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心原性脳塞栓症の予防薬:その2 新規抗凝固薬

2012年11月09日 | 脳梗塞
ワルファリンには様々な問題点があります。
これまで紹介して来たように
1)コントロールが比較的難しいこと
が一番の問題ですが、それ以外にも
2)効果の発現が遅い
3)ビタミンK含有食物の制限
などがあります。

2)「効果の発現」についてもう少し説明すると、ワルファリンは内服してから数値が安定するまで1週間前後かかります。このため脳梗塞を起こして入院した人の場合には、効いてくるまでヘパリンという点滴を併用する必要があります。このため心原性脳塞栓症で入院すると、症状が治っても退院まで最低でも1週間はかかっていました。

3)「ビタミンK含有食物の制限」は比較的有名で、ワルファリンを内服している人は納豆やモロヘイヤ、ほうれん草、ひじき、パセリなどを多く食べると数値が下がってしまいます。

これらに注意しつつ、きっちりと1-2ヶ月おきに採血でチェックを行うには大変有効な薬です。
とはいえ、なかなかそうはいかない方もおられます。
それを克服する新しい薬が発売されました!
上の図に赤文字で示したプラザキサとイグザレルトです。
次回はそれぞれについてもう少し詳しく説明します。
コメント (1)
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