan, making it very cool and popular with vacationers from all over China.

My connection with Dalian started when Dr. Jin Dianshi from Dalian Central Hospital invited me to give a lecture in 2019. At that time, due to bad weather, I could only stay for a short time. However, this time, there was a welcome party on the day of my visit, and I enjoyed delicious seafood. Dalian is known for its excellent seafood.

The next day, they held a very grand ceremony for me. The welcome was far beyond my expectations, and I was very touched.

Afterwards, I gave a lecture together with Dr. Yin from Hyogo Medical University, who accompanied me on the trip. Dr. Yin is a talented polyglot who speaks four languages including Chinese, whereas I can only manage greetings in Chinese, so I gave my lecture in English with Chinese captions on the slides. Despite my limited Chinese, everyone seemed to appreciate my lecture very much, thanks to the excellent AI translation!

I also toured the hospital and saw the latest medical equipment in use. The level of treatment was very advanced, and I was impressed by the rapid progress of medical care in China. They treat more cases than we do. I thought that in the near future, China might become even more advanced in certain areas.

During this visit, I was taken care of by Prof. Jin, Prof. Chen, and Director Yuan, among many others. I would like to express my heartfelt gratitude to all of them. Given this opportunity, I hope to contribute to the exchange between our institutions.

 

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You tube 第15弾 脳血管内治療:血栓回収療法の実際

2024年07月15日 | 脳梗塞

みなさん、こんにちは!

今回は脳梗塞に対する緊急治療について紹介します。

脳梗塞で病院に運ばれた時に、主に行われる治療は2種類あり、1)血のかたまりを溶かす点滴(t-PA静注療法)、2)血のかたまりを取るカテーテル治療(血栓回収療法)です。

1)の治療は発症から4.5時間以内に開始しなければなりません。このため、脳梗塞の患者さんの10%以下にしか適応できません。また治療を受けても、太い血管(主幹動脈)が詰まっている場合には1/3程度の開通率です。

このような背景から2)の血栓回収療法が始まりました。脳の血管の詰まったところまで細い管(マイクロカテーテル)を入れ、メッシュの筒(ステント)を開いて、血のかたまりを取り出す方法です。

この方法の治療効果は科学的に証明されていますが、

詰まったところをできるだけ早く、そしてより完全に再開通させた方が脳の障害が少なく済みます。

ですから治療は迅速に、そして血管ができるだけ開通するように行わなければなりません。

といってもなかなかイメージが湧きにくいかもしれません。やはり百聞は一見にしかず。

今回は実際の治療の様子を紹介します。カテーテル治療の実際をぜひご覧ください!

https://www.youtube.com/watch?v=4F650wSnzjk

 

 

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You tube 第14弾 脳血管内治療:ステント併用コイル塞栓術の実際

2024年07月06日 | 血管内手術

みなさんこんにちは!

今回は脳血管内治療の実際の様子をお見せしたいと思います。

治療はステント併用コイル塞栓術です。

患者さんと病院の両方に許可をいただいて撮影しました。

患者さんは前交通動脈瘤に対して血管内治療を希望されました。

動画の中でも説明しますが、動脈瘤はおでこの奥(眉間の奥)にあり、結構深い場所です。

今回は血管内治療を手首の血管から行いました。

実際の治療はどんな感じなのか、よくわかると思います。

ぜひご覧くださいね!

https://www.youtube.com/watch?v=vlAfySQT6h8&t=1s

 

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