麒麟琳記〜敏腕Pの日々のつぶやき改題

還暦手前の身の回りのこまごま。
スポーツや映画演劇など。

月刊住職

2025年01月30日 | 鑑賞

ページの打たれたのは175まで、

ながら次頁は編集後記、

さらに広告が8頁あるから

184頁立ての雑誌ということになる。

 

図書館で初めてみた「月刊住職」。

誌名はその職業を表すように

なんの捻りもないまっすぐさだ。

 

たまたま手にした今年の正月号には

高橋源一郎、群ようこという

著名な作家のエッセイも掲載。

「宗教には興味が薄い」という内容を

ともに綴っていたけれど、

あえてそういう人を選んでいるのか、

最初は縁のある作家にお願いしていて、

それじゃつまらんと方向転換したのか、

何しろ初めましてなので解らない。

 

 

〈なりすまし住職の提訴に関する真相〉

というスキャンダラスな記事から始まり、

〈老若男女の居場所になる為の実例特集〉 

〈明治期の葬儀対立〉など

幅広い内容で滅茶そそられたけれど、

上述の2編を読んだところで時間になり

後ろ髪を引かれながら書架に戻して

みなと図書館を出た。

 

 

その名の通り、港区の区役所にも近い

芝公園内にあるライブラリー。

雑誌発行も区内芝大門にある興山舎。

同誌のほかにも仏教系の本を出している

出版社。

「全宗派対応 葬儀実践全書」

「落語で大往生 お説教のススメ」など。

 

つくづく世の中の広さを、

広いひろい芝公園で東京タワーを

見上げながら、思った。

 

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橋と眠る(弐)〜演じているひとびと

2025年01月28日 | 鑑賞

【跨線橋のある町。

今橋渡の家族はちょっとした

意地の張り合いで崩壊寸前。

父と母は別居し、母はアル中になり、

妹の美由だけが家族再生に奔走する中、

渡自身は病院で重い宣告を受ける。

恋人で漫画家の理恵はデビュー後の

プレッシャーに耐えられず

薬物に頼り幻覚に苛まれている。

自分の在り方を探しながら

不器用に生きる渡、家族、恋人。

橋は取り壊しが近づき、

人々の人生がそこに交錯する。

橋とそれを渡る魂たちの

切なく不思議な物語。

今はもう渡ることの出来ない

三鷹跨線橋への哀惜と賛歌。】

 

いろんな場所に使われている

公式のあらすじ。

まさに全てを語っております。

 

昨日の〈…壱〉にも書いたように、

東京都三鷹市のJR三鷹駅から

武蔵境駅の間の跨線橋を「主人公」に

製作された映画は

市内在住の俳優たちを中心としたチームで

撤去工事前の姿を焼き付けた。

 

そんな『橋と眠る』には旧知の一升が出演。

今は横浜に暮らす彼も元は三鷹辺りに居た。

おっと、一升は昔の活動名で

最近はウクレレ片手に歌っているから

ミュージシャン濱野ロイというべきか。

クレジットもそちらになっている。

 

 

それからもう1名。

制作委員会にも名を連ねる丸山太郎。

「にも」というか……、

制作サイドにいて、教諭が本業の彼は

あらすじ6行目の場面の白衣を貸すべく

現場に行ってら「医師役」に抜擢されたと。

見事な役者ぶりでした。

 

そんな起用は彼ばかりではないようで、

「文化祭でクラスで創る映画」の匂いが

良い意味で醸し出された70分!

 

『侍タイムスリッパー』の爆発といい、

本作の満員御礼といい(私のみた回は)、

最新技術が進むなか、映画みてるのか

VFXみてんのか判らん昨今に、

血の通った「活動写真」も求められる

(‘’も‘’と書いた。最新技術の否定ではない)

時代なんだろうな〜。

 

最後に上映後の舞台挨拶。

右端に、プロデューサーにして

監督脚本主演の、神山てんがい。

濱野ロイは左から二人目。

 

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橋と眠る(壱)〜もちろん数じぁない。

2025年01月27日 | 鑑賞

韓流にハマる人から誘われ

映画『勇敢な市民』を観に行った。

漫画(正確にはウェブトゥーン)を

原作としたアクションコメディで

シン・ヘソンとイ・ジュニョンの

W主演。

監督はパク・ジンピョ。

 

平日の15時50分開映の回。

微妙な時間ゆえに「20人くらいかな」

と誘い手が言うので

「7人とみた」と半分冗談で予測。

 

ウェブトゥーン発祥の韓国で

人気の作品(日本語版もあり)な上、

実力派女優シン・ヘソンが

初のアクションに挑んだ映画であり、

K-POPグループ解散後に俳優に転じた

イ・ジュニョンとのカップリング

 

シネコンのロビーも賑わっていたし、

賭けに負けたのを覚悟したけれど。

吃驚

ひいひうみいよう……目立たないよう

目で数えたらピッタリ7人!

しかし、客電が落ちたところで

ギリ入ってきて結果は8人に。

・・・ある日のその回は、

兎に角そんな入りでした。

賑わいは何目当てだったのか?

 

数日後。

70人キャパのミニシアター

Morc阿佐ヶ谷での『橋と眠る』へ。

開映40分前に切符を求めたら、

残席は補助椅子を入れて4席!

衝撃

有名俳優は一人も出ていない

監督脚本主演を神山てんがい

(そして製作も)が務めた作品だ。

 

こちらは単館で一週間。

かたや前述の韓国映画は

東京だけでも6館で打たれている。

比較など出来やしないが

 

三鷹にあった跨線橋。

太宰治も愛した場所として、

また生活道として多くの人の

思い出が刻まれた全長93mに

94年またがった橋として、

ニュースにはなっていたけれど、

多くの人が興味を抱くのかは謎。

 

いやはや世の中って本当に面白い。

 

 

おもしろいついでに。

Morc阿佐ヶ谷の座席もユニークで、

ABC列何番やら、いろは列の何番が

ふつうだと思うけれど、

壱弐参のいわゆる「大字」を使い、

ぼくは「肆−5」つまり四列目5番。

 

で、『橋と眠る』の感想は次稿で。

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正月二之席(弐)〜客入りは何処も

2025年01月21日 | 鑑賞

新年を「笑い初め」から始めたら

一年笑って過ごせるかな、と

寄席に行ったのは1月17日。

さすが「正月二之席」は

顔ぶれも豪華!と書いたのは昨日。

 

また、知らない芸人さんを知り、

その芸に感心したり落胆したり。

 

カンカラ三線の岡大介は

「めっけもの」だった。

ただ字数を費やしそうなので

またの機会にゆっくり。

 

 

客層は平日昼だったせいもあり

かなりの高齢で。

デートに来た一組もあったが、

歳は恐らく40前後と見た

それが「若い方」で

食事どきには出ていった。

何たってデートだもの、

三三の噺も終わった18時頃に。

 

これまた昨日書いたが、

昼席トリの林家正蔵目当てが多く、

かなりの入りだったけれど、

夜の部の始めには30人ほどに。

その後も減るばかり。

 

かくいう演劇界も

マチネは入るがソワレが厳しく、

昼10回夜4回のようにステージ割を

偏らせるところが目につくこの頃、

会社帰りの働き盛りを寄席も

キャッチできていないよう

話が逸れた。

 

客も高齢だが、演者もベテラン揃い。

奇術のアサダ二世には憐憫すら覚えた

が、あとで調べたら76才。

実年齢は「さほど」いっていなかった。

この日の高座でいえば、

11代金原亭馬生が77才でかくしゃく。

 

さらに上もいて、林家ペーが83才。

声は出づらくなっていたけれど

経験の力で、十二分客を惹きつけた。

ネタ終わりの引っ込みに多少、

1941年生まれが滲みはしたけれど。

 

そうそう。アサダはトランプを

「確実に投げます。手をあげて」

と客席に放ったが、

コントロールするのは難しく

「あれ?」と素直に首を傾げ、

次々とスナップをきかせ……

その一枚は僕の手元にも。

 

 

文庫本の栞として使ってます。

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正月二之席(壱)〜やはり新春は華やか

2025年01月20日 | 鑑賞

喬太郎、一之輔、志ん輔、白酒、

花緑、三三といった名が並べば、

落語通でなくても興味深い。

 

与太郎なみに日本の伝統芸能に

無頓着な方の為、補足というか、

巳年だけに蛇足を少々……

 

柳家喬太郎:落語界の「キョンキョン」。

古典と新作、さらにはマクラにも定評。

 

春風亭一之輔:「笑点」大喜利に

円楽の後任として出演中。

 

古今亭志ん輔:1984年から15年間

NHKの「おかあさんといっしょ」

レギュラーとしても活躍。

 

桃月庵白酒:人間国宝・6代雲助の

一番弟子。 読みは「とうげつあんはくしゅ」。

 

柳家花緑……永谷園のあさげCMでも

世に知られる大名人5代小さんの孫。

叔父が6代小さんというサラブレッド。

 

柳家三三……落語中興の祖と言われる

円朝の噺を継承すべく立川談春が企画した

「俺たちの圓朝を聴け!」のパートナー。

 

 

そんな顔ぶれを含む落語、漫才、

奇術などなど昼の部19、夜の部17の

芸が通しで見られて3500円!

 

時間にして約9時間だから、

全部観る(聴くというべき?)人は

少ないと思うが、兎に角

「庶民の最高の娯楽」と言えるだろう。

 

あ、昼夜とも番組には書かれない

落語の前座が一人ずついるから

出し物としては計38になる。

単純に割ると一芸約92円。

 

やはり上述の6人は流石だった。

勉強不足で存じあげなかった

講談の室井琴調、

大トリの入船亭扇遊なども見事。

ってことは筆者も端からいた?

いやいや番組二つ目の落語から

喬太郎に間に合うように入って。

……それでも8時間半は居たなぁ。

 

居たのは池袋演芸場。

元日からの顔見世興行が10日まで。

翌日から「二之席」が始まって、

昼夜入替なし。

ちなみに21日からの下席は

昼夜入れ替えになる。

 

さて。筆者が顔を出した日の

昼の主任は9代目正蔵。

世の中的には、天才・三平の息子

林家こぶ平の方が通るかしら。

いやいや襲名は2005年だから、

あらら、もう20年経つのである。

 

筆者世代には親の七光りで

落語の才なし、の代表格と言われ、

ただ近年、古典落語に精進して

うまくなったとの評判。

 

冒頭の面々を楽しみに

階段を地下二階まで下りたのだが、

正蔵の現在を巷の噂ではなく

素人なりに実感しようという魂胆も

次にありました。

 

ネタは『ねずみ』。

良い噺しっぷりでした。

 

ファンも多いようで八割埋まった

客席からどっと帰って行ったのでした。

昼の部の追い出し太鼓が鳴ったことも

あるのでしょうが、正蔵目当てが

しっかりいたのでしょう。

 

てなわけで、昼の部を大いに楽しみ

17時からも演芸場に居座った。

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ドーナツ・プロジェクト

2024年12月09日 | 鑑賞

 

【令和6年度 文化庁

大学における文化芸術推進事業

舞台公演記録のアーカイブ化のための

モデル形成事業 シンポジウム

〈ドーナツ・プロジェクト2024〉

舞台芸術アーカイブの可能性

~劇場の記憶を紡ぐために~】という

正式なタイトルが長一いイベントが

さる12 月 5 日(木)に催された。

18時から早稲田大学国際会議場にて。

 

先に断っておくと冒頭の一葉は

早稲田大学演劇博物館の外観。

前記シンポジウムの主催団体。

ただ会場は、早大キャンパス内の

通称「えんぱく」こと演劇博物館を

突っ切ってグランド坂を渡った会議場で

その写真は撮り忘れちゃった

 

さて、企画としては3行目の

「アーカイブ」が肝の二部構成。

 

舞台芸術アーカイブの担い手を

育成するための連続講座を

3年間連続受講した中から、

「慶応義塾大学アート・センター

土方巽アーカイヴ」の石本華江氏、

俳優の辻村優子氏の二人が

同講座を振り返る発表が第1部。

 

第2部は、ゲストに平田オリザ氏、

外波山文明氏、宮澤一彦氏、

パネラーとして吉見俊哉氏

(デジタルアーカイブ学会会長・

國學院大學教授)と

梅山いつき氏(近畿大学准教授)で

劇場に関する記録・記憶の保存

及び活用、その展望についての議論。

司会は岡室美奈子氏

(演劇博物館・前館長)

 

今年閉館した「こまばアゴラ劇場」、

この夏、花園神社での39年に及ぶ

「野外劇」に幕引きした椿組、

2025年4月、更に上を行く70年超の

歴史を閉じる「俳優座劇場」。

エンドマークを迎えたor迎える

「場」を代表した三氏がゲスト。

 

それはまた、日本演劇の歴史の

各時代を築いてきた〈静かな劇〉

〈アングラ〉〈新劇〉という

代表とも重なっていた。

 

時系列で言えば・・・

歌舞伎などの旧劇から脱却し、

世界潮流の近代劇を標榜した〈新劇〉。

その運動にアンチを唱えた前衛劇の

〈アングラ〉が1960年代に勃興し、

70〜80年に降到来した小劇場ブームの

勢いの中でも異彩だった〈静かな劇〉。

 

つまり、〈新劇〉の聖地「俳優座劇場」

制作者の宮澤氏。

〈アングラ〉を象徴する「野外劇」の

椿組を率いる外波山氏。

〈静かな劇〉発信源「こまばアゴラ劇場」

支配人だった平田氏。

・・・という揃い踏み!

 

ただ余りに濃い顔ぶれに過ぎて、

短い時間でまとまるわけもなく。

けれど

熱い空間が築けれたのは確かだった。

 

⋯⋯どうしよう、もちっと深く

語るべきか、このくらいで終わるか

とりあえず投稿しちゃお。

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アンゼルム

2024年12月06日 | 鑑賞

御年79歳のAnselm Kieferは

ドイツのドナウエッシンゲンに

第二次大戦終戦の年に生まれた。

 

欧州各地でナチス式敬礼を自身がする

一連の写真作品『占領』、

顔のない白いドレスによる女性像の立体

『フランスの女王たち』等で知られ、

日本には油彩『アタノール』が

高知県立美術館に、

ミクストメディア『シベリアの王女』が

名古屋市美術館に所蔵されている。

 

そんな鬼才のドキュメンタリー映画が

『アンゼルム一“傷ついた世界”の芸術家』。

監督を務めたヴィム・ヴェンダースも

同じ1945年ドイツ生まれだ。

 

キーファー本人のほか、彼の青年期を

実息のダニエル・キーファーが、

幼少期をヴェンダース監督の孫甥にあたる

アントンが務めている点も興味深い作品。

 

さて、巨大なアートが多いキーファーだが、

スクリーンの中では、はじめ実感がない。

カメラが引いて、まるで工場のような

アトリエ内を自転車でゆっくりと廻る

アンゼルム。静かだが強い衝撃を受ける。

 

また、若い頃の彼と今の彼にも

決して小さくはない隔たりがあり、

驚くのだけれど。

 

ただ。メガネカマキリと呼ばれ、

細い体躯に長髪の若きさだまさしと

随分貫禄が出た今のまっさんを

同一人物と判じられるのは

古くからのファンだろう。

 

容姿の変容はキーファーに限らない。

その対象として、唐突に

長崎出身のシンガーソングライターを

置いたのは、映画の中でキーファーが

鉄線を渡る場面があったから。 

 

バランスポールを持って歩く姿が

『翔べ、イカロスの翼』でさだが

サーカスのピエロを演じて、

やはりバランスポールを握り

綱渡りをするシーンと重なった。

 

或いは、さだが製作・主演の

ドキュメンタリー映画『長江』も

本作同様に壮大なスケールだった。

 

 

二つの映画の一場面や、

アンゼルム・キーファーの作品を

載せることは著作権的に難しいので

映画館の最寄駅の壁画を

 

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関心領域

2024年12月05日 | 鑑賞

タイトルに惹かれて

映画館に足を運んだ。

 

 

『関心領域』。

マーティン・エイミスの小説

『The Zone of Interest』を原作に

ジョナサン・グレイザーが

脚本・監督を務めた同名の米映画で、

そのほぼ直訳が邦題。

 

アウシュヴィッツ強制収容所の

隣で暮らす収容所所長ヘスと

その家族らの日常を描き、

2023年、カンヌ国際映画祭で

グランプリとFIPRESCI賞を獲得。

その年のアカデミー賞には作品賞等

5部門にノミネートされ、

音響賞と国際長編映画賞を受賞した。

日本では本年5月封切。

 

それが早くも「名画座」に掛かった。

タイトルに惹かれたので、

監督やら受賞やらはアトヅケだ。

兎に角、題名が宜しい

 

で。

名画座だから2本観られる。

 

 

もうひとつは、かの名匠

ヴィム・ヴェンダースがメガホンの

『アンゼルム 〜“傷ついた世界”の芸術家』。

 

戦後ドイツを代表する芸術家

アンゼルム・キーファーの生涯と

その現在を追ったドキュメンタリー。

 

ヴェンダースといえば『パリ、テキサス』

『ベルリン・天使の詩』だけれど、

これまたアトヅケになるが、

『セバスチャン・サルガド/

地球へのラブレター』などの

ドキュメンタリーも手掛けている、

らしい

 

そして、この2本の並びが良かった。

シリーズものが続けて観られたり、

監督や俳優の初期と現在を比較したり、

テーマが同じ作品を並べたり、

名画座の企画の見せどころだけれど。

『関心〜』『アンゼルム』は

ナチスを掠めてはいるけれど、

そこには距離があって。

その距離感が実に良かった。

 

収容所の悲惨な画を一切出さず、

その恐怖「など」を炙り出す映画が

前者。後者は、数多の批評の中に

ナチスや戦争も含まれている。

 

どちらも楽しさはゼロ。

不安定に過ぎる世界の中で

自分自身崖っぷちに立っていながら

見て見ぬふりをしている日常で

たまには考えるのも……善し。

 

追記

恐怖ではなく「など」に括弧したこと

『関心領域』。

長い説明をハショったらそうなった。

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ぎふと

2024年11月18日 | 鑑賞

京の都が「京都」ならば、

中部地方西部に位置する

日本のほぼ中心のみやこは

「岐阜都」になるわけである。

 

〈都〉は都道府県のくくりの、

某府がこだわりをみせる

行政区分の〈都〉でなく、

あくまでも〈みやこ〉の意味で。

 

当然「ぎふと」という音からは

プレゼント、賜物、恩恵などを

意味するGIFTが容易に連想される。

 

確かに僕にとって岐阜はGIFT

大学時代、小劇場演劇を片っ端から観て

・・・当時は今と違って、演劇の、

特に〈小劇場〉のムーブメント華やか

ゆえに星の数の公演があった時代。

たかだか年間100本超の観劇では、

逃した芝居が多いわけだけれど・・・

その中で、私を鷲掴みした劇団の一つが

「ジャブジャブサーキット」

 

はせひろいち氏が代表の劇団は

岐阜を拠点に、あの頃から名古屋、

東京、大阪の3都市巡演で

多くのファンを楽しませてくれている。

 

 

東京公演のお手伝いの末席を穢すギフト、

稽古場や代表宅にお邪魔させて頂くギフト、

代表作『非常怪談』の上演にとどまらず

書き下ろしを快諾許いただいたギフト、

縁あって、沢山たくさん頂いてきた。

 

もちろん創られる舞台が何よりの贈り物

さる16日、岐阜に観劇に向かった!

 

かの川上貞奴を描いた舞台

『正劇オセロと貞奴』。

音二郎一座の歩みと、劇中劇「オセロ」を

たった7人の役者で鮮やかに!

(もちろん、貞奴と音二郎以外は一人多役)

 

そして、演劇史においては

人気先行の「傍流」と見られがちな彼らが、

米国欧州でのハードな興行を経て、

「真のストレートプレイ」を確立すべく 

あがいていた姿が描かれた。

 

《「清流の国ぎふ」文化祭2024 演劇の祭典》の

参加作品でもあった本作。

貞奴が岐阜にも縁があったことが終盤語られ、

驚かされもした。

 

 

末筆ながら、ギフトはプレゼントよりも

広義の贈り物を指すらしい。

例えば「才能」など。

また「目上から目下へ」の方向性もあるが

信奉する劇団からいつも贈り物を戴いている、

という点を念押しして、

明日以降、弾丸ツアーのこぼれ話を

少し書きたいと思う。

 

2枚目の写真は、会場となった

「ドリームシアター岐阜」近くの

金公園(読みは、こがねこうえん)。

まずはその辺りから……。

 

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潜入

2024年10月31日 | 鑑賞

過日、普段なかなか訪れることが

難しい場所で2時間ほど過ごした。

〈潜入〉は少々盛りました。

 

平たく言えば、女子大での

公開講座に参加したのだった。

 

歴史のある校舎の大教室。

多くの学生がノートPCを持ち、

いまどきのメイクと服装で

プロジェクターを使った講義。

イニシエとイマの融合。

 

講師は現役の俳優で、

学生参加のシアターゲームあり、

という普通の講義ではないもの。

 

大教室には複数のクラスが集い、

友人同士ばかりでなく、

「初めまして」で組むチームもあり、

これは良い経験になっただろう。

シャイで親密にならない組も

あったとは思うが

 

 

少子化で、大学自体の存亡も課題。

社会人に門戸を開くなど

間口が広がる今日このごろ、

この日は大学OGの舞台俳優が

講師だったけれど、地元の職人さん等

「魅力ある面白講義」の可能性は

無限なんだろうなぁ

 

勿論、通常より諸々準備は大変だ。

守衛さんとの連係等々含めて。

 

 

少し早めに着到したので、

せっかくだから散策。

とても小ぢんまりしたキャンパスで

茗荷谷という土地柄か、

狭いなかアップダウンが割とあった。

これはキャンパス内の話。

 

茗荷谷駅から正門までは緩やか。

帰りは別の門から護国寺駅へ。

これがなかなかの急な下り坂。

 

歩きながら、往路をこちらにしたら

「かなりの上りだったぜ、危な」と

胸を撫で下ろした。

めっきり足腰の弱ったアラカンには

それほど厳しい長い急坂だった。

 

最後に、講義。

こちらは大変穏やかに展開。

「ワーク」にも積極的に参加し、

講師の問い掛けにもサッと挙手。

先輩思いの真面目な学生が多く、

スムーズに進んだ。

さすが、お茶大

 

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