脳卒中をやっつけろ!

脳卒中に関する専門医の本音トーク
 最新情報をやさしく解説します 

コードブルー

2010年02月13日 | 閑話休題
千葉さんから、このドラマが面白いとコメントを頂いて、録画で見てみました。
救急病棟で、事故現場で、命と直接向きあう素晴らしいドラマですね!
医学的にもしっかりとしていましたよ。
しかしみんなカッコいいですねー!
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脳動脈瘤治療 二刀流

2010年02月07日 | 学会/研究会
横浜市立大学が主催する神奈川脳神経外科集談会に呼んで頂きました。
大変歴史のある名門大学の先生方の前で、脳動脈瘤の治療について緊張しつつ講演をしてきました。
題名は写真のごとく、「二刀流」です。
脳血管障害に対して、外科的手術も血管内手術もする、二つの方法を使う、ということで、「二刀流」と題しました。
二刀流にはいいところがいっぱいあります。
自分自身が両方の治療を行っていると、それぞれのいいところや悪いところが裏の裏までわかります。
ですから自分で適応を決め、自分で取り組める。追加や併用治療があっても、自分自身で行える。
とても忙しくなりますが、やりがいを感じています。

横浜や関東では現在も「切る手術」、つまりクリッピングが圧倒的に中心であり、コイリングはどうしてもクリッピングができない症例だけに行われているとのこと。正直驚きました。
会では、少数派の血管内の先生方や、手術を主にしている先生方、色々な先生方とお話ができました。

さて、右上の写真で向って私の左側におられるのは、横浜市立大学脳神経外科の川原 信隆教授です。
東大病院時代のお話を熱く語って頂けて、とても感激しました。とても魅力的な先生で、まだ赴任されて間もないということですが、川原先生のもとで教室がまとまっているなと感じました。

今回は私が国立循環器病センターのころに一緒にレジデントをした田中美千裕先生が呼んでくれました。
田中先生は国循での研修の後、チューリヒ大学のバラバニス先生(Dr. Valavanis)のところで血管内手術を学ばれ、私が留学した時に大変お世話になりました。彼は現在、亀田総合病院でその腕を振るっており、かなりの有名人です。
田中先生、ありがとう。ぜひ今度は先生に岐阜に来てほしいと思います。
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杉生先生と西田先生

2010年02月07日 | 学会/研究会
昨日岐阜脳卒中セミナーという会に、岡山大学脳神経外科の杉生憲志先生と西田あゆみ先生に来て頂きました。
お二人とも脳血管内手術のエキスパートで、大変興味深い症例を見せて頂きました。
とても勉強になりました。有り難うございました。
杉生先生はスイスのジュネーブ大学で臨床経験がある若手のホープですが、とても気さくで楽しい先生です。
学会の運営委員の中でも人気者なんですよ。
西田先生は岡山大学脳神経外科のマスコットガール的な存在です。
うちのスタッフもおふたりとご一緒できてとても喜んでいました。
これからもどうぞよろしくお願いします。
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海綿状血管腫

2010年02月03日 | 脳卒中
海綿状血管腫についてご質問がありましたので少し解説します。

病名:海綿状血管腫(かいめんじょうけっかんしゅ)と読みます。

原因:血管腫といってもいわゆる「腫瘍(できもの)」ではなく「血管の奇形」、つまり「脳の中に血管の成分が紛れ込んでいる」状態です。ですから腫瘍のようにどんどん大きくなったり、この病気が悪性化することはありません。

症状:最近はCTやMRIが発達して、無症状のものが見つかることが多くなりました。ただ、中には出血やてんかん発作を起こして見つかることもあります。出血と言っても比較的大出血することは少なく、じわっとにじむように出血することが多いのが特徴です。ですから気がつかないうちに出血を繰り返していることもあります。

診断:MRI、特に出血の成分をはっきりと映し出すT2* (ティーツースター)という撮影法が最も敏感な方法です。もちろんT1強調画像、T2強調画像等、一通りすべての方法で撮影を行い総合診断する必要があります。脳のどの場所にもできますが、一般的には大脳皮質下と脳室壁周囲、脳幹部に多いとされています。大型の血管腫には静脈奇形を伴うことが多いと報告されています。

治療:
 無症候性病変:偶然発見されたものには、通常治療の必要はありません。
 症候性病変:治療適応を考慮する必要がありますが、一度出血を起こしたものでも、再出血率は低いとされているので通常は経過観察になることがほとんどです。ただし出血を繰り返したり、薬剤抵抗性てんかんの原因となっている場合には手術適応となる場合があります。

 手術:場所にもよりますが、それほどリスクの高いものではありません。しかし、手足を動かす運動野という部分や脳幹部の病変は手術のリスクが高いため、治療をするかどうかよく専門医と相談する必要があります。出血を繰り返し、手術での悪化の可能性が低い場合にのみ適応となります。
 放射線治療:定位放射線(ガンマナイフ、Xナイフ、サイバーナイフ等)が有効であったとする報告もありますが、賛否両論です。

以上です。参考となれば幸いです。
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