麒麟琳記〜敏腕Pの日々のつぶやき改題

還暦手前の身の回りのこまごま。
スポーツや映画演劇など。

台風10号

2016年08月29日 | 身辺雑記

なにがしが部活辞めるの辞めないの
って小説や映画がちょいと前に
話題になったけれど。

一度はふらふらと南下して
日本列島から離れていきながら
勢力を強めてUターンして、
本州上陸というルートをとった
台風10号の有り様はまるで、
部からドロップアウトしながら
力を蓄えて復帰して大暴れ!
そんな風に思えなくもない。



僕の古巣が、熊本地震と呼ばれる
九州中部を襲った震災の直後、
九州全県を巡演したのだけれど、
余震もさることながら、次々に降る
大雨に苦労したとメンバーから聞いた。

さて。

彼らは別の作品で今東北を巡っている。
この夏は珍しく東北北海道に
台風が襲いかかって被害が心配だが、
かの劇団の行くところに雨風あり、
と偶然なのだがそーなっている事実。

しかも。

関東直撃という確率が高かったのに、

例のない太平洋側からみちのくに上陸

ということを重ねれば
「東演のゆくところ嵐あり」となる。

冗談はともかく。
被災の小さいことを願うばかりだ。



本当に次々と事件が起こるなか、
例えば、択捉に拘束された日本人
(もう少しいえばロシア語通訳の男)
がいるというニュースがあった。

日本には沢山のロシア語通訳がいる。
だから、まさかそれが知人とは
砂糖粒ひとつほども思わなかった。

便利な世の中だ。
あるSNSで、それが知人と知り、
びっくらこいた。
いやはや、無事で何よりだった。

逆にいえば、そーゆー感覚でいるのは
いけないことだと戒めもした。

自分が知る知らないだの、
日本人か否かだのに捕らわれずに
日々の様々に向き合わなければと。

31日、1日は非戦を選ぶ演劇人の会公演が

新宿のスペースゼロにて。
受付を少し手伝いに行く。

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三島とベトナム~葵上と卒塔婆小町(前夜)

2016年08月28日 | 制作公演関連
三島とベトナムなんて題名だと、
「伊豆の三島とベトナムに
お父さんとお母さんと行きました。
新幹線から富士山が見えました。
ハノイの屋台でたくさん食べました」
てな夏休みの作文みたいだけれど。

三島は三島由紀夫です。

***

昨日、演劇集団ア・ラ・プラス
『かもめ』ベトナム公演に向けた
ミーティングを池袋にて。

ベトナム人のルンさんを交えて、
十一月の国際演劇祭に向けた
日程などを二時間ほど詰めた。

遡って26日木曜日「アトリエそら」。
J-Theater〈日本人作家シリーズ〉
『近代能楽集』の顔合わせ。

全八曲からなる『近代~』の中から
「葵上」を遊戯空間の篠本賢一が
「卒塔婆小町」をJ-Theaterの
小林拓生が演出する企画。

次、皆が一堂に会するのは本番になる。

『卒塔婆~』は既にこの夏に
山中湖で上演しているので
これからおさらい稽古に入る。
『葵上』も何度か読み合わせて
次回から立ち稽古に入る予定だ。

ある意味で独立した座組の出会いは、
通常の顔合わせより緊張感二割増し。
その「硬さ」を個人的には
面白く思いながらの約二時間。

そこから解放されたせいか、
近くの居酒屋での「交流会」は、
全員で大いに盛り上がった。
軽くのはずが・・・

幸先の良い第一歩を踏み出した
公演概要は

2016年10月3日~5日
近江楽堂(初台)
3日(月)15時/19時
4日(火)19時のみ
5日(水)15時/19時

前売3800円/当日4000円/学生3000円

チケット取扱
info.jtheater@gmail.com

出演者等は、、、
「葵上と卒塔婆小町(一夜)」
、、、からおいおいと。
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2016821+1

2016年08月22日 | 身辺雑記
前を歩く人が急にたたらを踏んだ。

「ポケゴー」でもやってて、
躓いたのかと思ったら、
彼の避けた場所に蝉が踞っていた。
恐らく余命僅かの。

地下鉄の改札を出て、
地上に出るエスカレーターの手前。
一昨日のこと。

そして五輪閉幕。総集編やら、
帰国した選手を迎えた特番やら
あったようだが、余り観ていない。

個人的には、やはり陸上四百リレーの、
結果として失格となった米国だれど、
純然たるレースで、あの「大国」に
勝った\(^^)/あの驚愕が一番である。

とにかく勢いが衰えなかった
リオ・オリンピックでの日本。
嬉しい反面、2020年の
過度な期待が怖いっす(T_T)

そんなんで、やや霞んだ感の甲子園。
優勝は作新学院。
江川もだったが、今井くんも
耳がとっても個性的。
快速球を投げるのに向いてるのか。

さて十一年ぶりの台風関東上陸。
いや、ひっさしぶりにえげつなかった。
(・・;)
昭和の頃は首都圏直撃もっとしてたよね。
勘違い?
通常の台風なのに家が脆弱だっただけ?
そうそう。
あの頃、鉄筋コンクリートなんて
一部の高所得者層の棲家か、公営の団地。
そう、マンションなんて貴方、
「未来の建物」でしたよ、1970年頃は。

それはともかく2005年、
僕は何をしていただろう?

朗読劇『月光の夏』の旅制作として、
赤羽(東京)や人吉(熊本)の
大人を対象としたホール公演は勿論、
丹波篠山(兵庫)の中学校での
体育館での上演等、日本各地を巡演
┗(-_-;)┛
のせいか、台風の記憶が微塵もない。
関東にいなかったのかもな~(-_-;)

いないといえば、昨日から
愛妻が実家に帰省している。
テレビの帯番組の司会者が
軒並み今日から「夏休み」だから
まるで売れっ子のMCみたいでもある。

昨日はそんな愛妻の誕生日。
自分のお祝いに親孝行をする、偉い人
(^-^)v

冒頭、蝉のことを書いた。
夜、ちょっとした緑のある所では
秋の虫の声が聞こえるんだよな。


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北半球の、新宿の、ちいさな闘い

2016年08月20日 | 制作公演関連
地球の裏側での五輪の熱闘が続く。

北半球の、一番大きな大陸の、
東の端、吹けば飛ぶような島国の
首都の、都庁も建つ街の、
百貨店だのある繁華街の中心の、
とあるビルの地下の一室にて、
昨日オーディションがありました。

主宰にして演出のKと、音楽監督の
あれれ、こちらもKだ(^_^;)

ミュージカル的な舞台なので
そんな二人の隣にちょこんと座った。
担当制作者として。

少し詳しく書けば。
とあるプロダクション系養成所の
一年生を中心にしたもので。
なんたって、びっくらこいたのは
「高校のアイドル同好会所属で……」
「学園内アイドルに選ばれて……」等、
何だか生徒会活動や部活みたいに
「あたりまえに」アイドルって
単語が学校とリンクしてるではないか。
( ̄□ ̄;)!!

日本の教育機関はどーなっちょるの?
けれども。
そーゆー動揺はおくびにも出さず、
いかにも審査員然として居た。

***

さて、かたや南北半球の、
やたらに陽気な国の、首都の
「平和の祭典」・・・とはいえ
ちょいちょい物騒なニュースもあり、
ただ予想よりは少ないよね、
とも言える状況で、とりあえず
オリンピックはまもなく閉幕して、
さぁいよいよパラリンピック(^_^)v

てか。
陸上男子400Mリレーの銀はすげえ。
持ちタイムではまるで届かないのに、
バトンの技術で手に入れた、ほんと、
日本らしい勝ち方に震えた。

・・・霊長類最強の女子については、
まだ思いがまとまらないけど、
「本当にお疲れ様」と、それから
最大級の「ありがとう」を。

***

リオで戦う選手同様プレッシャーの中、
50名弱のオーディションは終わった。
ただ、まだ一次。半数弱の21名が
二時審査に進んだ。戦いは終わらない。

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お尻が浮かないからメダルラッシュ

2016年08月19日 | 身辺雑記
オリンピックのメダルラッシュが
まったく止まる気配がないのだな~。
\(^-^)/\(^-^)/\(^-^)/

しかも劣勢からひっくり返して、
という今までなら「届かなかった」
メダルをことごとく手中にしていて。

環境面が充実し(練習はもちろん
海外遠征等の実戦歴などなど)
そこから生まれ得た自信。
その自信をコーティングする
メンタルの強化もうまく作用して、
全体としての好結果だなぁ~と
素人ながらテレビの前で、思う。

さて唐突に我が家の話になる。
僕は人の家に遊びに行くのが好きで、
妻は家に招いて振る舞うのが好みだ。

帰宅すると、予告なく宴会になってて、
余りの人の多さに踵を返すこともある程。
で。
昔は、いちおう「あるじ」の帰還に
すっとお尻が浮く(特に若手は)ので
「まぁゆっくりしていきなさい」と
余裕綽々のてーで、それを制する。

これは日本伝統の、
「つまらないものですが」
「いえいえお気遣いなく、どうぞ」
「いえ本当(つまらないものですから)」
と、貰うに決まっているけれども
〈儀式〉として行われるあれ同様で。

さんざん呑んで、もうちょいやりたい、
けど家人の帰宅にお暇のポーズ(^_^;)
それに対して、疲れて帰って、
ゆっくりしたいところだけれども
「私のことは気にせず楽しくどうぞ」
という日本的思いやりの儀礼である。

最近は。
お尻を浮かさない者のなんと多いことか。
そして今日はそれを糾弾するのが
本意ではないのである。

この〈強い精神力?!〉の
ビラミッドの積み上げが、
リオでの日本力に連関しているぞ、
とビール片手に考えるのである。

メダリスト達が気が利かない輩の
代表というわけでは決してない。
日本の精神性の僅かな変化が
塵も積もればなんとやら、
世界で闘う時、ぎりで逃したメダルを
僅かに浮かす尻と床の微妙な隙間分、
今度は上回って見事、掌中に納めた。
p(^^)qp(^^)qp(^^)q

白熱する闘いに、いつしか手にするのは
泡の出る麦の酒から芋から作った焼酎に、
こちらも胃袋に収めながら・・・
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甲子園の楽しみ方

2016年08月17日 | 鑑賞
リオがクライマックスに向かう中、
甲子園も今日ベスト8が決まりました。

まぁ五輪で日本を応援するように
(中には個人的に贔屓の選手や
過去の赴任国に声援を送る御仁も
いたりするのでしょうが……)
自分の地元に注目するのが人情です。

ただ「地元」が、生まれた町なのか、
育った街、大学から就職の頃住んだ所、
結婚を機に家を建てて、気づけば
人生で一番長く暮らした都道府県、
等々、それぞれ異なりはしつつ。

中には息子が越境で入学した私学を
卒業してからも尚応援する
なんてパターンもあるに違いない。

個人的には。
都民になって十年以上経つけれど、
いまだ故郷の神奈川が一番で、
父やかみさんの出身県とかも
気にならないではない。

今夏、優勝候補のひとつだった
我が県の代表・横浜高校は、
西の横綱に苦杯をなめたので、
じぁ、このあと何処に期待しよう、
とトーナメント表を眺めると……
ベスト16に残ったのは、
北海道東北が3、関東4、
中部2、近畿1、中国1、四国2
九州沖縄3となかなかのバランス。

で。
埼玉の花咲徳栄のエースは高橋昂也。
僕と漢字一文字違いでもあり、
加えて大学時代からの親友
「たかやまこうや」とも酷似した名前、
或いは二人の名前を合わせたとも。

恐らくは、こんなような理由で
何処かに熱いエールを送る人もいるなぁ、
と台風一過の酷暑のなか思った。

⚾⚾⚾

と書いている間に花咲は敗退。

最近はすっかり甲子園の常連だけれど
高校の名前というよりも、
腹巻の似合う昭和のおやじ的な校名で、
またユニフォームのデザイン含め
実は長年思い入れのなかったチーム。

むしろ花咲を破った作新学院の
今井達也のボールの切れに惚れ惚れ(^^;

あ、学院といえば。ベスト8に
常総、聖光と三つも進出していて、
しかも栃木、茨城、福島と
隣接しあう三県の代表だったりする。
学院はあともう一校・山梨があり、
四分の三という高率で残ったわけだ。

ちなみに学園は五校出場ながら
日南が今日散ったので全滅。

こーゆーくだらない楽しみ方も
甲子園の熱い闘いとは別にあったりする。

広島新庄は初戦で関東第一、
次に富山第一と、49代表中二校しかない
「第一」と続けて当り、勝ったとか(@_@)

⚾⚾⚾

明日の準々決勝は
常総学院(茨城)vs秀岳館(熊本)
鳴門(徳島)vs明徳義塾(高知)
北海(北海道)vs聖光学院(福島)
作新学院(栃木)vs木更津総合(千葉)
と、
ここまでバランス良く残ったけど、
近隣地区の潰しあいが多い組み合わせに。

さて。98代目の栄冠は・・・
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+大華

2016年08月16日 | 制作公演関連
昨日は、びっくりな事を幾つか書いた。

昨夜、演劇集団ア・ラ・プラス
『かもめ』残務処理の一環で
税理士の松本さんを交えて、
主宰と制作と僕でミーティング。
場所は三軒茶屋。

三茶といえば「大華」である。



相変わらず微妙な写真でごめんなさい。

長崎出身の大将が営む中華の店は、
ちゃんぽんが名物である。
寡黙な大将と百八十度逆のおかみさん
「なるみ」も名物のうちだろう。

世田谷パブリックシアターを含む
巨大なビル「キャロットタワー」の
前を通る路地~郵便局や西友があり、
さまざまな飲食店やコンビニも。
そして茶沢通りにぶつかる、
車一台通るのがやっとの道~にあった。

いや、今もある。
ただ写真でいえば、中華の暖簾と
隣の店(日本蕎麦の店)と、
暗くて解りづらいがさらに奥の一軒
(パン屋さん)の三つまるまるが
「大華」だったのだ、以前は。

久しぶりに顔を出したら、
とゆうか一瞬潰れたと思ったら
三分の一になってちゃんとあった。

聞けば六月から、こーなったらしい。
昔はカウンターとテーブル席で
三十人くらい収容できたけれど、
テーブル席は一つきりになり、
カウンターに十人。そして、
厨房がかなり小さくなった。
そりゃまぁ物理的にそうなる。

道と平行してフロアがあったが
店はうなぎの寝床風に奥に伸びて、
カウンターは道に対して垂直と
レイアウトも変わり、
当然店内はぴっかぴかに(^o^)v

それが何ともこそばゆい。

親戚の、洟をたらしてた娘が
久方ぶりに会ったら、べっぴんの
可愛い女子中学生になってた的な。

「なるみ」が可愛くなったわけじゃ
勿論ないのだが、、、(@_@)

大華の前にはコンビニができた。
釣り堀を改装した飲み屋は更地に、
と、世田谷の真ん中の小さな路地は
随分と様変わりして驚いた。

二日続けてびっくりした話になった。
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ラジオとリオと解散と、元気な老俳優八十五歳

2016年08月15日 | 身辺雑記
南半球初の五輪が開幕して、
もぅ三分の二が経過したのだな。
(^_^;)

八月頭は本番中だったのと、
そのさなかに我が家のテレビが
うんともすんとも言わなくなり、
そんなこんで乗り遅れ気味でした。

勿論、金一号を可愛い後輩の
萩野公介が獲得したとか、
体操男子団体が悲願の「てっぺん」に。
お家芸から遠退いた感の強い柔道が
意地を見せて復権したとか、
結果は耳にしてはいるのだ。

あ、ネットからだから目にしている、
が正しいのだけれども(;>_<;)
壊れたテレビの代わりにラジオ聴取。
だから三分の一くらいは、
耳から情報を得てもいる。

超久しぶりにラジオと長く過ごすと、
やっぱ、なかなか良いのである。
中学あたりから何故だか深夜放送にはまる。
僕もそんな一人だったが、
青春の終わりとともに遠ざかるのは
これまた皆が通る道ではないかしら。

「青春の終わり」といえば。
国民的アイドルグループが
年内解散というニュースで
今日は一日持ちきりのようだ。
終戦記念日に。

そうそう。
若者達の政治グループも解散宣言。
新たな行動に移行するという。

いろいろと終わって、そして始まる。
かみさんが何処からかテレビを譲り受け、
数日前からラジオライフは終焉した。

個人的にはSMAPの解散に
それほど驚きも哀しみも感じず、
そのことにある意味驚いちゃったな。

昨日、古巣の公演終わりに、
所用があって劇場を訪れたのだが、
染谷聡がいたことに滅茶びっくり。
(@_@)(@_@)(@_@)
勢いで呑みにいったけど、向こうは
酒を辞めていてノンアルコールで
僕に付き合ってくれた。

僕が97年に東演にはいった時、
若手筆頭だった役者である。

そんな東演の創立は1959年。
その頃から今尚所属する男優は
笹山栄一、たった一人になった。

昨日の終演は二時半頃。
染谷と僕の旧交に混じってきて、
話が始まったのだが、止まる気配なく、
二人の「若造」が解放され、
居酒屋の椅子に座ったのが五時。

約二時間の「講演」だったわけだが、
いやはやその元気っぷりに一番驚いた。
八十五歳、恐ろしいほど元気。
p(^-^)qp(^-^)qp(^-^)q
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+かもめの千秋楽

2016年08月10日 | 制作公演関連
宇野重吉、市村正親、藤原竜也、
生田斗真の共通点はなんでしょう?
答え。
『かもめ』でトレープレフを演じた俳優。

てなわけで演劇集団ア・ラ・プラス
第13回公演『かもめ』は終幕致しました。

て、もう三日も前になる・・・。

冒頭紹介したのは作家志望の若者。
その母で女優としての地位を築いた
アルカージナには東山千栄子、
樋口可南子、麻実れい、大竹しのぶ、等。
こちらも錚々たる顔触れである。

滝沢修、日下武史、加賀丈史・・・
日本の演劇史にその名を刻む
男優たちが担ったのは、
彼女の恋人で流行作家のトリゴーリン。

と書いておいてなんだが、
名優による舞台が必ずしも秀でている
ということはないだろう。
面白くなる率が多少高いにしても……。

さらにいえば。
チェーホフの描く人物は市井の人で、
むしろ大俳優がやるのはなぁ…。

もちろん制作的に云えば、
地味な作品だから、せめて役者は派手に!
でなきゃ大赤字だよ~(T_T)
って流れなのは解る。

何より、書かれた頃と状況はかわり、
「天下の名作のニーナをあの娘が(@_@)」
と言われかねないのも事実だ。

ここまで列記したのだから、
都会や有名になることに焦がれる
ニーナを演じた女優を挙げると
奈良岡朋子、蒼井優、満島ひかり。

余所様の話はこれくらいにしよう。


まさに千秋楽の幕のあがる直前の集合写真。
(私はすでに受付中で不在(T_T)

そして、下の平凡極まりない写真は、
東演パラータを有する劇団東演の
制作部の事務所からの風景である。

お陰様で多くの方々にご来場頂き、
リーフレットを刷り増しした時に、
万感の想いでぱしゃり(笑)



冗談はともかく。

この本番の二週間ほど前に
中野テルプシコールで「重力/Note」が
やはり『かもめ』を上演。
その演出の鹿島将介氏も4日に
駆けつけてくれたり、と70席の劇場に
9ステージで600名超のお客様に
楽しんでいただいた。

さあ、一息ついて今度はベトナムの
観客に向けた準備に入ります。
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+かもめの仲日

2016年08月05日 | 制作公演関連
観劇後に、親しい演劇評論家から
「こんな『かもめ』でいいの?」と
第一声を頂いた。厳しい意見。
けれども我々にとって、それは
ある意味、褒め言葉とも取れる。

これまで日本で上演されてきた
《かもめではない『かもめ』を!》
と長い時間稽古してきたのだから。

そんな演劇集団ア・ラ・プラスの
『かもめ』は、本公演初の2ステージ。
7日間9ステージを折り返しました。

さて、1895年に書かれた本作は、
永きに渡り世界で上演されてきた。
物語の核となる「大女優」は我儘で
「あぁ、女優という特殊な生き物は
もうこんなにも昔からそーなんだぁ」
と改めて痛感させられる。

誰が読むか判らないので補うが
大女優のすべてがそーではない(^_^;)

或いはまた。
自分は果たして何をしてきたのかと
嘆きながらも、小さなプライドを
持っている女優のお兄ちゃんや
今でゆーところのKYな奴などなど、
陳腐な言い方だが、普遍的な人物が
てんこ盛りの戯曲である。

てか、それまで劇的なものをして
「演劇」とされてきた常識を壊して、
平凡な日常を描いたチェーホフのそれは、
当時としては革命的だったのだ。

だから普遍性うんぬんを掲げるのは、
愚かな事なんだけど、それは言い出すと
ややこしくなるから、よす。

ア・ラ・プラス版『かもめ』は
大胆に〈近代古典〉をフレッシュに、
また、普遍性のなかにも、
個々の人物のオリジナリティを
色濃く掲出した舞台を観て貰おうと、
残り3日、4回の舞台を全力でp(^-^)q

お陰さまで千秋楽に続き、土昼も完売。
他も残席僅かでございます。

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