麒麟琳記〜敏腕Pの日々のつぶやき改題

還暦手前の身の回りのこまごま。
スポーツや映画演劇など。

幻想と現実、そして幕引き

2017年09月07日 | 制作公演関連


左中指のささくれをむしったら
雑菌が入ったようで、少し痛い。
そんな状態で数日過ごしている。

J-Theater〈日本人作家シリーズ〉
語り芝居 太宰治の世界vol.2
『幻想と現実、そして思い出』は、
微痛のなか昨日最終日となった。

元第七病棟(現在は青年座映放)の
堂下勝気を太宰治役に招き、
オーディションで大量10人の若手、
さらに構成・脚本に加えて
語り指導も担う原きよ推奨の
山東けい、松岡明日香と、
J-Theater初陣の役者多数の座組は、
これまでにも記してきたように
攻守のバランス良く戦う「チーム」に
短期間でまとまったと思う。



ラグビー日本代表は桜を胸に戦う。
太宰組の「女生徒」は薔薇を
制服の胸に演じていたのだが、
出演者全員が胸中に同じものを抱き、
舞台に立っていたと言えるだろう。

そうそう。
打ち上げの箸袋も薔薇だった。
ビックリ(○_○)!!


(手にしているには山東)

元OBSのアナウンサーで、
最近は太宰作品の読み手として
幅広く全国を駆け回る原と、
J-Theater主宰の小林の出逢いから
始まった《太宰の世界》は、
今回のvol.2に留まることなく、
さらに続くシリーズになる。
きっと。

これまでは無頼派・太宰に
多くの人が持つイメージを覆す
色の異なる作品を取り上げてきた。
また。
太宰に影響を与えた子守のタケ、
母親の夕子(たね)との関係も
浮き彫りにする構成が特色だった。

さらにこの鉱脈を掘り進めるのか、
メジャーな作品群に取り組むのか。
どちらにしても楽しみだ。

制作として関わるのは無論、
これもまた繰り返し書いたけれど、
父が津軽人である「僕」として
太宰は特別な作家なのである。

祭りの終わった朝。
中指の腫れが悪化していた。
針を炙って毒を抜こうと思う。
祖母の教えに従って……。
コメント
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