言祝ぐ、
弥生二十一日、金縷梅―golden spell
薄曇り明るい、のどやかな淡い青。
「よっこいしょ…、」
つい口癖こぼれて山畠の道、踏みしめて土が薫る。
かすかに渋い甘い懐かしい、何ヵ月越しの香だろう?
もう爪先しみる冷感もない、明けゆく春に微笑んだ。
「いいなあ、」
声にした季節ほっと息つける。
呼吸やわらかな陽ざし枯野に射す、あわい緑に時はずむ。
芽吹く色彩きれいで、めぐりくる時間ふたたび黄金を見た。
「ほう…」
金糸ゆらす花、こまやかな枝ちりばめる。
紅色の萼しだれる黄金の房、そんな小花の数ながめ掌あわせた。
「豊年だ、」
金色あふれる山の枝、そのまま秋の田は恵まれる。
そんな伝承のまま黄金しだれる、銀色まだ青い嶺こちら稲穂を映した花が故郷に咲く。
眼下ふきあげる谷風まだ冴える、頬ふれて冷たくて、それでも瞳いっぱい黄金が満ちる。
「春だなあ、」
尾根は雪、それでも里に春。
にほんブログ村
blogramランキング参加中!
3月21日の誕生花
弥生二十一日、金縷梅―golden spell
薄曇り明るい、のどやかな淡い青。
「よっこいしょ…、」
つい口癖こぼれて山畠の道、踏みしめて土が薫る。
かすかに渋い甘い懐かしい、何ヵ月越しの香だろう?
もう爪先しみる冷感もない、明けゆく春に微笑んだ。
「いいなあ、」
声にした季節ほっと息つける。
呼吸やわらかな陽ざし枯野に射す、あわい緑に時はずむ。
芽吹く色彩きれいで、めぐりくる時間ふたたび黄金を見た。
「ほう…」
金糸ゆらす花、こまやかな枝ちりばめる。
紅色の萼しだれる黄金の房、そんな小花の数ながめ掌あわせた。
「豊年だ、」
金色あふれる山の枝、そのまま秋の田は恵まれる。
そんな伝承のまま黄金しだれる、銀色まだ青い嶺こちら稲穂を映した花が故郷に咲く。
眼下ふきあげる谷風まだ冴える、頬ふれて冷たくて、それでも瞳いっぱい黄金が満ちる。
「春だなあ、」
尾根は雪、それでも里に春。
金縷梅:マンサク、花言葉「霊感、ひらめき、魔力、呪文」
にほんブログ村
blogramランキング参加中!
著作権法より無断利用転載ほか禁じます