麒麟琳記〜敏腕Pの日々のつぶやき改題

還暦手前の身の回りのこまごま。
スポーツや映画演劇など。

start-INK

2021年04月30日 | 俳優座

劇団俳優座2021-22シーズン第一弾

『インク』が始動しています。

というわけでstartingを模してのタイトル。

 

 

稽古初日後、この瞬間のみマスクを外した出演者。

加藤佳男、山下裕子、志村史人、千賀功嗣、

椎名慧都(以上前列右から)。

松本征樹、渡辺聡、安藤みどり、宮川崇

(以上中列右から。以下後列右から)

八柳豪、野々山貴之、塩山誠司、河内浩。

撮影は4月27日。緊急事態宣言の2日後。

 

ただ、そんな政府発出にかかわらず、

役者中心のプレ稽古の頃から、

COVID-19への対策は出来うる限り施して

読み合わせに臨んでいた。

既に一年以上の経験の蓄積がある。

勿論、そこに胡座をかき油断しては無意味。

そしてまた、安易に不要不急とも言わない。

 

週明け6日にはチケット発売も控えている。

けれども今日は、粛々と稽古を開始したとだけ、

伝えてキーボードを叩くのを終えよう。

 

昨日、東京都の新規感染者1000人超。

この事実を受け止めて、怯むことなく、

同時に冷静に。

戯曲の一文字一文字を読み砕くように……

連休も関係なく万全を期して稽古を重ねる。

状況によっては幕が開かないことも覚悟して。

 

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夜間部の修了公演のこと。

2021年04月29日 | 俳優座

1944年2月に創立した劇団俳優座。

青山杉作、千田是也、東野英治郎、小沢栄太郎、

東山千栄子、岸輝子ら10名の同人にて出発し、

49年、俳優座演劇研究所付属俳優養成所を開設。

のちの日本の俳優養成の礎となった。

桐朋学園大学短期大学部芸術科の演劇専攻にその任を移し、

千田のほか田中千禾夫、安部公房が教員となったのが66年。

大学における専門俳優を養成する最初の学科となる。

現在も同校卒業生は俳優座の門を叩くが、

親和性は当時より現在低く、俳優座演劇研究所を再興した。

 

 

と、突然に硬い文章が続いたが、いまある研究所が

時勢をとらえた中で、夜間部を作ったのである。

その一期生の修了公演がCOVID-19禍に既に延期を重ね、

このゴールデンウィークにまでずれ込んだ。

そこに、緊急事態宣言の発出である。

苦渋の選択となったが、無観客公演とした。

 

歴史ある研究所の、新たな試みと言える夜間部の、

一等最初の修了公演に、電話問い合わせも多く頂いたが。

一番辛いのは言うまでもなく一期生だ。

講師、研究所職員など少数関係者のみ見守る中、

5月1日、2日に幕は上がります。

 

添付のチラシも研究生の手作り。

また『雪の中の三人』で使用した美術を、

デザイナーの乗峯氏の許諾を頂いて使用するので、

まさしく「先輩」と同じ板に立つ。

……演目の中に「雪の中の」が奇しくもある奇跡。

 

つつがなく終わることを願います。

無観客とはいえ、万全の対策で臨みます。

 

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青春のかけら

2021年04月25日 | 身辺雑記

前回のブログの文末に標題(大屋さん)の

「青春のかけら」と書いたのだけれど、

そこに登場した神保町は私自身学生時代に

足繁く(いや「足繁く」は一寸盛りすぎかな?)

通った場所でもあった……

 

最近メディア露出の多いフワちゃんの

出身でもある「中国哲学文学科」という

やや特殊な学科生にとっては、

内山書店や東方書店が御用達だったから。

そして、喫茶店や定食屋の名店が

言うまでもなく滅茶苦茶たくさんあるしね。

 

我等が「中哲」はインド哲学科と合併して

「東洋思想学科」になって今はない。

哀しい・・・と、それは過去にも書いた。

 

昔話はこのくらいにして。

今はカレーの街だったりもする神保町は、

私の所属する日本新劇製作者協会の

機関誌の編集でお世話になっている

「仕事場」の事務所もあった。

……過去完了形。

 

私自身、その任から離れて数年経つが、

風の噂で事務所を閉じたと聞いて

岩波の伊藤さんとのランチ後に確認に行った。

確かに、もう「仕事場」はなかった。

 

なくなったものは当然あまたある。

とか想いにふけながら坂を上って御茶ノ水。

 

 

そうそう。

高校時代の「ツレ」ともいえる向山孝幸と

最近交流が復活した。

そのことを近々くわしく書けたらな、と。

 

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大家さん

2021年04月22日 | 制作公演関連

別れと出会いの春だから、大屋さんと書けば

引っ越しとか契約更新の話?と思うだろう。

 

 

さにあらず。

俳優の大屋仁志(1964-2018。青年座)さん。

 

 

本当に人の縁とは不思議なもので。

『雪の中の三人』の版権を

日本では岩波書店が有していて、

担当者が大屋さんの高校の同窓。

というのは勿論やり取りの中で判ったこと。

上演は今年三月だったけれど、

著作権利に関しては一年半以上前から…。

その過程でそれを知り、互いに吃驚したのだった。

 

所属の青年座では勿論、

人気劇団のキャラメルボックス等外部出演、

そして映像でも圧倒的な存在感を放った「役者」。

 

『ブンナよ、木からおりてこい』

『横濱短篇ホテル』『MOTHER』

(以上、青年座)、『風浪』(東演)

『俺たちは志士じゃない』(キャラメルボックス)

・・・以上、演劇。以下映像・・・

映画『容疑者Xの献身』

ドラマ『龍馬伝』『相棒』etc.etc

 

改めて、凄い役者を早々に失ったことが哀しい。

 

 

話が前後するが『雪の中の三人』の著作権担当者に

お礼伺いに出向き、舞台の話から奇遇の役者のことまで

語った場所は岩波書店のある神保町。

短い歓談のあと、次の仕事が池袋だったので

ショートカットして徒歩で御茶ノ水駅へ。

 

古本屋街から楽器のまち、それから病院も多い。

私的にいえば、若い頃「損保代理店」をしていて、

その親会社「日新火災海上保険株式会社」の本社も

御茶ノ水駅近くにある(それが前述の写真)

 

 

その隣には「お茶美」こと美術系専門学校があり、

そのトイメンには、そーゆー系の方に嬉しい文具店。

 

大家さんの青春のかけらを聞いたあとに

自らの昔に連なる場所もかすめた昼下がりでした。

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母の誕生日

2021年04月21日 | 身辺雑記

今日は母の誕生日である。

79歳になった。午年、牡牛座。

 

私とは干支でふたまわりちがい。

それはどーでもよいが、いずれにしろ

草食系で、実際、母はおとなしいひとだった。

 

亡き父は寅年の魚座。

「さかな」を肉食草食雑食にわけるのは

困難だったりするけれど・・・

昭和の土建屋だった彼は肉食系と言えるだろう。

 

 

話がそれた。

父と結婚し「高橋洋子」になった母は、

いまどきでいえば『新世紀エヴァンゲリオン』の

「残酷な天使のテーゼ」や「魂のルフラン」の

シンガーと同姓同名で。

あるいはまた、昭和世代でいうと、

女優として活躍しつつ書いた小説『雨が好き』が

中央公論新人賞を1981年に受賞し、

同作品を83年、自ら監督・脚本・主演で映画化した

高橋洋子と同姓同名だったりするのである。

 

彼女はマルチの先駆ともいえるが、

うちのおかんは粛々と家を守った人でした。

 

・・・という言い回しが2021年には

宜しくないのかしらん。

 

 

とにもかくにも。おかん、おめでとう

 

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プリンに恋して

2021年04月18日 | 身辺雑記

土曜日、休日

最寄駅の地下にあるコンビニに行列。

「??」

なんぞの新商品が、そのコンビニ限定発売かな、

と歩いた先に標題のお店を発見した。

それを求めての長蛇が、花屋等の店頭を避け、

ナチュラルローソンから続いていたと解る。

 

 

行列は解ったけれども。

いろいろ不明な点も多くネット検索。

すでに数日前の15日にオープンしていて、

最初のお休みなので……と推察。

落ち着いたら食べてみよーかな。

 

      

 

それはそれとして。

ますます名詞の非名詞化が進んでいます。

その方がキャッチーだからね。

・・・例えばバンド名と曲名の区別が益々

と嘆く前に、まずはヒットしそうな題名を

ブログに使ったあさはかな行為を反省しよう。

 

ほいでもって今日のところは「プリンに恋して」が

ドトール・日レスホールディングスの傘下で。

ということは、ドトール、エクシオール、

オリーブの木、コロラド、洋麺五右衛門、

さんるーむ、卵と私などと連関しているという

客観的事実のみ加えて筆をおこう。

 

昨日のお話でした。

 

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JOIN99

2021年04月17日 | 俳優座

ロードムービーのタイトルっぽくもないが

……あ、ブログの題名がです

「JOIN」は日本劇団協議会の機関誌で、

その最新号の通巻が99。

Association of Japanese Theatre Companies

特集に小山ゆうなさんのインタビュー。

そう、三月に好評のうちに終幕した

『雪の中の三人』の上演台本・演出。

海外の演劇事情にも詳しい評論家

みなもとごろうさんが

小山さんの魅力を引き出しています。

 

『雪の中の三人』チラシ(上)

そのチラシを持つ小山ゆうなさん(下)

 

そして、年度末恒例のアンケート特集

「私が選ぶベストワン2020」では、

我が座の面々も選出されています。

 

紀伊国屋と読売の二大演劇賞を得た

演出の眞鍋卓嗣は「JOIN」でも6票を獲得。

鵜山仁(9票)、栗山民也(7票)に次ぐ

三番目の得票(もう一名、藤田俊太郎)!

前述の小山さんも8位タイにランクイン。

 

ちなみに73名の評論家や新聞記者等の実名投票。

 

眞鍋以外では清水直子、安藤みどりの名前も。

そして団体部門の5位タイに俳優座。

パルコ、本多劇場、SPACなどと並んで。

奢ることなく更なる精進を続けたい。

 

 

なお。

横山拓也さんが俳優座に書き下ろした戯曲

『雉はじめて鳴く』も推挙されたほか、

スタッフ部門に俳優座ゆかりのアーティストの

多数が選出されている。

乘峯雅寛さん、杉山至さん(ともに舞台美術)、

大島広子さん(衣裳)。

 

COVID-19の緊急事態宣言が明けたのも束の間、

都心部には次々とまん延防止等重点措置が…。

少しは明るい話題を、と。

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駒ヶ根へ・・・復路

2021年04月11日 | 俳優座

長野を皮切りに神奈川、関越と巡る

『血のように真っ赤な夕陽』が夏にある。

その一環として、長野県駒ヶ根へ。

 

実行委員14人のうち11人が、

会場となる文化会館会議室に結集。

初回につき、自己紹介に始まり、

具体的な話へと移っていった。

(以上、きのうのまとめ)

 

 

COVID-19の収束が見えない中の、

実行委員会形式の上演がいかに厳しいか、

実際きのうの席でも出てきた課題だ。

 

そもそも伊那地方で本作品に取り組むのは、

開拓団に加わり満州に渡った人員が

日本で一番多かった地域だからである。

 

自己紹介の中にも「父が満州に」であったり、

「義勇軍だったが内地訓練中に終戦」など

関わりの声が挙がり、あるいは

731部隊が伊那地方で活動したことを

研究している高校があるという話も出た。

 

個人的な話になるが川崎生まれ川崎育ちの筆者は、

二歳から長らく柿生に住み、

高校は生田の急な坂の上にあったから

(柿生、生田とも川崎市の地名)

社会科見学で731部隊の旧跡に学んでいる。

それが生田にあるのだが、

一般的には「登戸研究所」として知られている。

その研究所が南信濃に疎開した時期が……。

 

と。柿生(かきお)、登戸(のぼりと)は

どちらも駅名だから当たり前に読めると

勝手に思い込んでいたけれど、

小田急線を全国民が利用するわけではない。

 

高速バスで新宿から駒ヶ根に行く途中、

「古田切」という交差点があったのだが、

「ふったぎり」とローマ字がふってあった。

……難読に含まれるはず。

 

 

とんぼ返りで、ソースかつ丼もローメンも

味わうことなく19時、バスセンターに。

そのベンチ脇のポストの文字で我慢。

22時半すぎに新宿着(冒頭車種)。

 

それはさておき、前述の地名を含めて、

駒ヶ根および伊那地方の知見を深め、

勿論、公演も成功裡にと誓う土曜日であった。

 

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駒ヶ根へ・・・往路。

2021年04月10日 | 俳優座

『雪の中の三人』を終えて10日以上経ち、

次回ナンバー公演『インク』の準備に入っている。

と同時に、長野を皮切りに神奈川、関越と巡る

『血のように真っ赤な夕陽』も動いていて……。

 

 

その一環で、長野県駒ヶ根市を訪れた。

駒ヶ根といえば、ソースかつ丼とローメン。

まず、千切りキャベツを敷いた上に、

秘伝のソースにくぐらせた「カツ」を載せた

ソースかつ丼。昭和初期から提供されて以来、

駒ヶ根で「カツ丼」といえば、これ。

卵でとじたカツ丼は「煮カツ丼」等、

別の名前で供されるそうだ。

次にローメンは、蒸した太めの中華麺に

マトンなどの肉と炒めた野菜を加えた、

駒ヶ根というより少しフィールドを広げた

伊那地方のソウルフードだ。

閑話休題。

 

 

通常の座席にシールドを着けた高速バスで約四時間。

めちゃくちゃ良い天気で、車窓には美しい風景……、

それに時折癒されながら、今年度のラインナップ

(戯曲)を缶コーヒー片手に読み直しつつの四時間。

 

文化会館の一室にて、実行委員の皆様と

第一回目の会合。自己紹介から始まり、

チケットの金額等、こまかな部分まで。

【復路へ】

 

 

 

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階段落ち

2021年04月08日 | 身辺雑記

ほろ酔いの女性が「あー」と小さく叫びながら

池袋駅の地下改札に向かう階段を滑り落ちた。

 

      

 

仕事帰りの僕の視線に、その男女の姿はあった。

21時を過ぎていた。

男性が彼女を支え、彼女は少しおぼつかない足取りで

下りの階段を降り始めた。その中段よりやや上で

冒頭シーンが起きた。

彼女は5段ほど滑って、彼はそれを捕まえた。

僕はエスカレータを上りつつ、目撃したのだった。

 

      

 

COVID-19禍、ほろ酔いの人々に遭遇します。

そのことを、今回問いたいのではなく。

「あー」の場面から、突然昔の記憶が甦った話。

 

大学時代、観劇にはまっていた僕は、

かなりの数を見ていた。それは事実だ。

ただ、これから書き進める「階段落ち」は、

その瞬間のみ明確であとは類推が多く含まれる

と、先に断っておきます。

 

通学の電車のなかで、たまたまカジと会って、

僕が芝居をよく見るという流れから、

私も○○みたことあるよ的な展開で

「じゃ面白そうなのあったら教える」と。

カジは中三のクラスメートで、バスケ部だった。

 

12歳から13歳(誕生日により差異はある)、

ランドセルを背負わなくなって、

かわりに学ランを着た途端ぺーぺーになる。

僅か二歳違いの三年生は矢鱈おとなである。

一年坊はひたすら走らされて、あとは声出し

・・・このペースだと大河小説になるから

ザックリと、はしょるけれど。

そんな新入生同士でも上手い下手は明確。

けれど期待されながら消えてゆく者、

目立たなかったのに努力によりレギュラー、

と僅か三年の間にドラマがあって、カジは後者。

 

そして吹奏楽部のカー子と仲が良かった。

そうそう、のちに美容師になったカー子は

鋏を握る時間は短く、かなり早く結婚したのだが、

それはまた別の話になる。

 

で、何本か一緒に芝居を観て、既に働いていたカジから

社会人の話を聞き、大いに勉強になったりもした。

シアタートップスが多かったか。

なので新宿東口の店で、茶をしばくこともあった。

その何度目かで、店を出て階段を下りて数段、

カジはバランスを崩し、僕はその体を捕まえ損ね、

「あ~あ~あ~」と数メートル階段落ちをした。

 

冒頭の彼女は、足からお尻をつく格好でこけたが、

カジは反転して頭から仰向けに滑って行った。

 

バスケで鍛えた身体能力のお陰か、奇跡的に無傷。

後頭部を打ったりもしなかった。

「いって~っ」と、コートで交錯したあと立ち上がる、

そんな感じで彼女は踊り場にすっくと立った。

 

その絵を「あー」は思い出させた。

それから暫くしてカジも結婚した。

ミイラ取りがミイラになって、今僕が

演劇界の片隅にいることを知っているのだっけ?

 

 

突然に意味不明な写真。

今は母が一人で住む集合住宅の管理人室の隣の

ちっちゃな公園にある土管からの、ブランコ。

 

母が倒れて、どうやらもう此処には戻れないので

部屋の片付けに訪れた。……と言っても大方は、

父の土建業を継いだ弟の差配で、

トラックから人から揃っているので、

僕は黙々と自分の部屋を整理した。

 

それこそ中学の卒業アルバムやら文集やら

お宝がザックザクである。つづく。

 

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