小沢一郎。
ガマは不起訴に決まった。陰で行われた指揮権発動によるものだ。検察は嫌疑不十分だと説明するが、１億円を渡した水谷建設側は、ＡＮＡインターコンチには水谷の社員５名で行き、専務クラスの２名が石川知裕とソファーに座り、現金５千万円入りの紙袋一つを渡し、あと３名の水谷の社員は、同じラウンジの少し離れた所から、それを見ていた。
さらには所得税、固定資産税、生前贈与などの脱税、韓国朝鮮パチンコ、マルチなどからの闇献金、不動産登記法違反、文書偽造、虚偽記載、借名口座、銀行法違反などなど、これ以上ない疑惑の総合商社というか、真っ黒なカラスなのだが、お楽しみはこれからということか。
１９５４年、造船疑獄の際、特捜部が後に総理になる佐藤栄作を逮捕しようとした。それに対し、時の法務大臣が指揮権を発動したのだが、今は、同じことはできない。今の指揮権発動のスタイルは、逮捕起訴される前に、秘密裏に命令を発し、検事総長に「訴追不可」という鶴の一声を出させる。それで捜査は終了。検察一体であり、現場の検事から不満が出ようが、問答無用。仮に、それに反発した場合、どういうことになるか、その見本は、今、獄中にいる辣腕といわれた田中森一・元特捜検事を見ればいい。田中は文芸春秋に怒りの告発文を掲載し、尻をまくった。その後は泣く子も黙る菱の代紋・山口組の弁護士になり、渡辺組長と代貸の宅見（後に暗殺）とは盟友関係を結んだ塀の中の元弁護士。
さて、勢いよくドクロ城に攻め上がったのはよかったが、権力の厚い壁に押し返された特捜部。石川逮捕の直後には、小沢党から猛反発があった。しかしニューオータニで小沢が聴取された直後、予定を急遽変更して、会見を開いた小沢一郎。それからの小沢党は表立った動きは鳴りをひそめた。その間に小沢党と樋渡・佐久間・検察との間に何があったのか。
結局、可視化法案、検事総長の外部登用、官僚改革、天下りなどが取引の材料にされたことは容易に想像できる。
さてさて、小沢城に駆け上がった特捜部、その実、気にかけていたことは、前からではなく、後ろから鉄砲の弾が飛んで来ることだったと漏れ聞こえてくる。特捜部には３２人の検事がいるのだが、その８割がたの検事は、前よりも後ろの鉄砲を気にしていたというのだから、笑い話なのか、ブラックジョークなのか。
さて、小沢一郎と小沢党、喜んでばかりもいられまい。禍福はあざなえる縄のようなものだ。起訴を免れたからといって、祝杯の美酒は続かない。なぜなら、検察より怖い国民の視線がある。そしてダーティー小沢は民主党の顔として残る。
★検察と西松建設。
西松建設の政治献金問題で、小沢の大久保隆規が昨年３月に逮捕されたが、その西松建設の取締役に、元大阪高検検事長の逢坂貞夫が、２００９年６月に西松建設の取締役として入社したのだという。
★自民党。
１月２７日の日刊ゲンダイが、ある事件を暴露した。暴露されたのは自民党のボス・町村信孝。町村の資金管理団体「信友会」は、北海道の江別市というところで、市から不動産を買った。信友会の報告書では、１０００万円で購入したことになっているが、江別市の台帳では６００万円で売ったことになっている。つまり小沢と同じ虚偽記載であり、その差額の４００万円を懐に入れたのではないかというケチな話。
★前原大臣。
高速道路の巧妙なカラクリ。
２０１０年度予算で、高速道路の無料化として６千億円を要求していたが、結果的に１千億円に減らされた。
一方、「土日千円」の割引制度は６月に廃止する。前原誠司は昨年末、全国均一の上限料金を設ける新たな割引制度を導入するとしていたが、民主党から、「割引の財源５千億円を高速道建設に回せ」という圧力を受け、前原案は駄目になりそうだ。
これも民主党のマニフェスト違反。
さて昨日、３７路線の高速無料化が発表されたが、その裏には、あるカラクリがあることを本ページは指摘する。
「土日千円乗り放題」を廃止して、田舎の誰も利用しないような自動車道路を無料にするというのは、あるカラクリがある。誰も利用しないから、料金収入は少ない。少ないということは銀行から借りた建設費用を返せない。借金が増えるばかりだが、これを無料化にするということは、国がその借金を堂々と肩代わりできるということだ。
国交省の官僚というのは悪知恵が働く。一方では、ドル箱の高速道路は絶対に無料化しない。このカラクリは民主党の底知れぬ背信行為ではないのか。
（ムラマサ、鋭く斬る）
★最近、勝手に本ページの記事を抜粋したツィッターがネットで流れているようですが、それは本ページとは関わりありません。
