その壁面と床は鏡のよう。
その上空には雲……恐らくは
脳を扱う芝居だから神経だろうか
……が張り巡らされている。
そんな舞台上に一台のピアノと
四脚のスチールチェア。
劇団俳優座公演No.339『インコグニート』
11月12日~24日の全12ステージを終えた。
何度も書いてきたけれど、
口コミやネットの評判でチケットが伸び、
3日目以降は全てソールドアウト!
観られなかった皆様、再演をご期待ください。
……まだ具体的には決まっていませんが
写真一枚目はキャスト四人。
右から安藤みどり、野々山貴之、
志村史人、保亜美。
下は真ん中に演出・眞鍋卓嗣。
さて。
前回紹介した茂木健一郎氏は、
アフタートークでも詳しくは
自身のブログでと言葉通りに、
以下の感想をアップして頂きました。
【安藤みどりさんは、素材としての
自分と全く異なる人物、キャラクターを
まとうという意味において
演劇の最良の伝統を体現化している。
志村史人さんの安定感と温かさは、
離散的な非現実を基調低音とする
この劇にしっかりした錨を与えてくれている。
保亜美さんは声楽に喩えれば
コロラトゥーラからドラマティックソプラノまで
演じられる稀有な人だ。
そして、野々山貴之さんのヘンリー=H.M.の演技は、
『フォレスト・ガンプ』における
トム・ハンクスに匹敵する当たり役だと思う。】
と、さらに演出の真鍋については、
【この難しい脚本を楽しめる舞台にした技量は、
特筆すべきものだと思う。俳優座制作部も
なかなか首を縦に振らなかった難しい原作を
東京で上演して成功させた功績は、
大いに褒め称えられていい。】
以上、抜粋。詳しくは茂木氏の
公式ブログをお読みくださいませ。
最後に、作品の出来上がる過程の稽古と
演出を交えたディスカッション、計三葉を
添えて『インコグニート』に関するブログも
幕をおろします。