昨夜初日を開けた「ラフィンドリーム」の『グッドナイト将軍』は明日まで、当劇場(東演パラータ)にて絶賛上演中だ!
その初日を拝見。これが今月13本目の観劇になる。

セットはしっかりした二階屋で、ほかはシンプルに舞台奥の竹がアクセント…、衣裳の和物(浴衣と平安末期の武者姿)にも力が注がれていて、若い俳優達の漲るパワー全開の、好感の持てる舞台でした

さすがキャラメルワールド
そう、思えば2月に区民Aの『カレッジ・オブ・ザ・ウインド』で成井豊作品にトライしたばかりの敏腕Pなのだが・・・実は、この作品にはまた別の思い出がある。



昨日も小屋番に入っていた「パラータ劇場管理部」の菱田クンは、僕の大学の後輩でもあるのだが(客演で迎える橘氏が中学の先輩だったり、回りに身内が多い気もするが、結果的にそーなってるだけなんです、ホントに)、彼が学生時代『グッドナイト』に出演していたのを僕は観ている。
都内某キャンパスのテント芝居。


菱田の代は彼らの所属する「白芸」の歴史の中でも光り輝く逸材揃いで、この『ミッドナイト』でも、主人公「秋沢わたる」と、彼を早トチリで殺してしまう「天使」など重要な役を担っていた。

クライマックスの、屋台崩しで船がテントの外から入ってくるなんざ、今見たら「キャッ!恥ずかしい」ってほどショボかった気もするが、ギュウギュウ詰めの桟敷席に体育座りで汗ビッショリで見たそれは、十二世紀の彼方から、本当に巴御前が朝日将軍・木曽義仲の前に現れたかのようであった



言葉にならない「何か」を沢山含んでいる舞台。嗚呼、青春
演出を務めたYはキネ旬へ、巴御前を演じたMは明治座へと、しっかり者の下級生はその後卒業してすぐ現職についた。映画雑誌と演劇製作会社、ある意味趣味と実益の素晴らしい選択をした。
一方、前述のゴールデンエイジと称された最上級生(四年生は引退しているから当時の大学三年)の中で「わたる」と「天使」はチャッカリ(?)就職し、かつ舞台にもしばらくは上がっていた・・・しかも、「わたる」はこの『グッドナイト将軍』主演の手土産を携え、本家・ネビュラプロジェクトに堂々の入社を果たすわけだが(笑)、嗚呼バブルのなせる業か、男優陣は皆“フリーターしながら芝居”という悪魔との契約に手を染めるのだった・・・。
おっと。一度しかない人生の過ごし方を今更とやかく言っても仕方ない。それを膝を抱えて見ていた僕自身が、その彼らより一年早く、悪魔の道を進むわけで…。
とにかく。まだ芝居をそんなには観てない僕にとって衝撃の舞台の一つだったってこと。それを15~6年ぶりに見たってこと。


僕はその劇研に所属してたわけじゃなく、ただお芝居好きのお兄ちゃんで、一観客でしかなかったのだが、まさかそれでメシを食うことになるとはナ・・・。
でもそれは、今日の話とはまた別の話だ。