エピソード・タイトルを前に咆哮するパゴスですね。4K版はタイトルがキリッと鮮明なうえ、
パゴスの肌つやが艶めかしくテカっていていい感じです。
以上、第18話の出だし部分を見比べてみての結果は、明らかに4K版では画質の向上が
見受けられました。ただ、その効果がどれくらい著しいのかは各々の判断になりますかね。
DVD版でも視聴には問題ないレベルの仕上がりですし、正直、絶対に4K版でなくては
ならないほどの差を私は感じませんでした。DVD版でも十分及第点で問題なし、ただし、
4K版ではより緻密な映像を楽しめるといったところでしょうか。
でも後戻りってできませんよね。NHKと受信契約さえしていれば無料で視聴できるのだし、
見ない手はありませんよ。4K版ウルトラQは4K放送の目玉番組として始まり、すでに相当
再放映を繰り返しているので、いつまでやってくれるのやら… 個人的には、せめて全話録画
できるよう、最低もう一回再放送してくれないかなあ。しかし、ハードディスクに記録したものを、
普通のブルーレイに高画質でダビングして保存できるんだろうか? 容量は? 知識がありません。
第18話「虹の卵」についてできるだけ簡潔に触れておきます(話が長くなること間違いなし
なので)。ウルトラQ全28話中、あまり有名でないエピソードながら完成度の高い秀作で、
私はとても気に入っています。監督の飯島敏宏さんはドラマの部分、人情を絡めた人物描写が
ていねいで、牧歌的な雰囲気の中、活躍する子役らの姿がはつらつと描かれ、緊迫した
怪獣の出現シーンとの対比が鮮やか、硬軟な演出が見るものを飽きさせません。
怪獣パゴスは、カネゴンやガラモンなどの人気有名どころと比べると知名度はありませんが、
デザイン&造形(東宝映画の「フランケンシュタイン対地底怪獣バラゴン」に登場する
バラゴンの首をすげ替えて作成されたものだそうです)が素晴らしく、加えて着ぐるみに入る
中島春雄さん(初代ゴジラ俳優として有名な方)の迫真の演技が冴え、生き生きと暴れまわる姿に、
今回改めて感心させられましたよ。古代恐竜を彷彿させる四つ足歩行がずば抜けてグーなのに、
最後だけ二本足で立ちあがったのが惜しかった。ミサイルで破壊される演出上、わかりよいよう
こうした演技プランとなったのでしょうけど、こだわりを徹底してほしいところでした。
こちらが比較視聴したDVD版ウルトラQのVol.5。収録された中では、同じく飯島敏宏監督作品の
ケムール人が突出した人気ぶりで、表紙写真にも選ばれているのは致し方ないところ。
このあとしばらくして、総天然色ウルトラQと題したデジタル技術を駆使してカラー化された
ウルトラQがDVDで発売されたようですが、私の手元にはなく、見たこともありません。
これ、続けて4K版などで放映してくれないかなあ。
封入されている解説書には一平役の西條康彦さんのインタビュー記事が掲載されていて、
おもわず全部読み返してしまいました(長年DVD見返してなかったので、記事のこと
すっかり忘れてました)。
よせばいいのに、さらにパート3へ続きます。
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