11月26日(木) 晴れ時々曇り
真夜中のえびの高原は快晴の星月夜、山もくっきりと見えてた。しかし気のせいか
西の山際に黒い雲のような塊が。それを少し気に留めつつ、大浪池への登山口へ。
ここでも星空、風は微風。星撮には絶好のコンディションのようで、なぜか「蒸しっ」
とするのが気に入らないなあと思いながら歩き始めた。
樹間からも星がちらちら見えるので「大丈夫、大丈夫」と自分に言い聞かせたが、
嫌な予感は当たり、池周辺はガスで何も見えず。周囲の様子は暗くて正確にはわからないが、
もしかしたらこの池が霧の発生源で、ここだけがガスっていた可能性はある。休憩所で
朝まで待つ選択肢もあり、しばし思案はしたが、あきらめて下山した。
えびの高原まで戻ると先ほどと変わらない晴天で、月が沈んで、星はより多く見えるように
なっていた。運がないなと嘆きつつ下界で朝寝、目が覚めると突如雲が増えていて、
山もガスっているようであった。経緯はよくわからないが、あのまま粘っていても…
ということにしておく。
長距離運転で阿蘇まで移動。睡眠不足と疲れでダウン。もうそろそろ切り上げてもいいかなと、
そんなことばかり考えながら眠りについた。
11月27日(金) 晴れのち曇り
真夜中目が覚め小用を足しに車外へ出ると、晴れ渡った月夜であった。疲れがたまり
やる気もあまりなく、もう一度寝ようとしたがなかなか寝付けず、さらに1時間以上経過して
窓の外を見ると、月はもう西の方面へ大きく傾き沈みつつあった。うん? なんだか
霧の気配。しばらく思案するも、これは無理してでも念のため出かけたほうがよかろうと、
どうにか暖かい寝床を抜け出せた。
大観峰へ到着すると、いい感じにうっすらと阿蘇盆地に霧が発生している。山はもやっては
いるもののどうにか見えているようで、さっそく撮影を開始した。すぐに若者らしき四人組を
乗せた乗用車がやってきて、まずは、はよヘッドライト消してくれよ! ほどなくライトは
消してくれたが、今度は懐中電灯を灯して外へ出ると、「わ~すげえ!感動する!」などと
口々に発し騒ぎ始めた。こっちは光がレンズに入らないかと気が気ではないのだ。それでも
寒くなったのか、20分ほどで車内に退避してくれたので、そこからはようやく全集中・
水の呼吸「壱ノ型」を繰り出せた。
それからも数十分ごと車がやってきて気は抜けなかったが、それなりに長時間露光を試みた。
5時を過ぎた頃からひっきりなしに車がやって来だしたので、そこからは断続的な撮影に
終始した。霧の状態は刻々と変わり、時間が増すにつれどんどん密度を増し、最終的には
阿蘇盆地をすっかり覆いつくす深い雲海となった。
今朝訪れた多数のオーディエンスは、皆さんいい時に当たったのではないか。これですごい朝焼けなら
なおさら良かったが、それは望みすぎだろう。長時間の雲海ショーをまずはたっぷり堪能できた。
下界は深い霧に包まれていた。9時過ぎようやく霧が晴れた。
昨日阿蘇市内のスーパーで弁当を買ったら、レジのおばちゃんが気前よくレジ袋をくれた。
有料化後の7月以来、旅先でレジ袋をもらったのはこれが初めてであった。
今日も同じ店で弁当とパンを買いレジに並んだら、たまたま前日と同じ店員さんだった。
念のためマイバックを用意していたが、この日も同様にレジ袋をつけてくれた。この店は
レジ袋を無料で配布しているんだなと思ったら、次のお客には「袋お持ちですか?」と
聞いているのでびっくりした。北海道でも弁当用の袋だけはもらえるお店はあり、
集中的にその店で弁当を買ったものだが、このレジ係のおばちゃんも、弁当用の袋の感覚で
惜しみなくレジ袋を配布しているのだろうか?
別のレジ係でも試してみたい気もするが、多少列が長くとも、しっかりと顔を覚えた
このおばちゃんのブースを選んだほうが賢明な気はする。