嗚呼、結局年度を跨いでしまいました
昨年10~11月のツアーにつき、3月いっぱいには終わらせたかったのですが・・・。
劇団東演『臨時病室』『恋でいっぱいの森』
日中国交正常化35周年記念「日中文化スポーツ交流年」認定
訪中5都市(大連-長春-北京-武漢-上海)巡演レポート
最終回です。
写真/笹山栄一※
武漢で中国最大の文化の祭典「第8回中国芸術祭」に参加し、連日プレスにも取り上げられたのに続き・・・、上海では「第9回上海芸術祭」へ招聘され、豪華なパンフレットには、あの、長山洋子さんより大きく掲載されていた我が東演でしたので、2ステージとも熱烈歓迎なうちに、最後の幕を降ろしたのが11月15日。
温かい拍手に後ろ髪をひかれながらもバラシを終え、退館時間ギリギリで出た我々はバスの中で、おつかれの乾杯。
一ヶ月にわたる苦楽を、グッと飲み干して・・・
さて。けれども海外公演は、ここからがもう一仕事。
毎度、トランスポートには苦労するのですが、経済的な面も考慮して、今回は出来うる限り「手持ち」で頑張って日本から来ました。
中国国内ではトラックで輸送していたものを、総勢32名・・・客演さんや外部スタッフさんにも協力いただいて・・・衣裳や小道具を細分化する作業をホテルにて行い、ようやく日をまたいで、近所の「鍋の店」にて有志による打ち上げ。
ベテランの方々は早めに就寝されたので、若手中心でネ。
演出の福原さんは、お呑みにならないけれどジャンジャン老酒のボトルを入れてくれて、御馳走になりました。
この時間、外には、ツアー初日10/18以来の雨が
まさしく僕らの帰日を惜しむ涙雨が降っていました。。。が、それも翌朝の、我々のバスが走りだす頃には止むという、本当に最後まで天気には恵まれた巡演となりました。
そうそう、空港では、前夜荷造りした、なかなかな量の手荷物について中国の航空会社と交渉するという大仕事があったのですが、ツアーマネージャーの徐くんや通訳の朱さんの粘り強い説明と、紅一点・通訳の常さんが、得意の交渉術で、破格の代金で済ますことができた。
。。。話が逸れるますが、彼女のネゴシエイターぶりは武漢でも発揮されていました。現時点で中国最大の劇場の、外観だけでも見ようとアポなしで行った際も、地元の演劇関係者が「ダメモトで聞いてみます」と話しに行くも、案の定NG。そこで常虹さんが、「日中国交のために来た劇団に、祖国の威信をかけたこの素晴らしい劇場を見せずして何をみせるか」とか何とか言葉巧みに説得して、結果、我々は案内係付きでの見学に相成ったのであった。。。
おっと、キリがなくなります。
まもなくオリンピック。
残念ながら暗雲も立ちこめていますが、正すところは正しつつも隣国として。。。語るまでもなく、古くは多くの文化を取り入れさせていただき、ある時期は戦った歴史も持つ中国と。。。良い関係を築くための“平和の祭典”をともに成功に終わらせたいものです。
この巡演が、両国の絆の、未来への小さなちいさな一つの“紡ぎ”になったのではないか・・・。
我々東演はそんな思いを胸に、上海から飛び立ちました!
*芸術写真を好む東演創立メンバーの一人
笹山栄一の、中国でのスナップの一葉。
特別どこかは解らないけれど、彼の国のどこかではあります。