麒麟琳記〜敏腕Pの日々のつぶやき改題

還暦手前の身の回りのこまごま。
スポーツや映画演劇など。

4月の観劇を振り返る

2006年04月30日 | 東演
 今月は、まもなく本番を迎える『見果てぬ夢』に演出家、美術家、照明家をお迎えしている文学座の、アトリエの会『エスペラント~教師たちの修学旅行の夜』~(4/1観劇)に始まり、遊戯空間『世界が脳になってしまったので少年は左に回らない』(4/29観劇)まで10本。

 ちなみに遊戯空間は、昨年の東演アトリエ自主公演『子宝善哉』の演出に招いた篠本賢一さんが主宰。05年12月に続いて和合亮一さんの現代詩をテキストにした“詩×劇”だった(作/和合亮一、演出/篠本賢一、音楽/田中佐和子 於/コア石響 4/28~5/1)。今回は前回より、まず観客がこの斬新なスタイルに馴れることを計算して、さらに高度な作品に挑戦した、と僕は見た。あえて詩の持つ世界と異なった身体を駆使するなどの演出で楽しませてくれた・・・。
 また『エスペラント』(作/青木豪 演出/坂口芳貞 於/文学座アトリエ 3/25~4/19)は、今注目されている作家の一人、青木豪さんが「独特の毒」を封印した劇作。僕はそれが苦手なので、今回は楽しめました。

 で、その中でというより今年の1月からの4ヶ月で一番良かったと言えるのが、劇団昴『チャリング・クロス街84番地』(作/ヘレーン・ハンフ 訳/江藤淳 潤色/吉岩正晴 演出/松本永実子)だった!
 女流作家と老舗の古書店の、おもに書簡のやりとりだけで、第二次世界大戦後からの時代の流れまでを描く、小品ながら上品でかつ力強い作品。
 がさつというか、ユーモア溢れるバイタリティ豊かなニューヨーク在住の女流作家ヘレーン(望木祐子)の注文に、ロンドンの古書店マークス社のフランク(牛山茂)が礼儀正しく美しい返信をしたためる・・・やがて二人の交流は、他の店員へと広がり、しかも長きに渡って、それは深まっていく!!
 本当に日常のささいな言葉の積み重ねなのに、一幕からボロボロと涙が零れる作品。「戦争」を扱う舞台よりもむしろ「平和」の大切さが伝わる戯曲だ。
 前述二人の演技はもちろん、アンサンブルも本当に素晴らしい!
 昴の財産演目で、新村礼子-内田稔の本邦初演(85年)からキャストをかえながら、その度に高い評価を得て来た作品・・・。劇団ならではの「仕事」と言えるでしょう。是非これからも上演を続けて欲しい名作だ!!!

 演出の松本永実子さんには、東演No.107『ドライビング・ミス・デイジー』(演出/野沢那智)以来久しぶりに翻訳していただきます(『マーヴィンの部屋』演出/松本祐子 来年2月本多劇場)が、この『チャリクロ』は、繊細で優しい、また長くアメリカに住まわれていた空気感が伝わる素敵なタクトでした。
 また『チャリクロ』の世界観を精密に魅せた古宮俊昭さんの照明と、本棚の大量の書物が一瞬に消える“伝統の技”も素晴らしかったことを附記します。

 
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気分転換に…

2006年04月28日 | 東演
 今日は稽古時間を後ろ倒しして、朝から道具に掛かってます。
 既に立っている大道具(病院の中庭のセット)に色を塗ったり、小道具で使う「あるもの」を手作りしたり・・・。
 ホール公演だと、この手の作業も最小限。大きさや強度面から手に負えないので外注します。が『見果てぬ夢』は手作り感覚のPICなので、ほとんど座内でこなしてます。…その辺りの温もりも伝わることでしょう
 また本番と同じ「空間」でずっと稽古できるこんな恵まれたことはありません。

 初日まで8日。
 一方、連日の厳しい稽古に役者たちの疲れがピークを迎えつつあるのも確かです。あるいは肉体以上に精神が・・・。勿論、この距離での登りを克服してこそのマラソンです。
        
 ホール公演だと、稽古場から劇場に移動する“物理的変化”があります。パラータでの公演でも、劇場部分(1階)は他のカンパニーに貸していて一週間~二週間前までは三階稽古場を使用。近いながらも“降りる”という行為が発生して、肉体的には苛酷ですが“気分”は変わります。「お引っ越し」……そう、まさにセットから衣裳から運びますからネ。。。
              
 このリセットだけが今回ないのです。(何を贅沢言ってるんだか…)
 で、制作もこの時期、役者には及ばないものの結構キツい時期になります。
 フルマラソンの30㎞に対する、20㎞の17~18㎞みたいな・・・。
そんなこんなで、今日は気分転換も兼ねて、一駅先の「世田谷代田」で降りて、住宅街をブラブラ散歩しながら劇団へ・・・。
 途中のパン屋さんで朝食を買ったら「今日は本当にいい天気ですねえ!」と、おばちゃんが満面の笑みで
 ちょうど、ぽかぽかと朝の町を照らす太陽みたいに言われて、足取りが一気に軽くなりました。
そーゆー芝居に『見果てぬ夢』は着々となってます。

5/7と13は完売しました。 
     5/6、8、10も売切間近です。
ご予約はお早めに! 夜の回に余裕がございます!
    
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まじめなフレッドおじさん

2006年04月26日 | 東演
 昨日の天気はヘンテコリンだった。
10時過ぎから雲行きが怪しくなり、と俄にザザーッと来て、すぐガラピカと・・・夏の夕立ちのよう。昼飯時にはカラッと晴れたので、いそいそと「communicaTOEN」に使うデジカメ素材をプリントアウトにチャリで出たら、お天気雨が降ってくるし・・・。
 一方、山梨あたりは同時刻、雹(ヒョウ)が降ったんだとさ。舞台監督・古舘氏、照明・賀澤氏が新人♂(小野&古賀)を伴って照明機材を取りに大月の劇団倉庫に行って帰っての伝。
 4月下旬、夏と冬・・・?

 「communicaTOEN」と言うのは弊団の機関紙なのだけれど、昨夜、版下の最終チェックにデザイン事務所を訪れた。赤を入れてその直しを待つ間、その事務所が手掛けた『まじめなフレッドおじさん』とゆー絵本に目を通した。
               
 とぼけた画風と、なかなかシュールな内容で、十分大人も、つかむしろ大人こそ面白い絵本で・・・作者は、二人の息子のために絵本作りを始めたティム・イーガン氏(米)。訳者は『クリスマス・キャロル』の翻訳や『たんていねこはかせ』の創作のある、もきかずこ氏。
“いっしょにいる”とやさしいきもちになり“そばにいる”とあんしんできる絵本~にいるぶっくす(ソニー・マガジンズのレーベル)から出版されてます。
 面白い作品で、なかなかお勧めなのだけれど・・・。
 それ以上に「まじめなフレッドおじさん」にとてもシンパシーを感じたのだ。とても東演っぽい、とゆーか。
 いや本当に我が劇団は真面目な集団で・・・『見果てぬ夢』は、非常に順調に積み上がっていて、大いに期待して欲しいのですが、“コメディ”なのに、あまりに真剣に取り組みすぎな俳優陣の力みを、演出家が本番まで10日で、どう削ぎ落とすか、というのが現状です。
 いや、最終的なダイエットは俳優の仕事なのですが、必ずやそれに応えてくれると信じてます。

 それに関連した本の体裁がらみの話を最後に書くと。
 その本は、開くとカバーの内側にいきなり作者訳者紹介がある。まあ、こーゆーのはあるにはある。で、さらに開くとタイトルの次頁に奥付。そのあと本編が始まるという作り・・・。
 以前舞台監督のチラシの位置について、このブログで書いたことがあったが、世の中には色んな変化が見られてるんだな。最近テレビ番組でも、タイトルロールが早めに流れて、そのあとに番組続くってなこともあるしな。

「絵本ではけっこうありますよ」と、事務所の方に言われた。
 我々も伝統を重んじはしつつも、自由な発想で芝居を創っていきたい。
 そうそう。そんな作業を具体化するレパートリーとして、PICは今回『見果てぬ夢』に取り組んだのであった!

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オーディションしました

2006年04月25日 | 東演
 昨日『見果てぬ夢』と並行して、秋の公演『大地のカケラ』のオーディションを開催。1階の劇場、3階稽古場に劇団員が大集結した。
                              
 オーディションは、少し動くと汗ばむ暖かい陽射しの午下がり、演出家・河田園子嬢の醸し出す柔らかなオーラのせいか、終始リラックスムードで進行した。通常、配役オーディションはピリピリした中で競われるものだが…。
 まず河田嬢のRADA仕込みのインプロなどで体をほぐし、そんな中滲み出るキャラクターを演出家が拾い、「ホンの抜粋」を初見で読み合わせた。
 もちろん他にも理由はあって、その書き下ろし作品の全貌が明らかでない中、どんな人物・どんな出来事などなど知らない俳優達にとっては「戦闘モード?」が取りにくかったという点も大きかったろう。つまり“俺はあの役取りに行ったるで!”という鼻息荒い体勢ではなく、ベテランから新人まで顔を揃えて楽しくゲームに興じるの巻・・・みたいな。
 さらには意識的に戯曲のノホホ~ンとした部分をピックアップしたってこともあって、常に笑いの絶えないオーディションとなった。
    
『大地のカケラ』ご期待あれ!!!
『大地のカケラ』さわり・・・
   (作/はせひろいち  演出/河田園子)
   廃校になった高校。樹齢170年の大きなヒノキのある、今は
   公共施設として使われているが、間もなくの閉鎖が決まってい
   て、ヒノキも伐採される…。高校の同窓生で「芸総研」に籍を
   置いていた面々が、そのヒノキの根本に埋めたタイムカプセル
   を開くために15年ぶりに顔を会わせて・・・。
   上質な謎物語(リドルストーリー)をお届けします 

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土曜の、パラータ号にて

2006年04月22日 | 東演
てなわけで、今週は・・・「月曜の朝」とゆータイトルを何気に使った流れで「曜日の」を冠したタイトルで迫ってみましたが、ナニか?
 あ、世田谷テレビの放送の模様が見られるように
    なってるみたいです。詳しくは文末に。
                         
 さて。『見果てぬ夢』が着々と完成に向かう中、既に7月の『いちゃりば兄弟』の動きも活発化しており・・・担当制作の横川は、20日の演出家との打ち合わせに続き、作家と決定稿を詰める為、沖縄に飛んだ(4/21昼)
          
 僕はと言えば、制作部長が海を越えたのに対抗して(?)、パラータ号で川を越えた(4/22昼)・・・。結婚して昨年春に高円寺に移るまで、ずっと過ごした川崎(川崎区-多摩区-麻生区と市内で転々とはしたが…)は、僕を支えるステキな仲間が沢山いる。
 古い話になるが『行かせてッ!』ではタンスから人を飛び出させたい!!とゆー演出家のプランに・・・仕事とはいえ、演出家は無茶言ってナンボみたいなところがあり、スタッフはそれを叶えてナンボなのだが、スタッフの中でも特に制作は出来るだけ無茶せずに良いモノを…って側に回ってナンボなので・・・当然、高津小道具で借りた箪笥に穴あけるわけにいかず、買ったのをお釈迦にするのもモッタイナイので、川崎のとあるルートから箪笥をゲットした。以来困った時の「川崎頼み」は続いている・・・。
 言うまでもなく、各プロフェッショナルにお願いしてるので、お世話になるのは毎回違う・・・。
 今回も緊縮財政の中、美術家に「本チャンのサッシがいい」と言われて、サッシに繋がりそうな所に複数連絡し、候補はいくつか抑えていたが「出物にぶち当たった」と連絡を寄越したのは、やはり“川崎のとあるルート”だった。
 高校の同級生にして、現在は母校の同窓会会長も若くして務める斉藤くんが、色といいサイズといい手頃なのを「驚きの金額」で提供してくれると言う。
早速、パラータ号で、環7からセタマチ(世田谷街道を、我々川崎っ子はそう呼ぶ)を抜け、久地に着いたのは二時。帰りには材木を仕入れて夕刻稽古場に戻ったのだが、いやぁ、実にいい天気で、多摩川の河川敷ではバーベキューを囲む人たちが、真夏の海岸のよーに沢山出てました。
 よし。打ち上げはバーベキューだ

「世田谷テレビ」で検索、
  またはhttp://www.oresai.com/tv/
  トップページの記念写真をダウンしていくと、
  4/13on-airが出てきますんで、
  写真とかクリックしちゃってください。

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金曜の、実は昨日で一周年

2006年04月21日 | 東演
 昨日は正午から三階稽古場で衣装パレード。
 (その模様は「役者ブログ」を参照ください)
 またほぼ同時刻に駅前の喫茶店では『いちゃりば兄弟』の演出と担当制作Yの打ち合わせ。
 そして稽古終わりには、いよいよ大道具製作も始まった。

 いつも通りの流れではあるが、このブログ(4/6~7)でも紹介した新人達・・・なんつっても今年は活きのいいのが四人・・・目を見開いて衣装合わせを見つめ、あるいは真新しい腰道具(和風ポシェット?…大工さんが腰につけてる金槌だの釘だの入れる袋です)ばかり目立ってほとんど動いてないけれども、それはそれで目立ったりする中、大道具は形になっていく……。
 ま、華麗なる手さばきの先輩達も最初は「新人」だったのだが
                                 
 そんなこんなで新鮮な稽古場になっている。

 毎年新人は入ってくるが、入団早々、右も左も解らぬまま稽古につくことは滅多にない。でもこれはラッキーなことで、しかも勢いのある旬の演出家・松本祐子嬢の現場ダ!
 ちなみに昨年は姶良がたった一人、狭き門をくぐったのだが、『フィラデルフィアへやって来た!』の本番中だったので、いきなり受付から参加とゆー更に稀なケースとなった。
 が、いかんせん一人だと紺に群青色が混じったようなもの…蛇足ながら姶良のパーソナリティが地味なのではない。色の例えは、男性はほとんどがスーツで受付に立ち、準備から本番、はねればお馴染みさんと飲みに行くバタバタな毎日に一人いるのと、朝先輩達が稽古場に付くと掃除の手を止めて「おはようございます!!」と挨拶する新人達とでは「状況」としての印象が違うということ…。
 つまり、今年は空色に桜のピンク、みたいな。

 かくいう僕も、10年前は新人でした。
 そしてブログに関してはまだルーキーでしたが、昨日無事一年を迎えました。
 ご愛読いただいている皆様、今後ともよろしくです
 たまさかご来場くださった方、今後お見知りおきを・・・。


いずれにしろ、劇団東演の宣伝メインではあるので、
是非HPの方も遊びに来てくださいませ。

東演公式HP http://www.t-toen.com


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水曜の終電、木曜の読書

2006年04月20日 | 身辺雑記
 ここ数日、読書というか、戯曲を読むのに時間を割いてます。
 文化庁の創作劇奨励賞を受賞した作品をはじめ色々と。来年以降のレパートリー探しです。今年の10月から稽古の始まる「下北沢演劇祭・世田谷区民上演グループ」のホンもあわせて(こないだ終わったと思ったら、来月アタマにもう今度の会議がある。東演は公演中につき欠席しますが・・・)。

 昨夜、美術家の小池れい嬢にお招きいただき、彼女が美術と衣裳を手がけた芝居を観せていただいた。舞監は“ぬーさん”こと中西輝彦氏でした(二人とも、弊団『浄瑠璃の庭』でお世話になりました)。芝居の話は、今日のカテゴリーが劇評じゃないので別の機会に譲りまして・・・。その帰途に見た風景について書きます。

 終電近い時間のターミナル駅。少々顔色は悪いが(おそらく飲酒による)決して悪人には見えない女性を3人の男が囲んで話していた。一人は駅員。あまり発言はせず、まるで行司のよう。あとの二人は警備会社の制服。一人は正社員で、かつ元警察官風、もう一人は明らかにバイト風・・・。以上が登場人物。
 そうなる前段階を知らずに完全に推測で言うのだが、女性は痴漢にあったことを主張し、回りはそれを制しているように見えた。
 もう少し細かく言えば、駅員は頷きつつも、落ち着いて考えた方が…となだめており、強面の警備員が手こそ腰の後に組んでいるけれど、かなり強い口調で女性の非を述べているようだった。バイト君はただ居るだけ。
 賢明な読者は「で、痴漢をしたと疑われている男性は?」と思うだろう。それに該当する人物の姿はなかった。

 勝手に推測すれば・・・
 駅に入ってきた段階で、もー入らないだろうという所へ、さらにグイグイ乗り込む時間帯だから、その際、女性の体に触れた男性がいて、女性は痴漢と思い、降りてはっきりさせようとする。一方、男性は無実だと断固言って、その電車に乗って行ってしまった・・・というあたりが思いつく。

 繰り返すが、状況を解らず書いている。かつ推理をしようと言うのでもない。
 この場面に遭遇してすぐ脳裏に浮かんだのが、先日の《刑事で無罪・民事で有罪》となったニュースであり、あの件が、昨夜の場面に影響していたよな!ということ。
 上司から「単純に女性の話ばかり聞いて引っ張ってくるな」とのお達しがあったとか「だからって男性の側にウエイト置くのは本末転倒だ」「つまりはこれまで以上に慎重に対処してくれ」・・・というような。

 話は一気に飛ぶ。
 ある事情が別の事象に影響を及ぼすのは当然だ。で、その“当然”を舞台上で“自然”にみせるべく、我々演劇人は日々稽古している。少しずつ積み重ねて……。時にはそこにズレが出て、随分手前からやり直したりしながら・・・。
『見果てぬ夢』・・・初日まで2週間とちょい
 
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火曜の午後

2006年04月18日 | 東演
昼から『未果てぬ夢』の折込に行った。
 P.I.Cの限られた予算の中で、チラシの印刷部数は通常より抑えざるをえなかった。本チラシはもう尽きていて、今日は仮チラシを持って出た。

 最近、今回みたいな「手折り」はめっきり減った。手折りというのは、文字通り人が一枚一枚挟み込んで行くわけだが、この時代に前近代的な作業でありながら、なかなかどうして井戸端会議的要素もあって、コミュミケーションツールとしても役に立つと、僕は思う。
 ここのところ、業者による折込代行が勃興していて、実は『未果てぬ~』のカラーチラシも、現在品川の総合福祉センターにはあって、これからも順次弊団が指定したカンパニーの公演で、皆様の目に触れるように手配済みだ。作品を考慮して小劇場系中心に!!
 その折込代行も、前述の作業所にて手作業で行うConfettiと、最新鋭のドイツ製マシーンを使う業界最大手(?)Nextなど様々だ。
「折込」といえば・・・関東方式と関西方式(※)とか語ると止めどなく続きそうなので、今日は以後の動きをザックリ書き散らかして終わろうと思う。

 折込は王子の「北とぴあ」だったので、ちょいと「城北演劇を観る会」に顔を出して、お茶とおせんべいをゴチになり、さらには妊婦の見舞いに行った。僕の個人レーベル「THEATRE THATER」にチョコっと在籍していたこともある女優が臨月なので『見果てぬ夢』の取材を兼ねて・・・。
 チラシでも少し触れているし、役者のブログでも微妙な表現で書いてはあるのでネタばれにはならないとは思うが、まあこの件はこれくらいにして・・・
 夜は『朗読劇/月光の夏』に関する会議に出席
 恒例の『月光~』は今年も8月15日正午を含む公演を行うのだが、久しぶりに地元・下北沢の「北沢タウンホール」に戻ってくるにあたり“せたがや文化平和月間”にも参加することになった。美術展や写真展、音楽祭にシンポジウムと、様々な催しからなるもの。詳しくは、平和月間が近づいた時に・・・。


※関東方式=自分の芝居のチラシを挟んでは、
         その束を送っていくもの。
 関西方式=置いてあるチラシを人がグルグル回りながら
         集めるもの。
あくまでも“通称”です


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月曜の朝

2006年04月17日 | 身辺雑記
 朝、事務所に立ち寄る前に下北沢駅近くのファーストフード「FK」にてブレックファースト
 シモキタといえども9時台はまるで活気がない。店内には若者が二人、思いのほか高齢だ。つか10時始業の東演と違いふつうの会社はもう仕事中…スーツ姿がなくて当然だ(さらにはそういう会社自体少ないし)。夜明かし組は始発あたりで消えて、どうやらこの時間は地元の商店のご隠居さんや、パチンコの開店待つ親娘(はたまた姑嫁)、それと東演同様朝の遅い勤め人・・・店の奥には下北沢に住む俳優の柄本明氏が台本を読んでいる。
 まもなく彼が代表を務める東京乾電池がスズナリで、三〇周年記念公演を打つ。商店街ともタッグを組んでいて、町のそこここにフラッグが出ている。“劇団東京乾電池祭”は一日四本とゆー無茶な企画。11時、13時半、17時、19時半で五つのレパートリーを回すらしい。
 青年座の五〇周年企画“下北沢ジャック”も本多グループ5劇場で同時上演というスサマジイ勢いだったが・・・シノキタにはそーゆーことをさせちゃう「魔」が潜んでいるのだろうか……。
東演は、まだ少々時間はあるが09年に“五〇周年”を迎える。地元の魔に引き込まれるだろうか???

 で。それよりまず『見果てぬ夢』・・・昨日、貸し小屋のため一度バラした舞台を朝イチから仕込み直している。稽古は13時から。今日からケツを少々長めにしてネジ巻きぎみでいきます!!!

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世田谷テレビ収録裏話

2006年04月16日 | 東演
 本日、東演パラータではテレビ東京で今春スタートした「下北GLORYDAYS」のドラマ収録が行われてます。杉本彩が、黒ボンデージで、パラータの神聖なる舞台(?)に立っている・・・

 で。昨日の続き・・・「世田谷テレビ」だが、我々がお邪魔した「若林放送局」は世田谷線の線路沿いのギャラリー「世田谷233」を毎週木曜日の19時半からの30分使ってオンエアーするもの。カメラとパソコン、あとはインターネット配信という仕組みです。地域に根ざした情報発信を02年11月から続けているのだ。
 場所をもちっと詳しく言えば、環七を駒沢から高円寺方面なら踏切の手前の細い路地を右に、逆なら若林の踏切を越えた路地を左に進んで1分って所だ。静かな(とは言え世田谷線が走ってるから、その音はするが…)住宅街で、ひときわ明るい場所なのですぐわかります。興味のある方は遊びにいっちゃいましょう!
 ちなみに放送日以外はギャラリーとして、今流行りのレンタルボックスにTシャツやアクセサリー、写真などなど盛り沢山です!

 さて。司会の二人と19時から打ち合わせ。
 (メインはウエスタンハットが似合うシンガーソングライター石川真理子さん、サブは代打で登場「劇団夢のミルクこうじょう」所属の女優・古川理紗さん)
 まあ、打ち合わせと言ってもラフな流れを…。他のゲストもいらっしゃるので、ほんの5分程度で終了し、缶コーヒーを飲みながら三人(高橋、南保、江上)で東演的打ち合わせ・・・そして本番! 打ち合わせでは出なかった海外公演の話を石川さんから振られ、でもかえってそれでほぐれたのか弾んだトークで約10分、全世界へ『見果てぬ夢』の情報を届けました。
          

 初日まで、あと20日になりました。


 
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