広く浅く

秋田市を中心に青森県津軽・動植物・旅行記などをご紹介します。

ひなもち/揚げパン

2020-04-02 00:04:46 | 各地お土産・食べ物
3月中旬の由利本荘市で買った食べ物2題。※おはぎの話と多少関連します。
旧・大内町、羽後岩谷駅前にある「道の駅おおうち」のメインの建物「総合交流ターミナルぽぽろっこ」にある「農産物直売所 ひまわり」。季節ごとに餅菓子が売られているようで、この時は、期待した彼岸の「だんし」はなかったものの、おはぎ、赤飯、笹巻き(味付けなしのもち米で、食べる時きなこをかける。形状はやや細長い三角錐【2日補足・「ちまき」の一種だろうが、秋田では笹巻きと称するのが一般的。県内でも形状は地域や家庭で差がある。】)、そして、
ひなもち 3個324円
道の駅の3月のおすすめチラシみたいなのにも掲載されていた。午後の時点でレジ横で1種類だけ3個あった。
秋田ではひなまつりを月遅れで行うことも多いので、3月後半に売られていてもおかしくない(スーパーでは3月4日で一掃されるけど)。

ひなまつりの餅菓子といえばひし餅が知られるが、「ひな餅」というものもちらほら存在する。
秋田では仙北市角館がわりと知られる。餅粉の餅で桃や花をかたどったり、最近は絵やキャラクターを描いたりする(中にあんこ)。ネットを見ると出雲など山陰方面にも、よく似たひな餅が存在し、松江では「花もち」と呼ぶらしい。

それらと比べると、大内のひなもちは、表面がつるんとして雰囲気は似ているが、外観は違う。生地全体を着色していて、型で作っているのか、それぞれ形が違う。中心に赤い点があり、おそらく花をかたどっているのだろう。
断面。中はこしあん
原材料欄には「もち粉、うるち粉」両方記載で、いわゆる「鶴の子餅」のような甘くてむっちりした餅、あんこは甘め。

1年後、2021年春に売られていたもの


もう1つは、秋田市内では購入できない本荘の渡部製パンのパン。マックスバリュ本荘中央店で購入。
クリーム入りメロンパンは以前と変わらない
長さ20センチ弱の、しわしわで粉っぽそうなコッペパンがあった。「きなこ揚げパン」119円。
これが噂に聞く「揚げパン」か! 渡部パンで作っていたとは。

全国的には、学校給食の思い出として「揚げパンがおいしかった」ことを挙げる人が少なくない。
ただ、学校給食には世代と地域の差があるもので、秋田県(青森県もそうらしい)では揚げパンは昔も今もほとんど出ないようだ。30年前の秋田市立学校では小中9年間、1度もお目にかかっていない。
ところが、秋田でも例外的に由利本荘地域では、揚げパンが給食に出るらしい。本荘では「小松製パン」でも製造しているそうだ。

僕は揚げパンを見るのも初めてだった。これまで、イーストドーナツとかあんドーナツのような、表面がギトギトしたのを想像していたので、こんな乾いた表面に驚いた。
給食の揚げパンの中でも、地域や業者によって違いあるようで、砂糖やシナモンがまぶされているものもあるようだが、きなこも定番らしい。
秋田では緑色のきなこがメジャーだが、これは黄色いきなこ。
ほぼまんべんなくきなこが付いている

底面は偏りあり
見れば見たで、今度は硬そうに感じた。
食べてみれば、硬くはなく食べやすく、きなこのあんばいも良くて、おいしい。カロリーは気になるけど。
これが給食に出たら、好かれるだろうと納得。

たけや製パンのような大手では、揚げパンを作れない・出せない事情はあるのかもしれない。あるいは給食としての栄養価の面かもしれない。
給食のパンといえば、モソモソした食パンやコッペパン中心で、あまりいい思い出がなかった者として、うらやましく思った。
コメント (2)
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男鹿線卒業列車

2020-04-01 00:19:31 | 秋田の季節・風景
暖冬でいつになく早く桜が咲きそうで、新型コロナウイルスでいつになく特殊な春を迎えようとしている。
そんな中、JR東日本秋田支社では秋田公立美術大学と連携して、2月27日から4月5日まで「卒業メモリアルトレイン」を運行している。本来ならもっと話題になっていたかもしれないのだけど… ※合わせて駅に黒板アートも設置されていますが割愛します。

男鹿線の新車両・ACCUM(アキュム)
男鹿線の蓄電池式電車EV-E801系が、秋田-男鹿を1日3往復する通常運用をそのままに、メモリアルトレインとして走っている。
なお、EV-E801系は現在1本だけだが、1年後2021年春のダイヤ改正までに増備され、男鹿線の車両を置き換えることになっている。今の第1編成には、正面貫通路の幌(連結部の蛇腹)がないのだが、今後設置されることになろう。

上の写真の通り、正面は目立った変化がない。貫通扉にシール貼りのヘッドマークがあるが、これはこれまでも違うデザインで何度かあった。
ヘッドマーク
ただ、これまでのマークは、いかにも「CGで作りました」というデザインのものが多かったように思っていたが、今回のは違う。
昭和の鉄道を知る者としては、既視感(ほとんどが実物でなく写真でだけど)のような、本物っぽいような印象を受けた。

JR東日本秋田支社の紹介には、
「学生が、ヘッドマークの歴史を調べ、多く使われていた色をベースにレトロになりすぎないよう配慮して「卒業メモリアルトレイン」のイメージを反映させました。」。
なるほど。やはり過去のマークを意識していたのか。
「レトロになりすぎない」というのが抽象的だけど、なんとかく分かるかな。実在したヘッドマークよりは新しいような。でも、国鉄時代にこのマークが実在したと言われても、信じそうな気もする。上手い。
あの「かもしか」のくせにシカが描かれたマークなどよりは、よほどヘッドマークらしい。「卒業」の文字も実際にありそうな書体。

車両側面は、
フルラッピング
おそらく両サイドで同じデザインだと思うが、もともとの車体色の赤と青から「桜の花」と「青空」をイメージして、グラデーションで一体化したデザイン。
秋田の写真家が写真とデザインを担当。


素人目には、青いほうの写真というか柄というかが、きれいではあるけれど、いまいち分からない。「男鹿」からの連想か、男鹿市北浦にある雲昌寺のアジサイを思い浮かべてしまった。

秋田では卒業の時期には(通常なら入学の時期でも)桜は咲いていないけれど、卒業といえば桜というイメージはあるから、桜をモチーフにしたのは通用する。
でも、桜をデザインするとすれば、木もしくは枝にこんもりと咲いたソメイヨシノなんかにしそうなのを、花のドアップにするというのは、素人には斬新。
新潟の現美新幹線では、花火のドアップが使われていたが、あちらは写真の画像がぼやけているように見えた(意味があるのかも)し、各車両どうしの写真が関連付けられてはいなかった。そういう点では、こちらのほうが出来がいいようにも感じる。
2両でつながった柄
秋田支社では、あまり前例がないと思われる、車体のフルラッピング。当然、きれいに貼られているが、車両は毎日運用されている(※)わけで、ひと晩で仕上げたのだろうか?
中央交通のバスで実績のある三傳商事に頼んだとか??
※EV-E801系の導入当初は、事前に何月何日は従来車両で運行しますと、駅に掲示が出たこともあったが、最近は見ていない。また、今年初めに乗った時は、予告なしにキハ40系が代走(しかもワンマン非対応車で車掌乗務)していた。

車内も。
床が何やら…

桜の花びらがびっしり
弘前公園のお堀の花筏を連想させられる光景。
弘前ほどびっしりではなく、花びらどうしにすき間がある
これも印刷したシートを貼っている。
花びら1枚1枚は、実際のソメイヨシノの花弁よりは少し大きそう。花びらの下の地色は、単なる茶色でなく、木目調の濃淡が入っている。なお、本来の床は、茶色系の格子。
目がチカチカするとか、何か落ちていると勘違いして足がもつれるといったおそれは、あまりなさそうで、こういう柄でも悪くないかなと思ったり。視力等によっては違う方もいるかもしれませんが。
優先席・車椅子スペースはそのまま

写真がないけれど、車内の中吊りや荷棚上の広告スペースには、全国から募集した、卒業に関するメッセージを掲出。ネットで募ったものを、桜の花びら柄の用紙に美大側で手書きで転記したようだ。3月17日を境に内容を入れ替えている。
また、沿線自治体の市長(秋田市と潟上市は確認、あとは男鹿市かな)と、秋田出身のシンガーソングライター高橋優氏のメッセージもあり。=おそらくドア横の戸袋の広告スペースに掲出。

鉄道愛好家ではなさそうな沿線の人や乗客も、よくカメラを向けていた。
どうして男鹿線なのかはよく分からないけれどいい企画。美大が関わったのだから、美大最寄りの羽越本線・新屋駅まで特別運行したらおもしろいかも。それは妄想としても、来シーズンあるいは別の季節(それこそアジサイとか)にも期待。【4月1日追記】もしくは、来年春で“卒業”となるキハ40系で実施するとか。

翌2021年春にもラッピング列車が運行
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