麒麟琳記〜敏腕Pの日々のつぶやき改題

還暦手前の身の回りのこまごま。
スポーツや映画演劇など。

onze~『正義の人びと』ぶじに閉幕いたしました。

2021年01月31日 | 俳優座

 

 

劇団俳優座No.344『正義の人びと』は

1月31日、全9ステージを終了致しました

(予定は10回公演でしたが緊急事態宣言発出を受け、

1ステージを休演といたしました)。

 

本日は、このような時勢の中にもかかわらず、

満員御礼で幕を下ろすことが出来ました。

 

ちなみに冒頭の写真の黄色い表紙は、

劇団民藝による1969年の『正義の人びと』。

御来場のお客様から「二部あるから」と頂戴しました。

そのパンフレットに重なっている「機械」は、

今回から導入されたクレジットカード、交通カード等

対応の端末でございます。

 

キャッシュレス時代にも迅速に対応。

3月『雪の中の三人』でも受付に常備。

ご利用くださいませ。

 

 

時刻は18時すぎ。絶賛バラシ中。

もろもろは稿をあらためるとして、

台本の、本編の始まる前に添えられた一文を添え、

本日は投稿してしまいます。

 

〈おお吾が想い! 吾が命!

 いや、命ではない、我が恋の骸だ!〉

*骸=むくろ

出典は『ロミオとジュリエット』4幕5場

パリスの台詞。

 

緊急事態宣言発出中の上演。

御来場いただいた皆様、

あるいはさまざまに御支援いただいた皆様、

改めて深い感謝とともに・・・

 

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

雪、が少し降った。

2021年01月29日 | 制作公演関連

1月28日、予報になかったけれど雪が降った。

短い時間……東京に。

俳優座の次回公演『雪の中の三人』の

DM発送作業だったから

天気が計らってくれたのだろうか?

 

  

 

そんな一月の末、六本木では俳優座の

『正義の人びと』の上演が続いていて、

高円寺では日韓演劇交流センターの

「韓国現代戯曲ドラマリーディングX」が

27日に開幕した。

『激情万里』『椅子は悪くない』

『加害者探求‐付録:謝罪文作成ガイド』の

三作品が交互に上演される。

 

前々回まで制作末席をつとめたイベント。

というか、前回のオーディションにも何故か居た。

集まった役者たちと演出を前に制作が

「僕の友人です」と紹介し、笑いが起きた。

Vol.8に続いて参戦するはずが、急遽……

それはともかく。

 

東京とソウルで隔年ごとに開催された

リーディング公演が節目の十回目で一度終わる。

実は主たる目的は、両国の戯曲の翻訳・紹介で、

五本ずつ、合計五十本の韓国の現代戯曲が出版され、

(韓国では日本戯曲が五十本)

vol.3までは五本、以後は三本を舞台にした。

 

そうそう。

作家やセンターのメンバーの人的交流も、

二十年の時間のなか積み上げられた

大いなる成果のひとつと言える。

 

      

 

また、公募制で演出と役者が決まるが、

その出会いは日本演劇界に高く寄与している、

というのは贔屓目が過ぎるだろうか。

 

話が前後するけれど、関わったのは

vol.5(2011年、於シアタートラム)から

vol.8(2017年、座・高円寺)までと

8の翌年のエクストラエディションの五回。

 

エクストラ~は、本来隔年開催の谷間の年に

戯曲集に載りながら上演されなかった中から

二本を取り上げた「特別編」だった。

 

友人としてvol.9も三本松すべて観た。

今回も一観客として『激情~』『椅子~』

『加害者~』を観たいと思っている。

 

1月29日、晴れ。

劇団俳優座No.344『正義の人びと』

(作/カミュ、訳/中村まり子、

演出/小笠原響、於/俳優座劇場)は

今日を含めて、あと三回となった。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

緊急事態宣言下の街をあゆむと……。

2021年01月26日 | 身辺雑記

昨日は二日続けての三桁でした。

COVID-19、東京の感染確認者数。

 

 

そんな26日(火)に銀行に行ったら、

知らぬ間に支店統合されていて、

20台以上あった一階ATMは僅か8台に。

二階の店舗はなくなっていた。

 

 

そーゆー御時世である。

金融界全体が縮小傾向だったところに

未知のウイルスの不透明感がドンと乗って。

天下のメガバンクが「駅の真ん前」を

明け渡すという選択は、

他人事ながら胸を衝くものがある。

 

小さなお店の厳しさは、更に深い。

銀行で用事をすませての帰り道、

「営業中」の札はあるものの、

入口をチャリがふさいだ居酒屋さんを見た。

時間はまだ午さがり。

 

 

前日、身も心も疲れ果て札を返すのを

忘れたのかもしれない。

 

そんな現実にくわえて、あいにくの曇天。

益々気が滅入ったので、一枚目の写真の店に、

ふらりと入って衝動的に苺のケーキを買った。

ふたつも。

 

 

気分は若干、梶井基次郎。

あ、それは檸檬……。

ならばいっそ、御茶ノ水の聖橋に向かおうか。

それは、さだまさしの檸檬

(1998年3月、アルバム『私花集』収録、

同年8月、シングルカット。

梶井の檸檬から生まれた曲)。

 

さだには82年5月リリースのシングルB面

『苺ノ唄』もある。

そのA面は『しあわせについて』。

いやはや、しあわせについて考える日々だ。

 

そして本日の感染確認者は再び千人超え。

・・・数に惑わされるな、という内側からの声。

或いは、なんの数かを掴まないと、とも。

そうそう、新規、重症、死者、検査数、等々。

数の洪水に「文系」はフリーズしがち。

 

丸ノ内線。お茶の水は過ぎて霞ヶ関乗り換え。

日比谷線で六本木へ。

今日も『正義の人びと』の本番がある。

夜に。

しあわせとは。正義とは……。

いろいろ考える月末。2021年1月。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

dix~『正義の人びと』は雪の予報の日曜日に三日目。

2021年01月24日 | 俳優座

東京に雪の予報のあった日曜日、

少なくとも港区六本木は小雨時々曇り。

そんな1月24日、3ステージを目を終えた

劇団俳優座No.344『正義の人びと』。

終演後にはアフタートークも。

 

登壇は演出の小笠原響氏と、

出演の齋藤隆介、荒木真有美。

ヤネク役の齋藤、ドーラ役の荒木ともに

COVID-19禍の来場における謝意がまず一声。

 

緊急事態宣言も出ている東京での上演。

出来うる対策を打ちながらも、

来場いただく皆様にリスクを強いているのは

否めない事実……。

 

 

せめてもの気持ちとして、

来場者全員にマスクをプレゼント。

ささやかながら、安全も祈願しつつ…。

 

また、多くの方々が早速、感想を

SNSなどにアップしていただいており、

例えば、山田勝仁氏は

「こんなに演劇らしい演劇を見るのは久しぶりだ」と。

様々な声を励みに、千秋楽まで歩みます。

 

OGPイメージ

山田 勝仁

 

 

 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

北へんろ、西へ(十)

2021年01月22日 | 俳優座

 

No.344『正義の人びと』が今日、

無事に俳優座劇場にて開幕した一方で、

四国を巡演していた『北へんろ』が全日程を終え、

無事、帰京した。

四国ブロックの皆様に改めて感謝

 

上記はカーテンコールの一枚。

客席は間隔をあけて、そして声を出すかわりに

横断幕でのメッセージ……。

 

 

また、会場の外でも、演劇鑑賞運動に臨む心意気が!

そうそう。

旅公演では、市民劇場の会員さんが観るだけでなく、

劇団とともに搬入搬出でも手を取り合い進める。

怪我のないように準備運動も、一緒だ。

 

 

1月18日付の(九)では、調布から旅立ち、

徳島二都市を巡るまでを書いた。

16日、高松市に移動し、レグザムホールで2ステージ。

香川市民劇場の例会(17日も)。

18、19日は四国山地を越え、高知市民劇場。

県民文化ホール・オレンジで、2ステ。

そこから愛媛県に移動。

20日、いまばり市民劇場(今治市公会堂)

21日、松山市民劇場(愛媛県県民文化会館)と

ぐるり、四国四県をラウンド。

 

キャスト・スタッフ23人(トランポ含む)の

旅を終えた・・・。

さて、次はどこでジュンの民謡が響くか?

 

 

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

neuf~『正義の人びと』は劇場入りいたしました。

2021年01月21日 | 俳優座

 

フランス語の9は、neuf(ヌフ)。

「ヌフ」といえば『ポンヌフの恋人』を

想起する人も多いことだろう……。

レオン・カラックス監督の映画。

もちろん主演女優はジュリエット・ビノシュ。

ポン・ヌフは「新しい橋」。

で。

新しいの意味のヌフのスペルも「neuf」。

へー。

 

 

劇団俳優座No.344『正義の人びと』は

緊急事態宣言下の東京で劇場入りしました。

俳優座劇場は、空気環境検査を実施し、

換気環境が高水準と診断されています。

 

ちなみに、劇団俳優座と俳優座劇場は、

もとは同じでしたが現在は別法人。

そんなことは置いて。

昨日から本日午前に仕込を終え、

2時から場当たり。通しを夜に……。

そして明日は、ついに初日。

 

1月22日といえば・・・

1916年、埼玉-大阪間を日本初の国産飛行船

「雄飛」が11時間半で飛んだ日である。

(途中、豊橋で検査着陸あり)

 

そしてまた、明日の花はアネモネ。

その花言葉は「期待」。

『正義~』が千秋楽まで無事飛行完了するよう

強く期待する!!

 

アネモネには他にも「恋の苦しみ」。

『正義~』に登場するドーラとヤネクの

恋の行方は、果たして・・・

 

そういえば『ポンヌフ~』の登場人物の

アレックスとミシェルの愛の形は凄まじかった。

 

1月17日付の弊ブログで〈哲学的な舞台〉と

書いたのだけれど……、本作は、と同時に、

とても激しく情熱的なドラマでもある。

 

 

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

北へんろ、西へ(九)

2021年01月18日 | 俳優座

11日にスタッフが準備のため前乗りして、

翌日キャストが四国入りした『北へんろ』。

まず、その移動がCOVID-19禍の減便により

スタッフは伊丹空港に飛んでバスで瀬戸内越え

キャストは雪による欠航にヒヤヒヤしながらも

なんとか直接徳島に入りました。

 

おっと。冒頭は東京の調布。

舞台稽古のグリーンホールで

演出・眞鍋と客演の佐藤理加さんの

誕生日をお祝い

 

そして巡演は鳴門市民劇場からスタート(12日)

 

鳴門といえば、渦潮とともに「第九」

1918年、鳴門市の収容所でドイツ兵捕虜が

ベートーヴェンの第九番交響曲を

アジアで初めて全曲演奏したことを原点とし、

当時の所長・松江豊寿をはじめとする

職員達の人道的な処遇ともあいまって、

独・リューネブルク市との姉妹都市交流など

大きく花開いて、今尚「なると第九」に継承。

 

ガードレールにも音符が施された「音楽の街」に

前回の静岡巡演から客演で参加(少女ジュン役)の

民謡歌手・佐藤理加さんの歌声が響いたのだった。

 

 

そして13日、14日は県庁所在地の

徳島市民劇場で2ステージ!

いわずもがな、阿波おどりの街。

昨年は中止の選択をせざるを得ず、

ただ今年の開催に向け、20年11月に

実証イベントを催して「今年こそ」の

可能性を模索している。

「夢」の模索というべきか……。

 

 

そんな徳島の会場には、『北へんろ』にちなんで

お遍路さん姿のアマビエが飾られた。

 

県民の夢をのせて戦うのは徳島ヴォルティス。

 祝J1昇格 

今季はトップリーグに渦潮旋風を!!

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

huit~『正義の人びと』は衣裳パレードでした。

2021年01月17日 | 俳優座

 

タイトルの「huit」をカタカナ読みすると

ユイットだそうです。

ああ、フランス語のhは発音しないと、

習ったこともないくせに耳にはしています。

……HOTELは「オテル」的な。

あくまでカタカナ表記であって、

本当の発音とは違うのでしょうが

 

そういう実感ではない感覚でいえば。

「こむずかしい」とか「敷居が高い」等々、

演劇のイメージは変わらずにあり続けています。

そんなことないんですってば~と、

これまで、肩に力を入れて言い続けたことも

裏目に出ていたのかな~と、

それはそれで呑気過ぎるか……

おっと忘れるところでした。

huitは、フランス語の8。

 

 

劇団俳優座No.344『正義の人びと』

作/アルベール・カミュ、

訳/中村まり子、演出/小笠原響、

出演/河内浩、塩山誠司、田中茂弘、

若井なおみ、齋藤隆介、荒木真有美、

千賀功嗣、八柳豪、杉林健生。

 

27日夜の回の休演に続き、

30日昼のバックステージツアーは

アフタートークに変更。

ともに感染拡大防止の観点から。

ただし、それ以外は「今日現在」

予定通り上演すべく準備しています。

 

本日は衣裳パレードを行ってからの、

衣裳付きの通し稽古・・・美術、照明、

音響、もちろん衣裳、各プランナーが

勢揃いの、大詰めの稽古場です。

20日には劇場入りとなるので、残すは、

月、火の二回。

 

哲学的な舞台、開幕は22日。

中盤の「呑気さ」の逆になりますが、

噛み応えのある作品です。

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

底から始まる・・・

2021年01月16日 | 制作公演関連

 

 

とある駅のコンコース。

華やかな掲示を認めて立ち止まった。

「都道府県魅力度ランキング2020」で

最下位となった栃木が、47都道府県の

47に「そこ」=底、と仮名をふって

一大キャンペーンを張ったのだった。

 

 

7年連続47位の茨城県をおさえた一等賞(?)

 

さて、ドラマ視聴率などもそうだけれど、

この手のランキングといえば

民間調査会社が「統計学」を拠り所にした

「数字」に過ぎないわけである。

47都道府県と国内1000の市区町村を対象に

認知度や魅力度やイメージなど全84項目から

調査したもので、今回の有効回答は3万1734人。

 

例えば、25+69みたいな繰り上げりの足し算も

覚束ない私は、上記の信憑性を判断できない。

ただ。

順番をつければトップからビッケまでが

出ることは知っている。

そして今、日本…いや世界中が「底」にいて

これから上を目指すってことも認識している。

……認識はしているけれど、悲しいかな、

具体的にできることはなくて

 

 

たまさか歩いていたら、

日本で一番多い名字の佐藤と四番の田中が

並んだ風景をパチリ

それから数分後には二番の鈴木。

 

 

きゅろきょろしたが、No.3が見つからず。

けれども帰宅したら、この時勢ゆえに

地方からのお取り寄せを妻が通販で購入

・・・あ、我が家こそ高橋ではないか。

ここまで来たら、五番手伊藤以下、

渡辺、山本、中村、小林、加藤と、

いっそ日本の名字ベスト10を網羅したいが。

主題は、そうではない。

 

底からの復活を、これまで以上に……

縦横はもちろん斜め、どころか桂馬飛びまで

広げながら且つ、より強く結んでいかねば。

 

例えば。自分ごとになるけれど、

決まっていた舞台がなくなった。

経済的にもダメージだが、それよりも

感動を届けられないことが哀しいので、

その地域に行けないかしらと、まず想った。

具体的なことは追々考えるとして。

 

COVID-19禍。新しいウイルスもと報道の中、

それでも未来を模索するしかない。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

史上初の、戴冠です。

2021年01月15日 | 俳優座

「CoRich舞台芸術アワード!2020」

第一位に輝きました。

    

演劇評論家などの専門家ではなく、

一般の観劇者(とはいえ年間数百本

芝居をご覧になるヘビーユーザーを含む)

が5276本から選んだナンバー1。

 

 

これを嬉しいと言わずして、なんと言おう。

しかも。

2007年パラドックス定数にはじまり、

最多四回の劇団チョコレートケーキ、

二回受賞、ままごとなど昨年までは

常に「小劇場」のみの受賞だった歴史の中

いわゆる「新劇」の劇団での戴冠は初。

 

演劇情報サイト「ステージナタリー」でも

早々に取り上げられました。

OGPイメージ

「CoRich舞台芸術アワード!2020」1位は劇団俳優座、2位はTRASHMASTERS

「CoRich舞台芸術アワード!2020」の結果が、本日1月14日に発表された。

ステージナタリー

 

 

 

もちろん、賞のために芝居はしていません。

けれども、やはりご褒美は嬉しい

 

そうそう。

この時勢、劇場に足を向けるのは難しいと判る。

判った上で我々は対策を施して精一杯演じる。

その空間を、ともに過ごして戴けたなら、

それが最大のご褒美であり、ご来場戴けないまでも

応援戴けることもまた、ご褒美だ。

 

新劇界の、しかも老舗。

俳優座がiakuの横山拓也氏と組んだ第二弾が

射止めたタイトル。これを励みにさらなる前進を。

 

嗚呼、思えば昨年の今頃は本番中でしたね。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする