歴歩

歴歩 歴史は歩く。ゆっくりと歩く。それを追いかける。

奈良市・平城宮跡 出土した木簡の樹種を測定

2010年06月30日 | Weblog
 平城宮跡の大極殿院と朝堂院で出土した木簡86点の樹種を、奈良文化財研究所が生物顕微鏡を使って観察したところ、スギやヒノキのほか、多種多様な樹木が確認された。科学的な樹種の調査は平城宮跡の出土木簡で初めて。
  その結果、30点がスギ、28点がヒノキで多数を占める一方、古墳の木棺材として知られるコウヤマキ2点、サワラ3点、カヤ1点、モミ属1点、シイ属1点などが確認された。
[参考:奈良新聞、奈良文化財研究所HP]

過去の関連ニュース・情報
 2010.5.26 慶州市仁旺洞・伝仁容寺址 7世紀初葉の「瓦築基壇」が出土
 2010.2.16 百済時代木製品の中に、日本産の樹木が多数含まれていることを分析で確認
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糸島市・井田原開(いだわらひらき)古墳 現地説明会を開催

2010年06月30日 | Weblog
 糸島市教委は、5月から発掘調査を実施し、糸島市では2番目に大きい長さ約90mの前方後円墳と確認された「井田原開古墳」(同市志摩井田原)での現地説明会を開く。
 同古墳は、地山を削り形状を整えていることや、出土した葺石の状況から後円部は3段、前方部は2段の構造だったことなどが判明した。出土した埴輪などから、約1600年前に築造された当時の首長墓と推定されている。
現地説明会は7月3日(土)午前11時から開かれる。
[参考:毎日新聞]

備考:
糸島市の大きな古墳は下記の通り。
 一貴山銚子塚古墳(いきさんちょうしづかこふん) 全長103mの前方後円墳。4世紀後半築造。
 端山古墳(はやまこふん) 全長78.5mの前方後円墳。3段築成。4世紀築造
 築山古墳(つきやまこふん) 全長約60mの前方後円墳(帆立貝式)。4世紀築造。
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甲府市・塚本遺跡 古墳時代の須恵器平瓶?と奈良時代の腰帯具が出土

2010年06月30日 | Weblog
 甲府市教委が同市の千塚小校庭で行っている塚本遺跡の発掘調査で、古墳時代の陶質土器・須恵器の甕や奈良時代のベルトの装飾品「腰帯具」が見つかった。
 委託を受けて調査している帝京大山梨文化財研究所によると、2点とも当時の役人が所有する品であり、同校があるエリアが地域を治める上で重要な拠点となっていたことが推察されるという。
 須恵器(注1)は高さ、直径ともに約30cm。液体が注ぎやすいように、注ぎ口が中心からずれた位置に付いているのが特徴。祭祀の際、酒を入れるなどして使用していたと推測される。
 腰帯具は縦約2cm、横約3cmの銅製。大きさからみると、役人が身に着けていたものとみられる。今回の出土品の発見によって、少なくとも古墳時代から奈良時代にかけては役人クラスが住んでいた集落だったと推察されるという。
[参考:山梨日日新聞]

注1: 須恵器平瓶か。最上部に出来る穴は塞いで、すぐ隣に穴をあけ注ぎ口を設けているのが特徴。穴を塞いだ粘土板部にはボタン状の貼付文らしきものが見える。


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