萬文習作帖

山の青年医師の物語+警視庁山岳救助隊員ミステリー(陽はまた昇る宮田と湯原その後)ほか小説×写真×文学閑話

山岳点景:冬麗、春へ

2014-02-28 20:45:10 | 写真:山岳点景
冬に春、光る



山岳点景:冬麗、春へ

蝋梅の花が冬の冴えた陽に透けていました。
あまい香が早春らしいなって観ていたら、足許の雪にも咲いていました。



二月は雪が多かった神奈川、近場の森も深く積もりました。
池も凍てついて、それでも鳥たちの和毛が温かそうで可愛かったです。



氷のない水辺は鴨たちの昼寝場所、
漣もない水鏡は陽だまりに静かでした。



春のあわい萌黄色、夏の深緑、秋の黄葉、どの森も好きですけど、
冬枯れた梢は空が近くて、こういうのも良いなって思います、笑



The mind of man is framed even like the breath 
And harmony of music; there is a dark 
Invisible workmanship that reconciles 
Discordant elements, and makes them move
In one society. Ah me, that all

人の思考は呼吸するよう骨格が組まれる。
そして音楽の調和に、そこにある陰翳は
響き融けあう見えない技
不和の要素たち、それらを響かせ
一つの世界へ。私に、あの全てを

William Wordsworth「The Prelude Book I[Patterdale] 」の抜粋ですけど、
いま『Aesculapius』の冒頭に遣っているので自訳載せてみました、
前に『Savnt』や『side story』にも遣ったんですけどね、笑

第16回 昔書いたブログも読んで欲しいブログトーナメント



Aesculapius「Mouseion4」校了しています、当初の3倍くらいになりました。
このあと短編連載か第74話を掲載予定です、

取り急ぎ、



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山岳点景:冬麗、春へ

2014-02-28 20:45:00 | 写真:山岳点景
冬に春、光る



山岳点景:冬麗、春へ

蝋梅の花が冬の冴えた陽に透けていました。
あまい香が早春らしいなって観ていたら、足許の雪にも咲いていました。



二月は雪が多かった神奈川、近場の森も深く積もりました。
池も凍てついて、それでも鳥たちの和毛が温かそうで可愛かったです。



氷のない水辺は鴨たちの昼寝場所、
漣もない水鏡は陽だまりに静かでした。



春のあわい萌黄色、夏の深緑、秋の黄葉、どの森も好きですけど、
冬枯れた梢は空が近くて、こういうのも良いなって思います、笑



The mind of man is framed even like the breath 
And harmony of music; there is a dark 
Invisible workmanship that reconciles 
Discordant elements, and makes them move
In one society. Ah me, that all

人の思考は呼吸するよう骨格が組まれる。
そして音楽の調和に、そこにある陰翳は
響き融けあう見えない技
不和の要素たち、それらを響かせ
一つの世界へ。私に、あの全てを

William Wordsworth「The Prelude Book I[Patterdale] 」の抜粋ですけど、
いま『Aesculapius』の冒頭に遣っているので自訳載せてみました、
前に『Savnt』や『side story』にも遣ったんですけどね、笑

第16回 昔書いたブログも読んで欲しいブログトーナメント



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このあと短編連載か第74話を掲載予定です、

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雑談寓話:或るフィクション×ノンフィクション@御曹司譚19

2014-02-28 14:49:16 | 雑談寓話
こんにちわ、雨降り翌日の今日は残雪ほとんど消えました。
明日からまた寒いそうですが三寒四温ってヤツですね、

Aesculapius「Mouseion3」加筆ほぼ終わり、読み直し校正したら校了です。
で、昨日掲載した雑談にバナー押して頂いたようなので続き載せます、遅い昼ですが、笑



雑談寓話:或るフィクション×ノンフィクション@御曹司譚19

同僚御曹司クンとオール呑みした徹夜明け、

「田中さんの話ちゃんと聴かせろよ?気になるだろが、」

って御曹司クンが質問してきたんだけど、
明方もう帰りたかった+答えるの長くなる=めんどくさいなって思ったから、

「今日明日たぶん電波届かないトコにいるから、返信とか無理だと思う。オールおつかれさん、月曜またな、笑」

なんてカンジで週末を口実に携帯電話圏外キャンペーンをしてみた、笑
ホントは電波あるとこ居たけれど休日シッカリ自由にしたかったから、適当言ってサッサと帰ったワケ。
そんな帰り道の電車は半分寝ながらだったけど最寄駅でちゃんと降りて、土曜朝だって言うのにスーツで歩いた。
そしたら携帯が振動したんで開いて見たら御曹司クンだった、笑

From:御曹司クン
本文:気になって電車でも眠れない、週末楽しめなかったらおまえのせいだバカ

もちろん放置しといた、笑

で、週明けて出勤した月曜日、
やっぱりだけど御曹司クンが朝から言ってきた。

「昼、飯一緒できるよな?」

ダメ、

って言ったら面白いだろなー思ってさ、そしたら丁度よく外出予定が入って出掛けた、笑
だから昼は外出先で独り飯のんびりしてたらメールが来た、

From:御曹司クン
本文:いま昼飯だけど仕事途切れると気になるし、
   っていうか職場ですごい気になる、席から田中さん見えるんだもんよ
   でも田中さんには訊けない、仕事ミスったらおまえのせいだ(怒顔文字)

ある意味ちょうど良かったなって思ったよ、
このこと気になってたら後輩坊ちゃんクンのこと気にしないでいられるからね、笑
だから思ったまんま御曹司クンに返信してあげた、

T o:御曹司クン
本文:仕事集中してろ、それで解決だろ?笑

なんてコトしながら仕事で一日は暮れて、いつもどおり残業して。
忙しいまま終った月曜日、遅く帰ったらメールまた来た、笑

From:御曹司クン
本文:まじ気になる教えてよ(泣顔文字)
   田中さんのこともカミングアウトの結末もまだ聴いてないし

ホント気になって仕方ないらしい、笑

ここまで気にする御曹司クンがちょっと面白かった、
金曜夜は坊ちゃんクンから幼馴染クンのコトぐずぐず泣いて凹んで、
そのあと学生時代の友達の話で無理無体NG+偏見発生について+カミングアウトの話して。
あんだけ「バイだけど男が本命だしさー…」とか言ってた癖に、田中さん=女性のコト気になりまくってる、笑

コレはこれで幸せかもね?

なんて考えながら家着いて、とりあえず風呂とか済ました、笑
もう遅い時間だったから簡単な肴で軽く晩酌しながら返信した。

T o:御曹司クン
本文:長くなるからまた今度、もう眠いから寝る笑

送信して、録画とか見よっかな思ってリモコンとってさ、
そしたら着信アリになった、で、案の定な送信人名だった、笑

From:御曹司クン
本文:ほんとSだよなオマエ(怒顔文字)
   今週また呑み行こう、オゴッテやる、そんとき話してよ?

オゴッテもらうのは有難いよねって想いながら、とりあえずその夜は放置した、笑




とりあえずココで一旦切りますけど飲み会後も続きあります、
おもしろかったらコメントorバナー押すなど頂けたら嬉しいです、
で、気が向いたら続篇載せます、笑

Aesculapius「Mouseion3」加筆まで終りました、読み直し校正したら校了です。
それ終わったら第74話か短篇連載の続きを載せる予定しています。
ソッチも面白かったらバナーorコメントお願いします、笑

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第74話 傍証act.7-side story「陽はまた昇る」

2014-02-27 22:00:00 | 陽はまた昇るside story
longing 憧憬



第74話 傍証act.7-side story「陽はまた昇る」

風が鳴る、

その音すら座敷は聞えない、ただ梢ゆれる陰翳だけが畳に瞬く。
いま都心の一室に坐っている、それなのに静かすぎる空気は錯覚を起こす。
この静寂を蒔田は好んで通うのだろう、そんな納得の向こう篤実な視線が英二を見た。

「部外者とは言えないと言ったな、それは宮田次長検事が何か関わっていたということかい?」

やっぱり祖父の名前が出てきた。
もう一人の祖父も登場するだろうか、しないだろうか?
そんな思案と微笑んで真直ぐ上司を見、正直に答えた。

「いいえ、」
「そうだろうな、あれは検察庁には関わりない事だ、」

否定した向こう浅黒い顔がため息吐く。
ワイシャツ袖捲りした腕を組みかけて、けれど手だけ組ますと蒔田は問いかけた。

「それなら宮田くんのバックボーンは何だい?観碕さん絡みで部外者と言えないのなら、何か警察庁と繋がりがあるのだろう?」

訊きながら見つめてくる瞳は思案する。
どんな係累があるのだろう?そんな視線に英二は微笑んだ。

「蒔田さん、なぜですか?」
「うん?」

短く訊き返してくれる眼差しは真直ぐ見つめてくる。
なにも後ろ暗さが無い、そう見とれる瞳へストレートに尋ねた。

「なぜ蒔田さんが馨さんのことを追うんですか?」

なぜ蒔田が馨の殉職事件を追い続けるのか?
この理由は時経つごと納得いかない、その疑問を言葉にした。

「馨さんとは同期でも別の教場で、初任教養でも初総でも話す機会は少なかったそうですね?七機でも別チームで1ヶ月しか同じ隊舎に居ません、
あまり親しいと言えません、けれどなぜ、山の前線を捨ててクライミングも自由に出来ない道を選んでまで、馨さんの殉職を調べているんですか?」

蒔田が山から離れても馨の殉職に拘り続ける、その理由が見えない。
この不明瞭を示したくて英二は続けた。

「蒔田さん、たとえば安本さんが馨さんの殉職に拘る気持ちは解りますよね?あのとき御苑の警備応援を安本さんが馨さんに依頼した、
そして馨さん自身が園遊会の警備を担当して、その後に起きた発砲事件で馨さんは殉職しました。その現場を目撃したのは安本さんです、
犯人を逮捕したのも安本さんです、犯人を更生させて馨さんに謝罪させたのも安本さんです、そんな安本さんがあの事件に拘ることは当然です、」

あの日、新宿御苑で開かれた花見の園遊会は警備人員が足りなかった。
だから安本は親しい同期で警備部の幹部だった馨に応援を頼んで、それが馨の殉職を誘発してしまった。
そんな安本が馨の殉職事件から離れられない心情は解かる、生涯懸けて事件を調べることも当然だろう。

「誰に訊いても、馨さんが警察内で一番親しかったのは安本さんです。親しかったからこそ安本さんはあのとき馨さんに応援を頼みました、
それが馨さんを事件に巻き込んで死なせたのだと安本さんはご自身を責めています、だからこそ出世を諦めて犯人の更生までつきあったんです、」

安本は馨と同じ教場で警察学校時代から親しい。
卒業配置も同じ新宿署、その後も第七機動隊銃器対策レンジャーまで二人は一緒だった。
これだけ時間を共有すれば親しいことも当然だろう、その通りに誰に訊いても安本は馨と親しかった。

―美幸さんも安本さんのことは憶えている、結婚式も出席していたって教えてくれた、

馨は第六機動隊に異動しSATの前身・特殊武装警察SAPに極秘配属された後も安本だけは頻繁に会っている。
だから馨の妻にも名前を憶えられていた、けれど勿論のこと安本は馨の所属がSAPだとは知らされていない。
それでも親しい友人として最期まで一番交流があった、だからこそ安本は生涯の自責を負ってしまった。

けれど蒔田にはそれほどの理由も事実関係も無い。

「でも蒔田さんには安本さんのような理由はありません、事件当時も蒔田さんは白丸駐在の所長で馨さんとの接点は少なかったはずです。
4月に御岳でお会いしたとき蒔田さんは、馨さんの殉職で警察官から人間の尊厳を否定するような体制が赦せなくなったと話してくれました。
警察組織自体が不幸の温床になることを防げるだけの発言権を掴みたいから出世したと仰いました、でも、この理由だけでは納得できません、」

蒔田は正義感も強い、それは後藤副隊長からも聴いている。
あの後藤が証言するなら信じていい、けれど解らない理由の原点を篤実な瞳が笑ってくれた。

「憧れだからだよ、大学時代からのな?」

憧れ、

そんな言葉は意外で見つめてしまう。
どういう意味で蒔田は言っているのだろう、その思案に懐旧のトーン微笑んだ。

「同じ学生クライマーとして湯原は俺の憧れだった、俺の一方的な片想いだけどな。だから一緒に登ろうと言えなかったことを後悔するんだ、今も、」

蒔田は大学時代から馨を知っていた?
その言葉に探している欠片を見て英二は問いかけた。

「学生時代の馨さんを知っているんですか?」
「知っているよ、湯原は東大の山岳部に所属していたからな、山つながりだ、」

応えてくれる瞳がふっと和らがす。
真直ぐな明眸はいつも通り穏やかで、その篤実な声は話しだした。

「高校の先輩でな、東大に進んで北大の教授になった人がいるんだが、その人が湯原と同じ山部で北海道にも一緒に登りに来たんだ。
大学1年の冬だ、アイスクライミングの自主トレに北大の仲間と層雲峡に行ったら偶然、湯原と先輩が登っていてな、綺麗な登り方だった、」

学生時代に蒔田は馨のクライミングを見ていた。
そこにある蒔田の記憶を聴きたい、その想いに穏かなトーンが明るんだ。

「それで先輩が帰省したとき誰と登っていたのか訊いてな、湯原馨って名前とオヤジさんが仏文の教授で本人も首席だって教えてくれた。
その翌年に湯原は一年坊主とザイル組んで記録を作り始めたんだよ、公式レコードじゃなかったが先輩からいつも聴いて俺は知ってたんだ、」

いま言われている「一年坊主」は田嶋紀之の事だろう。
まだ今夏に見たばかりの明眸と笑顔と泣顔はあざやかで、その俤を見るむこう蒔田は続けた。

「聴くたびに凄い男がいるって憧れたよ、でも学者志望だって聴いていたから警察学校で同姓同名を見た時、本当に俺は驚いたんだ。
あの湯原馨がここにいるはずが無い、そう思って周りにさり気なく訊いて回ったがな、湯原の出身大学を知っている者は誰もいなかったんだ、」

馨の出身大学を知る者は、誰もいなかった。

こんなこと「異様」だろう、普通なら出身地と合せて話題になる。
きっと蒔田なら知らないでは済まさない、そう推測するまま静かな声が言った。

「どこかの国立大で英文学を勉強したらしい事までしか皆知らん、でもザイルワークが巧い事と英文学の事だけで俺は充分だと思った。
だけど不思議で仕方なかったんだ、なぜ学者志望の東大生が警視庁でノンキャリアなのか?異様だと思って、でも本人には訊けなかった。
湯原は大学4年で父親の湯原博士を亡くしている、そのことは俺も新聞で知っていたからな、父親の事情から隠しているのかと思ったんだ、」

安本も馨の出身大学は知らない、事情があるのだと敢えて訊かないでいた。
おそらく他の同期達も同じ想いでいたのだろう、そんな過去の時間に蒔田は微笑んだ。

「そのまま卒業して卒配の奥多摩交番で何度か話す機会があったよ、湯原はプライベートで奥多摩によく登りに来ていたからな。
でも多くは話せなかった、それから七機で再会して、すぐに湯原は消えた。そして殉職して、あの通夜の昼間に周太くんと出会ったんだ、」

周太、

いま声にされた名前に鼓動そっと響いてしまう。
この名前のために自分は今ここで座っている、その想いに鍵の記憶が語られた。

「周太くんに、お父さんはザイルパートナーがいなかったって言われて気づいたんだよ。湯原には田嶋っていう凄腕のパートナーがいた、
それなのに息子の周太くんが知らないのは変だと思った、そして通夜にも葬儀にも田嶋という男は来なかった、東大関係者が誰も来ない。
だから湯原は東大にいたこと隠しているんじゃないかと思ってな、唯ひとり東大出身者で参列したキャリア官僚の存在が異様だと気づいた、」

ほら、やっぱり蒔田は核心を掴みかけている。

それくらいの洞察力と発想がなければノンキャリアから官僚になどなれない。
けれど鋭利な視線ひとつ見せない眼差しは篤実なまま続けた。

「なぜ湯原が東大出身なことを隠しているのか?奥さんにすら言っていない様子は異様だ、だから東大にヒントがあると思ったよ、
それで北大に勤めている先輩にも湯原の事を訊いたんだ、そうしたら先輩は新聞のニュース記事で見ただけで同一人物と思っていなかった、
先輩も驚いてな、そして湯原が留学を諦めた経緯とザイルパートナーの男とすら連絡を絶った事を教えてくれたんだ、全てが異様だと俺は思う、」

全てが異様だ、

そう結論を告げて溜息ひとつ、食膳に箸つける。
蓮根のはさみ揚げ口にゆっくり噛みしめて、呑みこむと大らかな瞳が笑った。

「湯原が東大にいたことも留学を辞退したことも、田嶋という男のことも、宮田くんは知っているんだろう?」

矛先いきなり向けてくれたな?
そんな感想と穏やかに英二は笑いかけた。

「なぜそう想うんですか?」
「周太くんが東大の研究生になっているからな、その周辺を宮田くんが調べないはずないだろう?」

当り前だ、そう告げて大らかな笑顔こちら見てくれる。
4月と変わらない実直な瞳ただ真直ぐ見つめさす、その眼差しに微笑んだ。

「蒔田さんは俺のことを調べていますね?そのために俺を七機へ異動させたのではありませんか、目の届きやすい場所に、」





(to be continued)

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雑談寓話:或るフィクション×ノンフィクション@御曹司譚18

2014-02-27 17:30:13 | 雑談寓話
こんにちわ、雨降りの今日は残雪が小さくなってます。
ズイブン日も伸びて春兆すカンジが嬉しいです。

Eventually Comes True「May.2012 act.9 ―清風」校了しています。
で、昨日掲載した雑談にバナー押して頂いたようなので続き載せます、休憩合間ですが、笑



雑談寓話:或るフィクション×ノンフィクション@御曹司譚18

「あ?そいつ幼馴染のヤツのこと誰より愛してるって言ったんだ??あれ、カミングアウトじゃんソレ?あ、ええっ?!」

やっとそこに頭至った御曹司クン、今起きましたビックリしたーって目になってた、笑
もう4時半すぎたカジュアルバーは朝の時間で、けれど他に客も多くて夜モードだった。
やっぱり金曜夜→土曜明方だなって思いながら軽めの呑んでたら御曹司クンが訊いてきた。

「おまえカミングアウトされて、どんな反応したわけ??」

そこ一番知りたいとこだよね、御曹司クン的に。
カミングアウトは怖い不安だって言ってたからコウイウの聴きたいだろなって思ったんだよね。
だから学生時代の友達譚を話したワケなんだけど、大学3年冬の記憶たどりながら言った。

「いいじゃん、って笑ったよ?誰かをホントに愛せるって幸運だよなってさ、笑」

出逢って大切で必要に想えた、そういう出逢いって幸運だろなって思う。
だからそのまんま答えたんだけど御曹司クンは訊いてきた。

「そいつどんな反応した?」
「笑ってくれたよ?ナンカ安心したありがとうって笑ってた、」

安心した、

って言葉に御曹司クンも笑ってくれた。
きっと同じなんだろなって思ったらグラスの向こう、照れくさそうに笑って言った。

「俺も安心した、おまえがメールで気持悪くない、普通だって言ってくれた時さー…ありがとな、」

少数派、マイノリティ、
そう言われることへの不安と偏見が、こういうこと御曹司クンに言わせるんだなって思った。
いわゆる多数決の原理における少数弱者ってやつ、そこにある矛盾や歪は現実なんだなって思いながら言った。

「思ったまま言ってるだけだよ、前にメールでも言った通りにさ、笑」
「思ったままってトコが安心するんだよな、ホント、笑」

笑ってくれながら御曹司クンも酒飲んで、おたがいグラスが空になった。
で、時計も5時前になってチェック時刻だなって思ってさ、会計呼んだら御曹司クンが拗ねた、笑

「あーあ、おまえは初電もう走るからイイよなー俺は6時過ぎなきゃ帰れねえもん拗、」

捨て犬がどーせ拾ってくれないんだろって拗ねてるみたいだった、笑
ナンカ面白かったからつい弄ってみた、

「うん?なに言いたいワケ?笑」
「べーつにねー俺このあとどうしよっかなー拗」
「横浜ってソレ系の店あるって聴いたことないね?笑」
「っ、ソレ系の店っておまえちょっ照」
「いまナニ想像してんの?笑」
「っ、おっまえまた遊んでんだろほんとSだよな性格悪りームカつく拗」

なんて会話してたら店員が来て御曹司クン全額払ってくれた、
ちゃんと約束履行してくれんだなって思いながら席立ってさ、店を出たらナントナク空が明るかった。
でもビルの谷間だから暗いんだよね、笑 って思いながら歩きだしたら御曹司クンが訊いてきた。

「駅、そっちじゃねえよ?」

その通り進行方向は駅じゃなかった、

「うん、だよ?笑」
「え、おまえ帰るんじゃなかったの??」

どういうこと?って顔がこっち見てきた。
まだ街燈が明るい道を歩きながら、隣でワケワカランって顔がまた訊いてきた。

「なあ、ドコ行くんだよ?」
「すぐソコだけど、笑」
「え、照」

ありのまま答えたダケなんだけど御曹司クンちょっと照れはじめた。
で、すぐ勘違いに気がついて笑えた、笑

「おまえ今、ラXX行くと思ったろ?馬鹿だねえ、笑」
「っ、ちがっ照なんだよそんなこと思ってねーよホントえげつねえムカつく拗」
「あははっ、おまえ溜ってんだろ?大人なんだから自分でナントカしてね、笑」
「っ、照 ほっんとーえげつねえムカつくいつも余裕かましやがってもう拗」

なんて拗ねて怒りながらも御曹司クンはついてきた。
で、街角のファミレスに入ったよ、

「…なんだ、ファミレスかよ、笑」
「オールの〆はファミレスって言ってたろ笑 で、ナニって思ってたワケ?笑」
「っ、照 …あ、ドリンクバーとポテトたのもっかな、」
「さっきも芋食べてたよね、デブるよ?笑」
「っ、平気だもんねーだ、拗笑 おまえナンにすんの?」
「朝ゴハンしてくけど?笑」
「ほんとよく食うよなーあんだけダラダラ呑んで食べた後なのに、笑」

なんて会話しながらオーダーして早朝の2軒目が始まった。
土曜の朝5時台のファミレスは空いていて、でもディープな話は止めといた。
もし万が一でも仕事関係の人とかいたら困るからね、笑
で、他愛ない会話が始まった、

「あのさーおまえ直近で別れた話とか言ってたじゃん?それっていつのこと?」
「うん?先月頭だけど、笑」
「っ、それってホント最近だなーじゃあおまえ今ってフリー?」
「食事の相手は困ってないよ?笑」
「う、なにそれ俺に対して何か牽制?拗」
「なんでおまえに牽制すんの?笑」
「あ、…っとなんだろ?」

なんてカンジの会話しながら、サスガに眠いなー思いながらパン齧ってコーヒー飲んだ。
窓際の席、だんだんビル街が明るくなってオール営業の店先から灯が小さくなってさ、
夜明の街も悪くないなー思いながらナントナク言った、

「横浜の夜明って久しぶりだ、笑」
「え?」

え?

って訊き返してくれるから何だろなって思ってさ、
なに?って眼だけで笑って訊いたら御曹司クンが尋ねてきた。

「あのさ、久しぶりってコトはさ、横浜の夜明を前に見たことあるってこと??」

ドウいう意味なんだろ何だろ?
っていう疑問符が見えるのがナンカ面白かった、で、弄ってみた、笑

「ノーコメント、笑」
「なんだよそれーすげえ気になる話せよ、笑」

気になる話せよって顔が昨夜よりずっと笑ってた。
なんか良かったなって思いながら、でも聴きたがりを揄いたくなって言ってみた、笑

「聴いたら後悔するかもよ?」

別に大したコトほんとは何も無いんだけどね、笑
なんて思いながら席立って、ドリンクバーカウンターでコーヒー淹れて、
戻ってきたら御曹司クンマグカップ抱えながら考えこんでた、で、訊いてきた。

「あのさー…田中さん(仮名)ガラミでなんかあるカンジ?」

そういえばそのネタがあったな?笑 って思った、

田中さん(仮名)=御曹司クンが気になってる後輩の女の子

だってコト前にも書いたけど、
田中さんと自分はケッコウ仲良くて、そのこと御曹司クンが訊いてきた。

「名前で呼んでトカ言われてんだろ、おまえ?それで向こうもおまえのこと名前で呼んでるとか言ってたけどさーそういうコト?」

ずっと気になってたんだろなって顔してた、御曹司クン。
それが徹夜ハイテンションもあるのかナンカ面白くてさ、
コーヒー飲み干して、ついSってみた、笑

「そろそろ初電だから行くね?笑」

笑って立ち上がったら御曹司クン「え?」って顔になった、
なにイキナリなんだろう??そんな顔に笑って伝票とって言った、

「オール呑みご馳走サン、礼にココは奢ってやる、笑」

伝票持って「またな」って笑ってさ、で、御曹司クンが引留めた。

「え、ちょっと待ていま話しの途中だろが?」
「ごめん、電車来るから行くな、もう眠いしさ、笑」
「っ、ちょっと待て俺も帰るっ、」

御曹司クン鞄持って立ち上がってくれた、
でも構わずレジに行って会計済ませてさ、外に出たら御曹司クン付いてきた、笑

「なあ、田中さんの話ちゃんと聴かせろよ?気になるだろが、」
「おまえ初電まだじゃなかったけ?笑」
「っ、湘南新宿まだでも東海道とかで帰れるもんね、って結論だけ教えろよ、」

なんとか聴かないと気が済まない、そんな顔で一生懸命ついてくるんだけど。
ナンカそれが何かに似てるなって思いながら駅についてさ、で、改札前で笑ってやった。

「今日明日たぶん電波届かないトコにいるから、返信とか無理だと思う。オールおつかれさん、月曜またな、笑」

ホントは普通に圏内にいる予定だったんだけどね、笑
でもナンカ面白かったから放置して改札通ろうとしたら午前6時の駅、御曹司クンが拗ねた。

「気になって週末楽しめないだろがバカっ拗」



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雑談寓話:或るフィクション×ノンフィクション@御曹司譚17

2014-02-26 19:51:02 | 雑談寓話
こんばんわ、路肩と日陰の残雪がだいぶ小さくなってきました。
日も伸びて来て春の兆しが嬉しい感じです。

Aesculapius「Mouseion3」校了しました、雅樹@光一の中学校です。
で、昨日掲載した雑談にバナー押して頂いたようなので続き載せます、笑



雑談寓話:或るフィクション×ノンフィクション@御曹司譚17

土曜AM4時台、夜明近いカジュアルバー、
けれど半個室だから時間感覚は夜のまま話題もディープになってきた、笑
そんな目下の話題は、

学生時代の友達がバイに強姦未遂された→幼馴染>元カノであること再確認

その未遂事件から数ヵ月後の冬、コテージで三人呑みしたんだけど。
友達+幼馴染でじゃれあい=友達かなり幸せ笑顔になって「お?」って自分は思い、笑
その後すぐ同期のヤツは酒弱いから寝落ちして、サシ呑みになって、ソノヘンについて御曹司クンが訊いてきた。

「なにを訊いた?」
「そのまんまストレートに訊いたよ、笑」

ほんとストレートに友達に訊いたんだよね、
なんて記憶を辿りながらそのまんま言ったよ、

「変な意味じゃなくて、こいつのこと誰より愛してるだろ?って訊いたよ、」

御曹司クン「へえっ、」て顔でコッチ見てた、笑
で、言ってくれた、

「おまえってさー…ほんとフラットに訊いちゃうな?」
「そう?笑」

笑ってナンカ軽めのロンググラス呑みながら時計が朝に近づいたなって思った。
それでもまだ夜モードな会話に御曹司クンが訊いてきた。

「そいつ、何て答えた?」

さすがに眠気ある、でも話題に乗っかっていたい。
そんな顔がなんか愉しいなー思いながらちょっと弄った、笑

「聴きたい?笑」
「そりゃ聴きたいよね、ここまできたら、」
「ふうん?じゃあ一旦停止でお開きしよっか、夜明だし、笑」

いま4時台、だから初電まで1時間くらいある。
それでも敢えて言ったSに予想通り御曹司クンは反応した、

「ほんとおまえってSだよなっ拗 あ、でも初電まだじゃん、笑」

拗ねかけて、でも初電の時刻で勝ち誇る、
なんて貌が面白かったから続けて弄ってみた、笑

「京浜東北なら走りだしたんじゃない?アレ早いし大丈夫、笑」
「っ、俺は湘南新宿ラインで帰るんですーあれ6時すぎないと初電ありませんし拗」
「じゃあ1時間はおまえオヒトリサマだね、自分の初電は5時台だから、笑」
「っ…いいもんね独りでもドッカで時間潰しますよーだ、拗笑」

前夜22時から呑み続け+徹夜明け、ソンナお蔭で御曹司クンややハイテンションになってた、笑
なんにせよ笑ってくれてるのは喜ばしいなって思いながら、解答ぶっこんでみた。

「愛してる、って言ったよ?笑」

言って、御曹司クンの目が停止した。
ナンカ妄想×勘違い×会話の続きだよね何だっけー…みたいな貌が面白かった、笑
で、面白かったからまた弄ってみた、

「友達の解答だよ、幼馴染のヤツのこと誰より愛してるんだろって自分が訊いたろ?ソレの解答を今言ったんだけどさ、勘違いしたろ?笑」

笑って指摘したら御曹司クン、ぶすったれた、笑

「っナンも勘違いしてねーよ拗ちょっと眠くて頭停止したダケだもんねー拗笑」
「ならイイけど?笑」

笑って流して酒ひとくち呑んで、もう朝酒だなー思った。
で、我に返った御曹司クンが訊いてきた。

「あ?そいつ幼馴染のヤツのこと誰より愛してるって言ったんだ??あれ、カミングアウトじゃんソレ?あ、ええっ?!」

やっとそこに頭至ったんだね、笑
ってカンジの御曹司クンの貌は今起きましたって目でコッチ見てた。





とりあえずココで一旦切りますけど次回が飲み会談話ラストかなと。
おもしろかったらコメントorバナー押すなど頂けたら嬉しいです、
で、気が向いたら続篇載せます、飲み会後も続きあるので、笑


このあと第74話か短編連載の続きUP予定です。
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雑談寓話:或るフィクション×ノンフィクション@御曹司譚16

2014-02-25 19:10:45 | 雑談寓話
こんばんわ、路肩と日陰に雪まだ残っています。
それでも畑の残雪が小さくなってきました、あと4日で弥生なんですよね、笑

第74話「傍証6」校了Ver貼ってあります、台詞ほか増筆しました。
で、昨日掲載した雑談にバナー押して頂いたようなので続き載せます、笑



雑談寓話:或るフィクション×ノンフィクション@御曹司譚16

土曜午前4時のカジュアルバー@半個室、
もう朝が近い時刻だけど季節柄まだ深夜モードな雰囲気だった、
そんな空気にサシ呑みしながら同僚御曹司クンは、言ったワケ。

「バイだとさー…男からも女からも結局のトコ恋愛対象から外されるってあるかなって思う、ドッカ特別視されちゃって対等になれない、」

元カノに言われた「バイでも良い」がコンナ台詞を言わせてるんだろなって思う。
正直なとこ、御曹司クンに迫られちゃった坊ちゃんクンも特別視しまくってたしね、笑
だから否定できないなって思いながら言ってみた。

「今話した友達を襲っちゃった先輩、バイだってコト大学でも有名だったから好奇心の的でもあったらしいけど、それなりモテたみたいだよ?」
「え、まじ?」

ちょっと意外だなーってカンジに御曹司クンの目が大きくなった、笑
そんな貌にソルティドッグかナンカ呑みながら言ったよ、

「常習的に部屋へ連れ込んでるから叫んでもご近所サン援けに来ないって言ってたろ?そんだけ食い散らかせるくらいにモテるワケじゃん?」
「あ、そっかー…ってソイツえげつねえホントムカつくタイプだな、偏見作ってくれそー怒拗」

ぶすっとした目でモスコミュールかナンカ呑みながら御曹司クン毒づいてた、笑
で、すぐ想いだして訊いてきたよ、

「でさ、おまえの友達って幼馴染のヤツに告ったりしたの?」

やっぱりそこ訊くんだな、笑
って思いながら答えたよ、

「告ってないよ、その時はね、笑」
「その時はって後で告ったワケ?」

どうなんだろって顔で訊いてくる御曹司クン、ちょっと楽しそうだったよ、笑
フツーに恋愛話を楽しんでるって顔、それが嬉しいなって思いながら話した、

「冬、三人でスキー行ってコテージ泊ったんだけどね、夜は鍋しながら呑んだんだけどさ。そんとき彼が幼馴染のヤツとじゃれ始めたワケ。
酒入った話のナンカでふざけて取っ組み合いみたいになったんだけどね、で、そんとき組み敷かれた彼がホント幸せ顔だったんだよね、」

組み敷かれたってワードに御曹司クンの目が大きくなった、笑
やっぱりソコ反応しちゃうんだな思いながら面白くて言ったよ、

「おまえ今、組み敷かれたってトコでXXXX開始かと思ったろ?笑」
「っ、ナニ言ってんだ馬鹿っ照」
「あははっ、期待したんだ?笑」
「また遊んでんだろホントおまえってえげつねー拗照」

また拗ねながら、でも御曹司クン笑ってくれた。
その貌が昨日より寛いでくれてるのが嬉しいなって思ったよ、で、続けた。

「それまで男同士で恋愛とかあるのかーくらいに思ってたんだよね、でも彼の顔がきれいだなって思えてさ、アリなんだなってフツーに思ったよ、」

ほんとフツーに思っちゃったんだよね、きれいだなってさ、笑
幸せそうで、恋してますトキメイテマスみたいな空気が楽しそうで、綺麗だった。
そんな感想ストレートに言った向かい、御曹司クンが訊いてきた。

「あー…男が男にトキメいてる瞬間を、おまえ普通にきれいだって思ったんだ?」
「うん、普通にきれいだなって思ったよ?笑」

それがナンカ変?って思いながら言ったら御曹司クンが笑ったよ、
で、続けた、

「大事で大好きで、一緒にいられるのがホント幸せって顔は良いなって思ったよ。だから同期のヤツが寝落ちした後、彼に訊いてみたよ?」





とりあえずココで一旦切りますけど、飲み会談話まだ続きあります。
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で、気が向いたら続篇載せます、笑


このあとAesculapiusの続きUP予定です。
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Short Scene Talk ふたり暮らしact.31 ―Aesculapius act.41

2014-02-25 01:10:27 | short scene talk
二人生活@evening3
Aesculapius第2章と第3章の幕間



Short Scene Talk ふたり暮らしact.31 ―Aesculapius act.41

「雅樹さん、おかわりどーぞ(御機嫌笑顔)(いっぱい食べてくれるの嬉しいねっ)」
「ありがとう、(笑顔)(ああ光一の料理ほんと美味しい萌ほんと僕って幸せだなでも気になる焦困さっきの赤飯の話と女の子)」
「ね、雅樹さん、ガッコの勉強やっぱりちっと進みが早かったよ?でも雅樹さんと予習しといたから余裕だったねっ(御機嫌笑顔)」
「よかった(笑顔)解からないところあったら後で見てあげるよ?(赤飯ナントカなんて会話するほど仲良いんだ早速モテてるのかな心配×嫉妬)」
「ありがと雅樹さん、理科ちっと教えて?(笑顔)(雅樹さんと勉強うれしいねっでも雅樹さんも勉強あるから邪魔にならないようにしないと)」
「うん、いいよ(笑顔)部活は決められそう?(それとも綺麗な子だから女の子グループに馴染んでしまってるのかなそれもなんか嫉妬)」
「なんか吹奏楽のヤツも誘ってくれてね、ちっと見に行ったら楽しそうだったけどさ、フルートじゃ俺ちょっと違うし、」
「フルートやりたかったら遠慮なく言うんだよ、神保町って所に楽器屋さんあるから見に行こう?(音楽なら紳一郎くんに相談出来るな)」
「うんっ、ありがと雅樹さん(笑顔)でもやっぱ剣道にすると想うね、雅樹さんも剣道部だったしねっ(一緒が良いねっ)」
「僕の真似っ子してくれるの?(笑顔)(ああ可愛い光一だから気になるよ吹奏楽部を誘ってくれたの女の子かな心配ああ嫉妬してるんだ僕)」
「雅樹さんと同じがイイねっ(笑顔)御岳剣道会でも稽古あるけどさ、毎日ヤれたらもっと強くなるしね。クラスに剣道のヤツ一人いるし、」
「部活って他のクラスの子とも仲良くなれて良いよ(笑顔)(剣道部は女子も一緒なのかな男子だけも心配だな光一ほんと綺麗な子だから着替えとか大丈夫かなってああ嫉妬が混じってる僕こんなで父親役も出来るのかな僕がんばれ悶々)」




Aesculapius第2章と第3勝の幕間、光一と雅樹@湯島自宅7です。
悶々な雅樹×無邪気な光一、齢の差コンビな擦違いと幸福ワンシーンです、笑

第74話「傍証6」加筆が終わりました、もう一回読み直し校正します。
それ終わったら短編連載かAesculapiusの続き予定です。

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第74話 傍証act.6-side story「陽はまた昇る」

2014-02-24 23:58:00 | 陽はまた昇るside story
evidence 痕証



第74話 傍証act.6-side story「陽はまた昇る」

観碕征治

その名前ひとつ挟んだ座敷、黙りこむ。
ゆるやかな陽ふらす雪見障子に影の移ろう、ただ明滅が畳きらめかす。
いま風が吹いている、そんな梢の陰翳に英二は箸を執り、微笑んだ。

「蒔田さん、食べながら聴かせてくれますか?」

秘匿の沈黙を緩めたい、
その意図に微笑んだ食膳の向こう、警察官僚は溜息ごと笑った。

「俺は飯どころか呑みたい気分だよ、宮田くんの今の一言でな、」
「史料編纂のことですか?」

さらり相槌と笑いかけて浅黒い貌ほころびだす。
笑って、けれど困ったよう蒔田は訊いてくれた。

「教えてくれ宮田くん、あの史料編纂プロジェクトは、観碕さんは、湯原に関わるんだろう?どうやって気づいたんだ、」

4冊の日記帳と1冊の小説を読んだから。

それが気づいた本当の理由、けれど言う事など出来ない。
それでも告げられる事実だけを英二は穏やかに微笑んだ。

「七機の書庫には銃器対策レンジャーと山岳救助レンジャー両方の資料があります、29年前の資料も、それ以前から引き継がれた書類も、」

29年前、

この経年と「それ以前」に蒔田なら意味を見つけてしまう。
それくらい容易い男のはず、その信頼通りを先輩は口にした。

「銃器対策レンジャーについての資料を閲覧したのか、観碕さんは?」
「はい、他の資料も何点か併せてコピーされましたがフェイクでしょうね、」

事実ありのまま答えて箸を動かしていく。
品佳いけれど優しい味はどこか家庭的で蒔田らしい好みだと想わされる。
こんな好みからも篤実な相手はすこし考えこむよう漬物ほうりこみ、呑みこんで言った。

「そのコピーを宮田くんにとらせて指紋採取したのか、でも、何が目的で宮田くんの指紋を照合したんだ?」

ほら、蒔田は辿り着いてくれる。
こういう男だから今日も話を聴きにきた、けれど「指紋」をまだ解けない。
その未回答に沈黙したまま微笑んだ向かい困ったよう溜息ついて蒔田は告げた。

「宮田くん、観碕さんが関わることはノンキャリア2年目が知って良い事じゃない、それも君なら解かっているんだろう?」

知って良い事じゃない、

そんな台詞に「知っている」のだと解ってしまう。
そして確信できるまま英二は笑いかけた。

「観碕征治という名前は、幹部クラスの機密に関わる事だというのが警察官僚の常識ですか?」
「それを知って俺に訊きに来たんだろう?」

率直なまま困り貌が訊いてくれる。
その眼差しは変わらず篤実で、そこにある信頼に微笑んだ。

「機密を掴むために警察庁に登用されることを選んだ蒔田さんなら、俺の知りたいことを教えてくれると思っています、」

機密、そのために蒔田は出世した。
そういう男だから自分には話す、そんな確信に上司は溜息と笑った。

「どうしてそんなに俺をアテにしてくれるんだ?」
「夏に言ってくれましたよね、蒔田さんの権限と意志を利用して欲しいって。その通り甘えただけです、」

数ヶ月前の言質に笑いかけて上司の貌が困りだす。
その貌のまま途惑うような、けれど明るいトーン笑ってくれた。

「そんな言い方されると喋らないわけにいかないな、でも、いつか観碕さんの名前が出るとは思ってたよ、」

いつか登場すると思っていた名前、
そんなふう言われる意味と立場を見つめながら英二は笑いかけた。

「先ほども予想通りの名前が出たと仰いましたね、」
「ああ、史料編纂で七機にも出入りしていると聴いたからな、」

答えてくれる言葉に情報網の存在が解ってしまう。
地域部長の蒔田が警備部の指揮下にある機動隊についても把握する。
それを可能にするネットワークがあるのだろう、そんな納得に問いかけられた。

「機密事項を掴むために俺が警察庁に登用されたって言ったな、なぜ宮田くんはそう思う?」
「蒔田さんが山ヤだからです、」

思ったまま答えた先、ふっと大らかな瞳が明るます。
こんな目をするから信頼もしたくなる、その信頼に懸けて想った通りを告げた。

「蒔田さんは今も後藤さんとザイルパートナーを組んでいます、出世よりも、山の前線を務め続けたいのが蒔田さんの本音だと思います。
それでも官僚になったのは馨さんの殉職が疑わしいからではありませんか?それが機密の領域なら捜査の為には官僚となることが早道です、」

根っからの山好き、そんな空気が蒔田にはある。
それでも山の前線を離れたのなら相当の理由があるはず、その推定に困り顔が笑った。

「湯原の殉職を調べるために俺が官僚になった、そう宮田くんが考える根拠はなんだい?」
「蒔田さんの言葉と行動です、」

ありのまま答えた向かい、篤実な瞳が見つめてくれる。
その真直ぐな眼差しに英二は解答した。

「ノンキャリアから警察庁へ登用される道を選ばれたのは、山岳救助隊員のようなレンジャー達を護るためだと話して下さいましたよね?
馨さんのような犠牲は赦せないから警察官僚になったと教えてくれました、そして2月の射撃大会で周太を見て気づいたと夏に仰いました。
馨さんを追いこんだ人間たちが今度は周太を警察に惹きこんだ、それが赦せないから新宿署長にココアの缶を渡したのだと話してくれました、」

4月と今夏と、蒔田が話してくれた言葉たちに14年の目的が見える。
本来なら山の前線にいたかったはず、それでも出世コースを歩いた男に問いかけた。

「前の新宿署長にココアの缶を渡せば打撃になる、その判断は30年前の事情をある程度は把握して出来るものです、でも蒔田さんは解りました、
ココアの缶が馨さんをイメージさせて、そのイメージが与えるショックを推測できるだけの情報を蒔田さんは把握しているから缶を渡しています。
この情報を俺が持っている情報と照合したくて今日、この食事の席も呼んでくれたのではありませんか?俺が指紋照合された理由も確かめる為に、」

夏、当時の新宿署長は警視庁庁舎で卒倒した。
蒔田からココアの缶を手渡されて、その直後に倒れてそのまま復帰していない。
こんな事態を仕組めるだけの情報が蒔田にはある、そこにある意図から篤実な瞳が微笑んだ。

「夏は警務部の部長と人事第二課の課長について聴取してくれたな、そして今日は俺の聴取と、ショックをくれに来たのかい?」

困ったよう笑って大きな手が汁椀をとる。
ゆったり呷る仕草は鷹揚で、その間合い見つめながら笑いかけた。

「史料編纂のこと、ショックでしたか?」
「そりゃショックだよ、盲点を突かれたんだからな、」

溜息ごと笑って箸を動かしていく。
煮物ひとつ口に入れて咀嚼する、そして呑みこむと蒔田は言った。

「観碕さんが色んな部署に出入りする名目として編纂事業があると思ってたんだ、だが30年前と50年前のことを宮田くんが訊いた、
30年前は湯原が異動させられた時だ、50年前は、俺の記憶が正しいなら湯原の家の近くで事件があった頃だ。だから嫌な想像をしてる、」

話してくれる貌が硬くなってくる、その眼差しが真直ぐ自分を映す。
どうか話して欲しい、そんな懇願が見つめる真中へと英二は微笑んだ。

「あれは人狩りデータです、」

事実をストレートに告げて、沈黙また支配する。

雪見障子から木洩陽に明滅ゆれて畳の陰翳あざやがす。
いま都心の料理屋にいる、けれど森閑と鎮まる空気に微笑んだ。

「隠された軍隊のスケープゴートを探しだす為のデータベースとして遣われています、その担当者自身もデータベースと言えます、」

隠された軍隊は優秀な人柱だ、“Fantome”のことを教えてやろう。

そう聴かされたばかりの事実を言葉にした先、蒔田の瞳が嶮しくなる
いま言ってくれた「嫌な想像」に重なってしまう、そんな声が呟いた。

「…スケープゴートの、人狩り…か、」

溜息のような声、けれど悼む想い滲ませる。
そこにある感情を見つめる真中に蒔田が問いかけた。

「人狩りの最初のターゲットは、湯原の父親か?」

ほら、核心もう突きとめる。
このスピード見せる俊才に英二は微笑んだ。

「50年前の事件を調べたんですか?」
「湯原の実家についても調べたからな、手がかりらしきものは全て確認した。あの警視庁の警察官はそういうことか?」

ストレートに応えてくれる言葉に14年が見える。
これまで綿密に調べて来た、そんな歳月の欠片に問いかけた。

「蒔田さん、本当のことを教えて下さい、この14年間ずっと観碕をマークしていましたよね?」

蒔田なら観碕の異様を気づくだろう?
その推定に見つめるまま篤実な瞳が微笑んだ。

「なぜそう思うんだ?」
「馨さんの通夜を蒔田さんが手伝っているからです、」

即答した向う、篤実な瞳が静かに見つめてくれる。
そこにある14年が自分を映す、そして穏やかに微笑んだ。

「芳名帳を調べたのか、」
「はい、」

肯定と微笑んだ真中で蒔田の瞳が閉じられる。
考えこむような、それとも涙ひとつ閉じこめるような瞑目は馨のためだろうか?

―それだけ蒔田さんは自分を責めていたんだ、14年ずっと、安本さんと同じように、

武蔵野署射撃指導員の安本は、同期のなかで馨と一番親しかった。
その安本は現場の刑事として馨の殺害犯を逮捕し、その犯人の更生を務めた。
そんな行動は馨の最期の願い通り温かい、けれど「正犯」に安本は気づけていなかった。

それでも蒔田なら気づく、それだけの知力がなければノンキャリアから幹部に登用などされない。

「蒔田さん、あの通夜の席でキャリアの顔を見たら蒔田さんなら考えずにいられないはずです、馨さんとの関係を疑問に思って調べるはずです、
でも、観碕を知るには官僚にならないと不可能だった、だから山岳会を護るために出世するとういう後藤さんの提案も受けたのではありませんか?
ずっと14年マークしていたから今回も、七機に出入りしたことも指紋照合を行ったことも知って俺を呼び出したんでしょう?少し期間も空けてから、」

観碕が関わることはノンキャリア2年目が知って良い事じゃない、そう蒔田自身が今言った。
あれは14年前の実体験から出た言葉だろう?そんな推定に日焼あわい顔が笑った。

「宮田くんは刑事部でも敏腕になれそうだな、」

参った、そんな眼差し率直に笑ってくれる。
その明るい賞賛と困惑に英二はストレートで告げた。

「蒔田さんの閲覧権限を、内密に遣うことは出来ますか?」

機密も開けるレベルのデータ閲覧権限がほしい。
以前は光一を頼んでハッキングした、あのリスクは今もう冒せない。
もう観碕に名前と顔を憶えられている、それが信頼に変わるまではハイリスクの言動はミスを呼ぶ。

ならば観碕の予想を上回れば良いだろう?そんな思案に蒔田が訊いた。

「閲覧権限については俺もリスクがある、だから教えてくれ、宮田くんには史料編纂の正体を知るだけのバックボーンがあるのか?」

こんな質問を昨日の自分がされたなら迷わず、嘘ひとつ吐いたろう。
けれど今日の自分は、あの屋敷で時を過ごした今は、ただ現実のまま英二は微笑んだ。

「部外者とは言えません、今はね?」







(to be continued)

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雑談寓話:或るフィクション×ノンフィクション@御曹司譚15

2014-02-24 15:27:00 | 雑談寓話
こんにちわ、路肩やナンカに雪まだ残っています。
屋根の雪は消えましたけどコレだけの期間を残ってるのはコノヘンだと珍しいです。

Savant「Icebound6」校了しています、第74話「傍証6」は加筆校正を倍くらいします。
で、昨日掲載した雑談にバナー押して頂いたようなので続き載せます、笑



雑談寓話:或るフィクション×ノンフィクション@御曹司譚15

土曜午前3時台のカジュアルバー@半個室、
同僚御曹司クンとのサシ呑みは深夜を超えて闇時ってになってきた、笑
眠気なんとなくあるけどアルコールに冴えながら御曹司クンは訊いてきた。

「俺があいつを安心場所にしてたのと同じ、ってさー…そいつも幼馴染のやつのこと、好きだった?」

今回の核心、ってとこだよね、笑
で、そこに至る経過を話し始めた。

「彼と自分はさ、大学1年の春から仲良くなったんだよね。だから強姦未遂のときはちょうど丸2年目のつきあいだったよ、
その2年間でずっと彼の様子を見ていたワケだけど彼が幼馴染を見る目はさ、彼女を見る目より遥かに優しくって幸せそうだった。
たぶん友情って言葉だけじゃ言い切れない感情があるんだろうって思ったよ、ソレだけの時間と切欠がたくさんあるんだろなって思った、」

感情が生まれるには、経験がある。
言葉、行動、一緒に見たナニか、そういう現実の経験が感情を育てていく。
それが友情ってヤツだったり親子の情愛とか恋愛感情とか、色々ある感情の原点や分岐点ってある。

で、その分岐点について自分も彼に訊いた話を始めたよ。

「彼が幼馴染にもってる感情を訊いてみたいなって思って、泣笑いで呑んでる彼に話ふってみたよ、幼馴染を信頼する原点はナニってさ?」
「なんて彼、話してくれた?」

そこを自分も訊いてみたいって貌に御曹司クンはなったよ、で、話し始めた。

「彼が高校の時から付合ってた元カノと彼と幼馴染は中学の時の同級生でさ、卒業式に彼から元カノに告白して付合い始めたらしいよ、
で、元カノだけ別の高校に行って、ソコの生徒会長だかの先輩に告られて舞いあがったのが最初のフラツキだったワケ、それが原点らしいよ?」

幼馴染のヤツと彼女、ドッチが大事?

ソンナ彼女の質問にいつも彼が同じ回答を迷わなかった。
その原点は彼女のフラツキ初回にある、こんな事実ベクトルに御曹司クンが訊いてきた。

「元カノが余所見した初回がキッカケで、彼は幼馴染のヤツが特別に好きだって自覚したってこと?」
「だよ?笑」

笑って答えた前、御曹司クンもちょっと笑った。
まあココは笑うトコだろなーて思いながら続けたよ。

「彼、その元カノが初彼女で最初に好きになった女らしいんだよね、で、フラれたことホント辛くて独り膝抱えるのキツクてさ、
それで幼馴染に電話して、そしたら家に来てくれたらしいよ?一晩ぐずぐず泣いてる隣にね、ずっと一緒にいてくれたんだってさ、
彼が言いたいこと泣きながら言って、それをね、うんうんって頷いて聴いてくれたことがただ嬉しくて、信じられるって思ったらしいよ?」

あの夜に聴いたまんま話した向かい、御曹司クンの目が大きくなってた。

その理由、読んでる方もナンカもう解かると思うんですけど、笑
で、そのまんま御曹司クンも口開いた。

「彼女に二股されてフラれて、ってさー…俺と同じカンジじゃね?」
「だろ?真逆のトコもあるけどさ、笑」

笑って事実を言ってマティーニだったかナンカ呑んでさ。
その前から御曹司クンが言った。

「真逆ってさ、俺の場合はあいつから告られたけど、彼は彼の方から好きになったってトコか、」
「そ、彼の大好きな幼馴染のヤツは恋愛感情とか薄いヤツだったからね、笑」

大学同期のヤツは結構イケメンっぽかったけど淡白だったワケ、笑
そんなコト答えて、また続けた。

「失恋が友情を別ステージに昇らせて、ソレが元カノへの恋愛感情を超えちゃったんだよね。ソウイウの元カノ全く解ってないカンジでさ、
だから訊いてみたワケ、その時のこと元カノちゃんに話した事ってあったのかってさ?そしたら彼、話しても解らないだろうって答えたよ、」

彼女が二股して彼をフった、
言うてしまえば彼女→彼を裏切って信頼崩したワケだけど。
それが彼の涙に幼馴染が寄りそう時間を作って、彼→幼馴染への信頼と感情を育ませた。

幼馴染のヤツと彼女、ドッチが大事?

ソンナ彼女の質問にいつも彼が回答を迷わなかった原点は、彼女自身が作った時間だったワケ。
彼女の裏切行為から彼と幼馴染の信頼関係が大きくなった、だから

「彼女には話しても解らない」

そんなふうに彼が思うのも仕方ないだろなって思ったよ。
そういうの同じだろなって思って話したんだけど、そしたら御曹司クンが言った。

「話しても解らないってやつ、俺も同じだな。俺もさ、バイだって気づいて離れてった元カノには話しても解らないって思ってるし、」

こんなこと言うのって御曹司クンも元カノとナンカあったな?
って思ってさ、訊いてみた。

「元カノからヨリ戻そうって話でもあった?笑」
「うん…ちょっと前に呼び出されて会った、ディズニー行こうって言葉に乗っかってさ笑」

すこし笑って御曹司クン酒ひとくち呑みこんでさ、
それで話してくれた、

「もう一回やり直そうって言われてさ、ソレ聴いた瞬間に俺、もう気持ち完全に消えちゃってるなって自覚しちゃったんだよね、
バイだってこと解って言ってるの?って訊いたらバイでも良いって言われてさ、でも同情っぽいのが透けて見えちゃうのが嫌だった、」

同情っぽいのが透けて見える。

そういうの透けて見えた理由が解かるなって思った、
そういうの一番嫌だろなって貌してる御曹司クンに訊いてみた、

「バイでも良いって言い方、異端視してますって言ってるようなモンだった?」
「うん、やっぱおまえ解ってくれるな、」

ちょっと嬉しそうに御曹司クン笑ってくれた。
で、酒ひとくち呑んで言ったよ。

「バイなこと赦してあげるっていうカンジの上から目線がムカついてさ、それに、一番として好きになってくれって言うの見えるし。
俺ってゲイよりのバイだろ、女より男に惚れる方だしアノ元カノが一番って絶対無理すぎ、あいつより好きになるとかモット無理だもん、」

ちょっと笑いながら「無理」を連発する御曹司クンの目は誇らしいような泣きたそうな、でも笑ってた。






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