※お読みいただく前におことわり※この記事には、鳥が小動物を捕食する写真があります。ご承知おきの上、ごらんください。
昨年末の昼前。自宅にいると、視野の片隅、横の窓の外を、上から斜め下に急降下する物体が見えた。
そこはご近所の庭。柿の木があり、カラスが食事や遊びで飛び回ることがあるので、それかと思ったけど、真っ黒ではなく茶色い気がした。
おそらく着地しているので、こっそりと窓に近寄ると、そこにいたものは…
鳥が何かをつかまえている!!
飛んでいってしまわないうちに、急いでカメラを準備して撮影。
つかまえられているのは、ネズミのようだ。
鳥はカラス級の大きさだけど、肩幅が広いようなどっしりした体型(翼を閉じているとネコより小さい)。目付きはそんなに鋭くないが、ワシとかタカだろう。身近な猛禽類と言えばトビ(トンビ)だけど、これは腹など白いので違う。
最初の写真を見ると、上のほう、庭の隅近くの雪に、ネズミの足としっぽらしき跡が付いている。歩いているところを、上から見ていた鳥に襲われたようだ。
鳥はネズミの毛をむしり取りつつ、食べ始めた。よそへ運ばず、その場で食べてしまうようだ。
ここは仮にも秋田市中央地域。直接面してはいないが、道路を通る車の音や人が動いていることが分かる音が断続的にする場所。鳥はたまにきょろきょろするが驚くこともなく、食事を続ける。
カメラ目線の写真もあるので、こちらにも気付いていたかもしれない。
鳥は休むことなく食べ続けているが、いっこうに終わる気配がない。
つかまえてすぐ丸のみのように食べ終えるのかと思っていたが、とても丁寧に食べるのだった。
その間に、ネットで調べた。
この鳥は鷹の一種「オオタカ」だと思われる。この個体は、黒目の周りが黄色いが、オレンジ色の個体もいる。羽が茶色でなく、グレーの個体もいて、それを青みがかった灰色ととらえて、「蒼鷹(アオタカ)」が転じてオオタカになったとのこと。アオサギと同じだ。したがって「大鷹」ではない。
ハトなど鳥を捕食することが多いが、ネズミなど哺乳類も食べる。食物連鎖・生態ピラミッドの頂点の生物。
JARO(日本広告審査機構)のテレビCMで、「まぎらワシ」というキャラクターが「ワシとタカは同じ種類の鳥なのに 大きさの違いで呼び名が変わる」「ワシにも区別がつかん」というのがある。
たしかに、漠然と思っていた「鷹」よりは小さく感じたが、それは「鷲」あるいはトビと混同していたこともある。実際は、基本的にはタカ類のほうがワシ類より小さいが例外もある。
トビ以外の野生のタカを、それと意識して見たのは初めて。しかもこんな場所に、向こうから来てくれるとは。
ただし、千秋公園では複数のタカ類を見ることができると、聞いたことがあった。ここは千秋公園から容易に飛来できる距離だから不思議でないし、一般的に都市部でも見られる種だそう。雪で食べ物探しに困っていたのかもしれない。
ここにネズミがいたのにもちょっと驚いた。ドブネズミだろうか。鵜の目鷹の目、こんな場所でもネズミはうかうかしていられない。
やがて、雪上に散らばる抜かれた毛と、血に染まった雪だけが残された。じっくり丁寧に、焼き魚をきれいに上手に食べる人のようだった。
降りてから食べ終えるまで、実に丸1時間(ほぼジャスト60分)かかった。
雪をかき分けて歩く
オオタカは飛び去らず、雪上を数歩歩いて数メートル離れた柿の木の低い位置に止まり、じっとした。さっきより道路に近い場所だが、やはり動じない。
オオタカは1日1回食べれば充分だそうで、次の獲物を探しているのではないのか。お腹いっぱいで飛べないのか。
そうこうしているうちに、スズメの群れが飛んできて、オオタカより高い位置の木や屋根でちゅんちゅんやりだした。オオタカに気付いているのか。下から上に向かって襲いかかることはできないはずではあるが。
きょろきょろ
能ある鷹は爪を隠してはいない
今度もなかなか動かない。再び約1時間経過、正午を過ぎた。
すると濡れ雪が降り出した。スズメはいなくなり、オオタカもいつの間にか飛び去った。ネズミの残骸も雪に埋もれた。
一富士二鷹三茄子でめでたいかもしれないけど、昨年の話だからもう関係ないのかも。そんなことよりも、生態系の頂点オオタカの、堂々とした振る舞いに感心させられた【5日・それに月並みだけど、野生の厳しさも見せつけられた】、歳末の2時間だった。
昨年末の昼前。自宅にいると、視野の片隅、横の窓の外を、上から斜め下に急降下する物体が見えた。
そこはご近所の庭。柿の木があり、カラスが食事や遊びで飛び回ることがあるので、それかと思ったけど、真っ黒ではなく茶色い気がした。
おそらく着地しているので、こっそりと窓に近寄ると、そこにいたものは…
鳥が何かをつかまえている!!
飛んでいってしまわないうちに、急いでカメラを準備して撮影。
つかまえられているのは、ネズミのようだ。
鳥はカラス級の大きさだけど、肩幅が広いようなどっしりした体型(翼を閉じているとネコより小さい)。目付きはそんなに鋭くないが、ワシとかタカだろう。身近な猛禽類と言えばトビ(トンビ)だけど、これは腹など白いので違う。
最初の写真を見ると、上のほう、庭の隅近くの雪に、ネズミの足としっぽらしき跡が付いている。歩いているところを、上から見ていた鳥に襲われたようだ。
鳥はネズミの毛をむしり取りつつ、食べ始めた。よそへ運ばず、その場で食べてしまうようだ。
ここは仮にも秋田市中央地域。直接面してはいないが、道路を通る車の音や人が動いていることが分かる音が断続的にする場所。鳥はたまにきょろきょろするが驚くこともなく、食事を続ける。
カメラ目線の写真もあるので、こちらにも気付いていたかもしれない。
鳥は休むことなく食べ続けているが、いっこうに終わる気配がない。
つかまえてすぐ丸のみのように食べ終えるのかと思っていたが、とても丁寧に食べるのだった。
その間に、ネットで調べた。
この鳥は鷹の一種「オオタカ」だと思われる。この個体は、黒目の周りが黄色いが、オレンジ色の個体もいる。羽が茶色でなく、グレーの個体もいて、それを青みがかった灰色ととらえて、「蒼鷹(アオタカ)」が転じてオオタカになったとのこと。アオサギと同じだ。したがって「大鷹」ではない。
ハトなど鳥を捕食することが多いが、ネズミなど哺乳類も食べる。食物連鎖・生態ピラミッドの頂点の生物。
JARO(日本広告審査機構)のテレビCMで、「まぎらワシ」というキャラクターが「ワシとタカは同じ種類の鳥なのに 大きさの違いで呼び名が変わる」「ワシにも区別がつかん」というのがある。
たしかに、漠然と思っていた「鷹」よりは小さく感じたが、それは「鷲」あるいはトビと混同していたこともある。実際は、基本的にはタカ類のほうがワシ類より小さいが例外もある。
トビ以外の野生のタカを、それと意識して見たのは初めて。しかもこんな場所に、向こうから来てくれるとは。
ただし、千秋公園では複数のタカ類を見ることができると、聞いたことがあった。ここは千秋公園から容易に飛来できる距離だから不思議でないし、一般的に都市部でも見られる種だそう。雪で食べ物探しに困っていたのかもしれない。
ここにネズミがいたのにもちょっと驚いた。ドブネズミだろうか。鵜の目鷹の目、こんな場所でもネズミはうかうかしていられない。
やがて、雪上に散らばる抜かれた毛と、血に染まった雪だけが残された。じっくり丁寧に、焼き魚をきれいに上手に食べる人のようだった。
降りてから食べ終えるまで、実に丸1時間(ほぼジャスト60分)かかった。
雪をかき分けて歩く
オオタカは飛び去らず、雪上を数歩歩いて数メートル離れた柿の木の低い位置に止まり、じっとした。さっきより道路に近い場所だが、やはり動じない。
オオタカは1日1回食べれば充分だそうで、次の獲物を探しているのではないのか。お腹いっぱいで飛べないのか。
そうこうしているうちに、スズメの群れが飛んできて、オオタカより高い位置の木や屋根でちゅんちゅんやりだした。オオタカに気付いているのか。下から上に向かって襲いかかることはできないはずではあるが。
きょろきょろ
能ある鷹は爪を隠してはいない
今度もなかなか動かない。再び約1時間経過、正午を過ぎた。
すると濡れ雪が降り出した。スズメはいなくなり、オオタカもいつの間にか飛び去った。ネズミの残骸も雪に埋もれた。
一富士二鷹三茄子でめでたいかもしれないけど、昨年の話だからもう関係ないのかも。そんなことよりも、生態系の頂点オオタカの、堂々とした振る舞いに感心させられた【5日・それに月並みだけど、野生の厳しさも見せつけられた】、歳末の2時間だった。