タカ長のタカの渡り観察

タカが好き、山が好き、花が好き、心はいつも旅もよう。日々移ろいゆく心もようを綴るナチュラリストのつぶやきです。

この感性

2020年11月26日 | 日々雑感
このブログでも紹介しましたが、タカ長は金子みすゞの本を手元に置いて、ときどき開いています。

その度に思うことです。

金子みすゞは、例えば西條八十のようなビッグネームではありませんが、みずみずしい感性を持った素晴らしい詩人だと言うことを。

その作品の紹介です。

    

          

          お花がちって
          実がうれて、

          その実が落ちて
          葉が落ちて、

          それから芽が出て
          花がさく。

          そうして何べん
          まわったら、
          この木はご用が
          すむかしら。


    

          つもった雪

          上の雪
          さむかろな。
          つめたい月がさしていて。

          下の雪
          重かろな。
          何百人ものせていて。

          中の雪
          さみしかろな。
          空も地面(じべた)もみえないで。


    
金子みすゞは山口県長門市仙崎に生まれ、その生涯の多くの時間を山口県下関市で過ごした詩人です。

山口県にも雪は降りますが、いわゆる「豪雪地帯」で見るような雪は降らないはずです。

タカ長が子どものころ知っている雪より少し多いだけでしょうか?

その雪にこのような心を寄せるみすゞは、当たり前のことですが並みの人ではありません。

タカ長にはこのような感性はありませんが、みすゞの詩に何かを感じる心だけは残っているので、、、、

100パーセント枯れてはいないようだと思っています。

その感性を確かめながら金子みすゞの詩を何度も何度も読んでみるつもりです。