犬小屋:す~さんの無祿(ブログ)

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「縄文 1万年の美の鼓動」東京国立博物館

2018年07月05日 | 流民の窓
[あおもり] 6月24日は青森レインボーパレードを飼い犬ジーロくんと歩いたよ。


青森まで行くたびに、あいつに会いたいと思う。
片足を負傷し、日よけのゴーグルを着けた、あいつだ。

でも、知っている。青森に行ってもあいつには会えない。
1886年に発掘されてから、巡りめぐって、今は東京国立博物館の所蔵となっている。
東京に住んでいるのだから、見ねば。

青森では、亀ヶ岡辺りを訪れた。
東側は一面の水田、西側は海まで丘陵地。
その丘陵地帯の森の間に湿地が点在する。

縄文の昔と違うとすれば海岸線の位置だが、
遮光器土偶が作られた頃は既に海岸線が今の位置くらいに後退していた頃だろうか。
気候はどんなだっただろう、どんな高さのどんな植物が生えていただろう、
それでどんな生き物がいたのだろう、どんな物音がしていたのだろう。
勉強すれば知ることができそうな事や、想像してみるしか無いような事や。
あれっ、岩木山って今の形になったのはいつなんだろう、とか
あれこれ思いを巡らせ、その場に立つのが旅の醍醐味か。

地元の資料館は、時間が夕方遅過ぎたり朝早過ぎたりして、見学できなかった。
まあ、いいだろう。今回はさみしくなっちゃって待ってられない犬ジーロくんを連れている。
木造の駅舎の、巨大な遮光器土偶だけは見ておこう。(写真)



そんなふうに青森を巡って、東京に戻って、一週間経ってみたら、
国立博物館で縄文展が始まった。こりゃ飛んでく。

各地の土器や土偶が集められている。
2つの土偶は、7月31日からの展示だという。
ちぇっ、飛んで来て損したな、と思ったが、
実はこの2つは、一昨年、尖石の縄文考古館に行って、見ている。

長野県茅野市のこの考古館の展示は質も量も充実していて、
私は大興奮した。また見に行きたいと思うくらいだ。
関東甲信越に特徴的な火焔土器の造形は、アシンメトリーに波打って、
見て飽きさせない。

陶芸をやるので、いつか真似してやろう、と思っている。
しかし立体的な造形が、ちょっと見ただけでは分からない。
いっこほしいなー…。

耳たぶにあけた穴を広げて入れる、耳飾りが有った。
しかも、複雑で美しい造形のその作品は、地元調布市は下布田遺跡の物だった。
あらまあ、水道メーター検針の仕事で外回りしていた頃、
よく遺跡のあとの公園で一服したものだよ。

今回の展示の最後には、民芸運動の芸術家たちや岡本太郎が
いかに縄文式土器に影響を受けたか、というテーマが有った。
さもあらん。

私にはどれくらい、縄文人の血が流れているのだろう。

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