タカ長のタカの渡り観察

タカが好き、山が好き、花が好き、心はいつも旅もよう。日々移ろいゆく心もようを綴るナチュラリストのつぶやきです。

山はゆっくり歩こうよ

2018年02月22日 | 山歩きから
俳優の大杉漣さんが急死されました。死因は急性心不全だそうです。

タカ長は「狭心症」ということですから、細かい症状は違うでしょうが、、、、、

素人的に言ったら、、、、、何か自覚症状がなかったのかなぁ、、、、早くそれに気がついて病院に行っていたら助かったのでは、、、、、

そのように思われ、残念でならないのです。まだまだ活躍してほしい俳優さんでしたから、、、、、。

と、偉そうなことを言っていますが、人のことを言えるタカ長ではありません。

タカ長は、、、たとえば胸が苦しくなるとか、痛いとか、、、そのような自覚症状は皆無でした。

病気の状態は人それぞれでしょうから、よく言われている症状が自分に現れるとは限らないのでしょう。

タカ長は、、、心臓の冠動脈がつまり、合計19日間入院しましたが、それでも山歩きを継続しています。そのことは主治医の先生にも伝えていますが、ドクターストップはかかっていません。

今回入院騒ぎを起こしたのはタカ長のドジですが、、、、、しかし、その病気とは関係なくこれまで自分の体と相談しながら山歩きを継続してきたことは事実です。

そのような山歩きを継続してきたタカ長の体験的山歩き論みたいなものを紹介します。

    

これらの画像は、少し前になりますが地元の公民館で行われた裏山歩きの講座のとき作成したものです。

「登山の生理学百科」(山本正嘉著・東京新聞)などを参考に作成しました。


山歩きの講座に参加される人は、、、、、おそらく、そのほとんどは、、、皆さんについて行けるか、、、と

人より遅れることを心配されているはずです。しかし、それはいらぬ危惧、といっても間違いありません。

山慣れた人はゆっくり歩いています、というのがタカ長の印象です。もちろんタカ長も例外ではありません。

ゆっくり歩くことが出来れば山歩きは楽しいのです。

しかし、これが出来そうで出来ない、、、、、これもタカ長の経験的実感です。

    

ゆっくり山を歩く、といっても脚力は人それぞれ、、、、初心者の人とヒマラヤの山にも登る登山家とはそのスピードはまったく違います。

ヒマラヤ級の人はタカ長たちとは別次元の人ですから、そのような人はここでは無視しますが、、、、、

    

要するに「マイペース」で歩くことが出来ればいいのです。

しかし、そのマイペースを習得することは案外難しい、というのがタカ長の実感です。

タカ長のグループではタカ長の足は遅くて、最近はいつも最後尾を歩いています。

これがタカ長のマイペースですが、、、、そのタカ長に言わせたら皆さんが速すぎる、、、、ということになります。

そのスピード差はわずかですが、そのわずかな差が問題になるのです。

注目して頂きたいのは血中乳酸濃度を示すこのカーブです。

あるところから急に上がっています。スピードが10%上がると血中乳酸値は一気に上昇しています。

その手前までのスピードで歩くのが良い歩き方ですが、山の状況は千差万別、陸上競技場のトラックを歩くのとは違います。

血中乳酸値の詳しい説明はタカ長には出来ませんが、要するにこのカーブは疲れを示していると理解しても、素人的には問題ないようです。

山歩きの疲れがこの「赤線」のように、スピードに比例して、直線的に現れるのなら山歩きは難しくないのかも分かりません。

しかし、実際にはご覧のように、ある点を過ぎると一気に上昇するのです。

     

もともと弱い登山者で、町の山岳会の落ちこぼれを経験しているタカ長は、、、、

いつもいつも自分の体と対話しながら山を歩いてきました。

その対話が自分なりのかたちになっているのが、、、、一つは山の歩き方、、、、歩行法です。

そしてもう一つがペースづくりだと自分では感じています。

くり返しますが、山をゆっくり歩くのは案外難しいのです。タカ長は「山をゆっくり歩けるようになったら一人前」だと本気で考えています。

    

タカ長たち高齢者の能力はご覧のように右肩下がりです。これは動かすことは出来ません。

そのことを認めながら、、、そしてそれぞれの体と相談しながら歩くのが高齢者の山歩きなのです。

それにしてもこの種の資料、、、年齢は70歳までになっています。

ということは、、、それ以上の人はさっさと逝ってしまえ、、、、ということ???

というのは冗談ですが、自分たちは未知の分野に入っていることは自覚しています。

    

山を歩くことは楽しいことです、しかし、山でバテてしまってはその楽しさは一気に吹っ飛びます。

そのバテの原因で大きいのは歩くスピードです。そのスピードが分からない人は経験者にペースづくりしてもらうことも必要だと思います。

山登りは苦しいものだと考えているとしたら、少なくとも高齢者の健康登山では認識違いだといえます。

若い時は体を鍛えるために、時にはバテるまで追いこむことも必要でしょうが、私たち高齢者にはその必要はないのではないでしょうか?