花・昆虫との田舎暮らし暦

田舎暮らしも13年目、木々・草花・鳥・昆虫等々、自然は初めて知ることが多く楽しい。色々な経験を紹介していきたい

夏の山(山滴る) オオボウシバナ(大帽子花) 鬼百合 ルコウソウ ヘクソカズラ(屁糞蔓)

2023年08月01日 | 景色

 夏の山だ。俳句の世界で山は季節を表現した動詞が付き季語となっている。冬は”山眠る”、春は”山笑う”、そして夏は”山滴る”となり、最後に秋は”山粧う(よそおう)だ。写真は朝の池田山に連なる山そして北の方角、福井県との県境付近の山々だ。”山滴る”、ピッタリはまる山々だ。

  

 アオギリの下、大きな紫色の花が咲いた。露草の花に似ているが花が大きい。散歩道でもよく見るツユクサの栽培変種オオボウシバナ(大帽子花)だ。通称アオバナ(青花)とも呼ばれている。滋賀県草津市の市の花でもある。露草が儚く見えるに比して存在感のある花だ。

  

 散歩道の途中、茶畑の真ん中の小高い丘になった所で咲いていた鬼百合だ。帰って庭で探すと茎が横に垂れ下がった先に咲いている鬼百合があった。

  

これも散歩道で見つけた。マルハルコウソウだ。今の時期から蔓を伸ばし9月頃には多くの花を付ける。可憐な花だ。

  

 もう一つ、散歩道の草花だ。匂いのきつい花ヘクソカズラ(屁糞蔓)だ。鼻が悪い私にはわからないが相当な悪臭がするようで、この名がついたようだ。

  

 以前にも書いたが、このヘクソカズラ、命名者はNHK朝ドラの主人公牧野富太郎がつけたようだ。ちょっとひどい名前と思わないではないがあまりにも,その臭いが強烈だったのだろう。花を命名するのは結構大変なのだと思う。実から名付けたヒョウタンボク・ムラサキシキブなどはキレイな名前だ。また有名人の名を用いたものもある。藤原定家の名がついた定家蔓、先日紹介した宗旦木槿、更には利休の名がある利休梅もある。咲いていた場所から名付けたハキダメギクは”掃き溜めに鶴”から”掃き溜めに菊”と思えばと書いた。そして臭いから付けたこの花ヘクソカズラだ。他にもクサギ(臭木)などの名もある。気の毒な気がする名の花もあるが、こういう名がついた花の名前は直ぐに覚え、また忘れない利点もある。よく忘れる私には良い名と言えるかも。

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夏景色 ヒメジョオン(姫女苑) エノコログサ(狗尾草)ネムノキ ヒメイワダレソウ フェンネル(別名ウイキョウ)

2023年06月30日 | 景色

 稲が程よく伸び、郷が緑みどりしてきた。遠く北の山々も緑の嶺が連なる。最初の写真に白い花が見える、ヒメジョオン(姫女苑)だ。

  

 散歩道、先ず咲くのはハルジオンで5月中旬ごろから追ってこのヒメジョオンが咲き始める。花もよく似ている。茎を切るとハルジオンは空洞でヒメジョオンは白い綿のようなものが詰まっているのでわかるようだが折るのは忍びない。北アフリカ原産のようで園芸種として日本に入ってきたのが広がったようだ。どちらも侵略的外来種に指定されている。確かに散歩道でもたくさん見かける。

  

 野の草エノコログサ(狗尾草)だ。子供の頃、用水路の石垣に巣を作って住むモクズガニを釣り出す道具に使用した。懐かしさが湧く草花だ。

  

 大津谷の中州に咲くネムノキ(合歓の木)だ。毎年、この花を見るたび西郷輝彦氏が歌っていた♫”ネムの並木のこの道は・・・”で始まる曲”チャペルに続く白い道”を思い出す。ネムノキは和名だが、夜になると葉が合わさって閉じて眠るように見えることからの名のようだ。

  

 我が家の前の道に広がったヒメイワダレソウ(姫岩垂草)だ。白い花が道路面と同じような高さで咲いている。何処までも広げない注意は必要だが雑草抑制にも効果があるようで我が家の東の斜面で広がらないかと期待している。

  

 玄関先、3mを超えるまでに伸びたフェンネルだ。和名はウイキョウ(茴香)だ。孫のヒロ君が遊びに来たときに草丈で驚いていたので”フェンネル”と教えたら次の年にも覚えていた。偉い!と思わず叫んでしまった。横に見える白い花はシャラ(沙羅)だ。

  

 フェンネルは種子を香辛料として利用するのが主だが、ヨーロッパでは生の茎葉も料理に利用するようだ。フェンネルでつまらない話だが思い出したことがある。子供の頃、遊び仲間の先輩に”犬小屋の英語知ってる?”と言われ、”知らん”と答えると”ケンネルだよ、犬が寝る所だろ、そやからケンネル”と教えらたのを思い出す。kennel、正しい発音は微妙だが私の中ではいつまでもケンネル、自慢げな先輩の笑顔とともに記憶している。

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アルストロメリア原種 テッポウユリ ヤハズ薄 フウラン(風蘭) ハキダメギク

2023年06月26日 | 景色

 6月12日の投稿でアルストロメリアの花を紹介した。こちらはそのアルストロメリアの原種と言われている花だ。アルストロメリアの原種と言われる花は南米アンデス地方を中心に100種類ぐらいあるようだ。アルストロメリア原種の1/100の花と言うところか。枯れたと思い土手に放置して置いたら場所が良かったかここまで増えた。

  

 子供のころから知る数少ない花の一つ、鉄砲百合だ。小学校へ通った道の横、50mぐらい離れた畑で風に揺れながら咲いていたのを思い出す。私には矢車草と並び郷愁を誘う花だ。

  

 秋の7草の3種目、薄の1種ヤハズススキ(矢筈薄)だ。ヤハズススキの特徴である葉の横筋がはっきりと見え始めた。涼しさを感じさせる葉そして模様だ。

  

 スミレのような花が咲いている。が、よく見ると葉が菫ではない、蘭の1種フウラン(風蘭)だ。セッコクと同じように木の幹とかに付着して育つ着生植物の1種で日本原産のラン科植物のようだ。

  

 朝ドラ“ランマン”で先々週ぐらいに紹介されていた牧野博士が命名した花、ハキダメギク(掃溜菊)だ。”らんまん”の最後に草花が紹介されるがいつも楽しみにしている。このハキダメギク、ちょっと可哀そうに思う名だが、牧野富太郎氏が世田谷の掃き溜めで発見したことから命名されたようだ。

  

 牧野富太郎氏が名を付けた草花は2500種に上るそうだ。その中で自分が発見し、名付けたのは600種余りらしい。”ランマン”が始まる前から知っていた花だが、私が今まで草花で一番ひどい名だと思っていたのはヘクソカズラ(屁糞蔓)だ。最近、これも牧野氏の命名と知った。ヘクソカズラはその臭いからの名だが、今では言い得て妙、に変わった(なんじゃそりゃ、と言われそう)。もう1種、子供のころから知る木でそのものずばりの名クサギ(臭木)と言うのもある(因みに、この木の命名者は外国人。ホッとした)。確かに花の匂いは臭かった。が、蝶の好きな花で黒いアゲハ蝶がよく来ていた光景を今も思い出す。さて、このハキダメギク(掃溜菊)、イメージが良くない。が、”掃き溜めに鶴”と言う格言から考えると可愛い花を想像できる。 

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アオサギ カルガモ アジサイ ヒョウタンボクの実 ササユリ アルストロメリア(ユリズイセン) 八重の花のドクダミ 

2023年06月12日 | 景色

 稲穂が伸び始めた田、2種類の鳥が餌を探しているか忙しく動いている。灰色っぽい鳥は近くの熊野神社で子育てを続けているアオサギだ。もう小鳥が生まれたようで神社を通るときはうるささを感じる。小鳥の餌も必要なのだろう、一生懸命さが伝わる。もう1種は顔にある黒い筋からみるとカルガモのようだ。こちらは仲良く梅雨の一日を楽しんでいるように見える。

  

 梅雨の花、と思っている紫陽花が咲き揃った。北の土手では稲が伸びる田を背景に先ず顎が開き、真ん中の花が咲き始めた。そして、今年もホタルが数匹しか飛ばない東側の土手では西洋紫陽花が大きな塊の花を見せる。

  

 4月27日のブログでモッコウバラなどとともに紹介したヒョウタンボクが名の語源となった実を付け始めた。2段重ねで瓢箪形の実、先にある実から朱く熟れる。ただ、この実は毒性。かじりたくなる形だが気を付けないといけない。花がスイカズラ(忍冬)と似ていると思ったら、ヒョウタンボク(瓢箪木)はスイカズラ科スイカズラ属だった。

  

 嬉しい花が咲いた。ササユリだ。一昨年まで咲いていた場所で昨年は芽を出さなかったため、また買ってきたようだ。笹に似た葉の先に弱々しい茎を伸ばし咲いた花。正に”・・・・歩く姿はユリの花”を表したようなのササユリだ。

  

 越冬組のサナギが産んだ卵が幼虫・サナギと進み、今季最初のジャコウアゲハが生まれた。羽が黒いので雄蝶のようだ。先日、玄関先で散歩用の靴に履き替えていて気が付いた。こんなところにもサナギが、である。幼虫の餌となっているウマノスズクサからは軽トラなどの横を通る10m近くの旅が必要だ。当然、地上を這う。”よくご無事で”と声を掛けたくなる。

  

 鮮やかな花が物置小屋の隣で咲いている、アルストロメリアの花だ。以前にも紹介したように思うのは我が郷から南に位置する神戸町(ごうどちょう)で数多く育てられて出荷されているようだ。そしてドクダミの花だ。

  

 子供の頃、住んでいた家はトイレ(当時はこんな洒落た名でなく便所)が家の外にあった。このトイレの周りがドクダミで覆われ、これを取らされた覚えがある。ドクダミは臭いの強い草で草引きの後、手の臭い落としに苦労した記憶も蘇る。が、写真は八重の花で観賞用に植えられているようだ。ドクダミは私がもっとも古くから知る薬草で、その頃はジュウヤク(十薬)と呼んでいた。この名は何にでも効くことからの名だと教えられた。ドクダミは生薬としての名が十薬で、内服薬として胃腸病、食あたり、下痢、便秘などに利用され、外用薬としても腫物、吹き出物、皮膚病などに用いられたようだ(ウィキペディアより)。私も、吹き出物が出来たときなどに葉を火であぶり貼っていた記憶がある。子供の頃の呼び名で思い出したがキャベツはカンランの名だった。漢名の甘藍(カンラン)を使っていたようだ。今、カンランなどと呼ぶと笑われそうだ・・・カンランカンランと・・・お粗末。

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 散歩道の風景 鹿の暴れた草畑 栗の植樹 芍薬とマーガレット ハルジオン クサフジ

2023年05月15日 | 景色

 先週の朝晩は冷え込んだ。北の山には霧がかかっていた。池田山は、と言うと新緑が常緑種に溶け込み美しい姿になってきた。新緑の芽生えの頃は綺麗だが山の深い緑に浮いたように見える。今の色合いが良い。

  

 牧草を育てているところがある。草が乱れている。風のせいかと思ったが違っていた。部落の人に聞くとシカが暴れた跡らしい。背中の痒みを和らげるため、草に擦り付けるようにゴロゴロするようだ。ちょっと不気味な光景だ。

  

 郷にある茶畑、今年に入って他の果物への転嫁が目立つ。日本茶の需要の減退もあるがお茶を育てるのは手間暇が大変と言うことが大きいようだ。ブドウ畑への転換もあるが最も見かけるのは栗畑へのチェンジで私が知るだけで5ヵ所ある。写真は2枚とも春先に植えられた栗の苗の今の姿だ。苗木の囲いが違うがどちらもシカに新芽を食べられないようにとの対策のようだ。

  

 散歩道のお花畑だ。先ずは芍薬だ。知り合いの小父さんが育てている。先日、会った時に切り花にして頂いた。”何時でも持って帰って良いからな”と言ってくれたが・・・やっぱりね。そして白い花畑もある。マーガレットのように見えるがノースポールと言う花かも知れない。

  

 今の時期、美しい花が咲くハルジオンと言う野草がある。が、ヒメジオンと言う似た花もある。春先、ハルジオンが早く咲くらしいが今の時期は両方の花が咲くようで見分けるのが難しい。2枚の写真もどちらかは分かっていない。種としての大きな違いはハルジオンは多年草でヒメジオンは1年草のようだ。

  

 野草として時々、収穫して食べるものとしてノビルがある。写真がそれである。根に丸い球根が出来る。これを湯がいて酢味噌で、あるいは天ぷらも美味しい。今の時期になると上部にネギ坊主のようなものが出来始め、辛みが出てくる。春先の食べ物である。

  

先日、カラスノエンドウとスズメノエンドウを紹介したがその2つの花の後にこんな花が咲いていた。まだ、エンドウと言う種類の花があるのか、と調べてみた。クサフジ(草藤)の名のようだ。名の由来は葉も花もフジに似ていることからの名前のようだ。

  

 クサフジの新芽は食べることが出来るようだ。では、スズメノエンドウは?カラスノエンドウは?と調べてみたらみんな同じような料理法で食べられることを知った。これらの草、ある所にはたくさんある。凶作時に植え育てた、あるいは野草で食べられる救荒植物なる名前を与えられたものがある。イタドリ・アザミの他、今回紹介したノビルもその類に入るようだ。近頃、地震が多い。救荒植物を知ることは楽しいことではあるが役に立つ時が来ないことを願うこの頃である。

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