劇団俳優座の公演では、ここ数年、
作品自体のクオリティ向上は勿論のこと、
アフタートークをはじめとする
関連イベントにも注力してきました。
脳科学者の茂木健一郎氏(インコグニート/2019年)
元文部科学次官の前川喜平氏、東京新聞記者の望月衣塑子氏
(ムッシュ・シュミットって誰だ?/2022年)
といった登壇者を迎え、作品理解の深化に努め好評を得ました。
今回は、日本ではまだ馴染みのない、
けれども様々な場面で有効なシステムとして疑いの余地のない
「修復的司法」を舞台の底流に置く『対話』を
さらに楽しんでいただくために・・・
14日は齊藤志野歩(さいとうしのぶ)さん。
一般社団法人東京メディエーションセンター理事として
日々、実践している立場から。
15日は、早稲田大学名誉教授の高橋則夫さん。
『修復的司法の探求』ほか著書多数、この分野の権威。
この日はもう一人、弁護士の林依利子さん。
昨年から京都国際調停センター事務局長に就任され、
専門の商権はもちろん広範囲の「メディエーション」を実践。
蹴球とサッカー、あるいはフットボール
「急になんだ?」と驚くなかれ・・・
修復的司法、修復的正義、またはメディエーション等々、
表記は違うけれど同義でもあり、あるいは扱う人によって
そこに込めた思いに差異もあるだろう「こと」。
ただ繰り返しになるけれど「修復的」と謳うだけに、
もっともっと、世の中にあって良い制度なのです。
例えば。
ある交際のもつれが生じた時、現況では警察に相談し、
受けた機関は、今ある法律の中、かつ限られた人員で対する。
結果、うまくいく時も多いが、うまくいかない時もある。
公式の会見では「適切な対応」という言葉。
そこにはとてつもない逡巡が籠っていることは分かる。
そして、その一方で。
警察や裁判所や、そういうカテゴリーとは一線を画す
「場所」があったとしたら(実際あるのである)、
そのことを知っている人が多かったら、と、
そんなタラレバを考えた、ここ数日でした。
それを知っている者の一人として。
それが『対話』が伝えたい「もの」の一つであり、
演劇作品に取り込んだそれを「強く」補足する
アフタートークに三名をゲストとしてお願いいたしました。
一粒で二度おいしいのが14日、15日です。
それから芸術的視点からのイベントは20日。
美術デザイナーの加藤ちかさんを迎えます。
・・・それはまた別の機会に。