タカ長のタカの渡り観察

タカが好き、山が好き、花が好き、心はいつも旅もよう。日々移ろいゆく心もようを綴るナチュラリストのつぶやきです。

日野原重明先生の本

2017年11月18日 | 日々雑感
先日、朝日新聞の新聞広告でこの本を見つけて即クリック、翌日には本が届いて読み進めています。

        

この本は105歳の天寿を全うされた日野原重明先生の最後の本で、105年生きられた先生の叡智が凝縮されています。

1ページ1ページに書かれていることは重くて、サッと読み通すことが出来ない本だと思います。何度でも読める本で、、、

その時の読者の状況によって、この本からひき出すものは違ってくる、、、、そのような本です。

その意味ではこの本には「読了」と言うことがないように思われます。

タカ長もこの本を座右において、何度も何度も読んでみたいと考えています。

    

喪中欠礼のハガキが届く季節になりました。

タカ長のところには、今日までに4枚届いていますが、母を亡くされた人からまだ届いていない、、、、と言うこともありますから、、、、

まだまだ届くはずです。

    

私たちの山グループは戸数1000戸の団地を拠点に活動している小さなグループです。

その小さなグループの22年の活動の中で、伴侶を亡くされた人が6名います。

この22年の間には退会とか転居された人もいて、それらの人の消息をすべて承知していないので、、、、

詳細に調べたらこの数字はもう少し多くなるかも分かりません。

伴侶以外の親族を亡くされた人はたくさんいます。

 別れというものは本当に悲しいものですね。

 それでも、分かれるべきその日が来たならば、ただ悲しさを感じて終わりにするのではなく、別れが教えてくれる「出会いの意味」に目を向けてほしいのです。別れとは出会いの中にあり、悲しく静かに僕たちが出会った本当の意味を再認識させてくれるものだからです。
 たくさんの別れを経て、感動の正体を探し続けた今、僕は改めてそう感じているのです。


そのような人たちは日野原重明先生のこの言葉をどのような気持ちで受け取られるのでしょうか。

その受け止め方は人それぞれでしょうが、このような言葉はそれぞれのページに出てくるので、サッと読み通すことが出来ないのです。

先生は上記の言葉のあと、、、、

「悲しみはいつか和らぐよ。
 いつかその悲しい気持ちが和らいだら、僕と出会ってよかったって思うよ」


という「星の王子さま」の言葉を紹介して、この章を閉じておられます。

    

新聞広告を見て衝動的に買った本ですが、本当に良い本を買ったと思っています。

105歳まで長生きして幸せだと思いますか?

という質問に、、、、

長く生きるというのは素晴らしい。そう思っています。というのも、100歳を超えるあたりから、自分がいかに本当の自分を知らないでいたかということを感じるからです。

と答えておられます。

先生から見たら80歳にもならないタカ長などひよこみたいなものです。

そのタカ長がもし100歳まで生きられたら、80歳の自分をどのようにふり返るのでしょうか?

長生きするとまわりに迷惑ばかりかけるような、、、、高齢になることに何かうしろめたいものを感じさせる昨今ですが、先生のこの言葉にふれると100歳まで生きることが楽しくなるような気がします。

本当に良い本で、タカ長おすすめの1冊です。