萬文習作帖

山の青年医師の物語+警視庁山岳救助隊員ミステリー(陽はまた昇る宮田と湯原その後)ほか小説×写真×文学閑話

雑談寓話:或るフィクション&ノンフィクション@御曹司譚383

2019-10-04 22:08:05 | 雑談寓話
秋10月、ヒサシブリの休日×平日は秋晴れで、
そんなノンビリ日和の某日、ヒサシブリ友人とゴハンした。

「あぁーひさしぶりーーい」

なんて笑顔で登場したサトちゃんは高校時代とほぼ変わらない、
なにが変わらないかっていうと、

ショートカットなトコ同じ、
女の子なワリに長身×細身なトコ同じ、
美人のクセにヤヤべらんめえトーンな口調なトコ同じ、
で、頭いいまんま気さくニヤニヤ笑顔が相変わらずなトコ同じだった。

「ちょおっとーーー聞いてえよお?」

なんて口調アイカワラズ@カフェのテーブル、
しゃれた北欧風インテリアなカフェなのに、ドッカべらんめえな口調が言った。

「あのさーウチの娘たちさあ、びーえる本ばっか持ってんだけどおーーどうよ?」

サトちゃんは結婚カナリ早かった。
っていう事実を思いだしたカフェのテーブル、訊いてみた。

「サトちゃんの娘サンって、ソンナ齢になったんだっけ?」
「だよーお、3年と1年だよーオトシゴロ思春期だよお、」

即答、ニヤニヤ気さくな笑顔で言ってくる。
こんな喋り方×笑い方じゃなかったら、カナリ美人なのにな?
なんて率直な感想は声にせず・ただ笑ったマグカップ越しに彼女は言った。

「ウチの子たちさあー勉強はちゃんとやるのよ?ダンナは齢いってからの子だからね、逆にシシュンキムスメでも抵抗なく父親のこと好きなのよお、」

サトちゃんは高校時代、優等生だった。
美人優等生だけど気さく気どらず、ソレが男からは、

「美人だけど頭いいからなー」

なんて言われて高校時代は彼氏ができることもなく、
そんなサトちゃんが選んだ幸せは、早婚×年上ダンナだった。

「オッサンと結婚するからーーー地元は離れないから安心してよお?」

なんて報告してきた時はある意味意外で、ある意味納得だった。
そんな納得のまんま現状サトちゃん家族も納得で、ツイ笑った。

「あははっ、さすがサトちゃんの娘サンじゃん?」

びーえる=BL=美少年美青年の同性愛ネタ本。
そういうもんが好きなコトと、父親を好きなコトをちゃんと分別している。
そういうもん好きでもなんでも勉強ちゃんとしている=学生の本分はちゃんとしている、
ソンナトコどれも優等生サトちゃんの遺伝子が生き生き活発すぎるみたいで、なんだか不思議で納得で、おもしろい。

あーでもサトちゃんの娘さんがBLって?笑

なんて事実また可笑しくて笑って、
笑ったまんまカフェのテーブル、サトちゃんが言った。

「でさあ、聴いてよお?おかげでさあ、私もスッカリなんでもBLに見えるようになっちゃってえ、」

うわ、すごいこと言うよねこの美人?

「へえ?」

意外な告白、かつ意外イジョウ×おかしい。
だってあのサトちゃんが?だ、

「ムスメたちがさあーこれゼッタイきすしてるよBLだよ!とかってアニメの録画なんども見まくるワケ、オカゲでもおねえ、セリフぜえんぶ憶えちゃってんの私も、」

ほら?あのサトちゃんがウンウンうなずきながら言ってくる。
その言葉もサトちゃんらしすぎて、意外イジョウ×おかしい。

「セリフ丸暗記しちゃったんだ?サトちゃんらしーね、笑」

優等生サトちゃんは健在だな?
そんな感想また可笑しくて笑ったカフェの席、美人はドッカべらんめえ口調で言った。

「もーあれよ、あんだけリピート再生されたらねえ、憶えちゃうでしょお、ねえ?」
「そんだけリピート再生してるんだ?へえ、笑」

答えながらただ可笑しい、
リピート再生されるたび律儀に記憶しちゃったサトちゃん、ソレが可笑しい。
変わらない律儀で優等生でドッカべらんめえ口調で、そんなサトちゃんが訊いた。

「でさあ?オトコドウシでいたすってねえ、医学的に実際のトコどうよ?」

うわ、すごいこと訊いてくるな?

なんて感想と同時に、御曹司クンのこと思いだした。
現実リアルに御曹司クンはオトコドウシの住人だったから。


ヒサシブリ1年ぶり?にこのシリーズ更新で、笑
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雑談寓話:或るフィクション&ノンフィクション@御曹司譚382

2018-09-19 23:14:44 | 雑談寓話
「あのね…御曹司サンは天秤にかけちゃうよねってこと、気づかせようとしてる?」
「別れるか結婚か、っていうのも天秤にかけてるよね?」

なんて問答×新年酒席、
色白きれいな顔ちょっと不穏で、それ以上にその背後が不穏で。

何のツモリなんだアイツ?

っていう疑念を拭いきれない、
って言ったらイジワルになるだろうか?

『なあ、また会ってくれんの?』

なんて自分に言ったヤツが花サンの天秤相手で、
なんて言っちゃうくらいソイツは不確定要素だ?

「天秤かー…トモさんソレどう思ってるの?」

ほら目の前の女の人は訊いてくる、ソンナ「不確定要素」気づいているんだろうか?
気づいているのならモウチョット何とかしてほしいんだけど?
なんて思いながら冷酒と笑った、

「ソレって花サン、率直に言っちゃってもイイワケ?」

ホントに言っていいなら言う、
けれど「ホント」言いきっちゃったら彼女は立ち直れるんだろうか?

『なあ、また会ってくれんの?』

ソンナこと言っちゃう御曹司クンで、
ソンナこと言っちゃった相手は自分で、花サンじゃない。
ソレってようするにドウイウコトなのか、なんてチョット大人なら解るだろう?

解るだろう思った、でも・花サンは訊いた。

「率直に言ってよ、天秤ってなに?」

あーコレまじで御曹司クンには聞かせらんないな?
あー困ったなあ思いながら、事実そのまま笑った。

「花サン憶えてるかな?アイツの元カレの話、」

アイツ=御曹司クン=男、
言うまでもないことだろうけど、男の元カレの話で。
そんな現実の過去に色白の顔ゆるやかに強ばった。

「わすれられないよ、そんなの…」

強ばった微笑が猪口かたむける。
はさんだ刺身に箸つけて、そんな幸福感38%の花嫁(仮)に言った。

「アイツはね、花サン?結婚と別れるのをセットされるのは、アイツにとって反則だから、」

反則だ、御曹司クンにとっては。
だって御曹司クンの古傷はソレだから。

男同士は正式な結婚も子供もできない、

だから御曹司クンは最愛のヒトと別れた、
ソレは男同士で同性愛で現行法律じゃ認められない非公式な関係で、
それでもソンナこと御曹司クンの気持ち消してしまうほどには、絶対的法律でも倫理でもない。
だって150年前の日本はソコラヘンどうだったろう?


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雑談寓話:或るフィクション&ノンフィクション@御曹司譚381

2018-09-18 22:40:27 | 雑談寓話
「ね、別れるか結婚するかって言われたらね?トモさんなら何て答える?」

なんて質問されちゃった告白された新年サシ呑み、
そんな質問者=花サンの貌と台詞に、

ソレってマズい質問じゃないのかな?

っていうのが率直な感想で、
っていうのも墓穴ワード2つもある、

別れる×結婚

どっちも御曹司クンには禁句、
どっちも古傷を抉られるから。

「ソレ本音で答えちゃってイイわけ?花サンがなんて答えてほしいかってわかるけど、」

質問に質問で返して、あらためて考える。
多分アイツなんも花サンに話していないだろ?

御曹司クン×古傷→禁句存在

きっと御曹司クンは何も話していない、
だから当然そーゆーアタリ花サンには解らない。
そんな状況だから解らなくても仕方ない、かもしれない?

「あー、そー言われるとナンカ怖いよ、トモさん?」
「怖がらなくってもいーよ?笑」

笑い返しながら正直、困るなあ思っていた。
彼女も笑っている、その貌に温度差が哀しかった。

別れるor結婚

そんな選択を迫った花サンのことも、
そんな選択を迫られた御曹司クンも、

どっちも結局のとこ相手の何を見ているんだろう?

「で?御曹司クンと家族になっちゃうコトにしたんだ?」

質問、というより答え合わせ。
その投げかけに彼女は頷いた。

「うん、」

肯いた貌は、ただ幸せ、とは言えない。

「幸せ花嫁ってカンジじゃないね?」

思ったまま声にして冷たい徳利かたむける。
日本酒は冷酒に限る・そんな主義の女性は猪口に口つけ言った。

「プロポーズされて結婚したかったなあ、って…乙女の夢と笑っていーよ?」

笑えない、どっちの意味でも。

「笑えないよ?花サンのためにも、カレのためにもね、」

本音そのまま言ったテーブル、色白の顔が見つめてくる。
この顔いつになったら満面笑顔で暮らせるのだろう?そんな願いに訊いてみた。

「花サンはさ、ひとの過去は大切だと思う?」

御曹司クンには大切だ、彼自身の過去は。

『男同士の恋愛も、俺には大切な俺のパーツだから』

幼馴染と恋して愛しあって、それは同性愛で、それが彼の大切なパーツ。
彼の幸福感の原点で原典みたいなもんで、その過去が彼の今を作りあげた。
それくらい大切な過去、でも世間では受入れ難いってことも彼は知っている。

その世間と彼女を御曹司クンは天秤にかけちゃったろうか?

「大切だと思うよ、私も大切にしてるから…」

ほら彼女は答えてくれる、だけどそれが「受容」かは別だろう?
そんな天秤のこと考えながら言ってみた。

「花サンはさ、御曹司クンと彼を天秤にかけないだろ?」

花サンの「彼」は、花サンの大切な過去。
正確には過去じゃないかもしれない、そんな宝物を抱く人は微笑んだ。

「かけないよ?比べる対象じゃないもん、」
「だよね、それってさ?どっちもソレゾレだからだろ?」
「それぞれって良い表現、ソンナカンジです?」
「ソンナカンジする、」

会話キャッチボールしながら箸を動かして、酒を呑んで。
まだ始まったばかりの時間に彼女は言った。

「あのね…御曹司サンは天秤にかけちゃうよねってこと、気づかせようとしてる?」

ほら、彼女は気づける。
けれど少し遅れた今に困りながら笑った。

「別れるか結婚か、っていうのも天秤にかけてるよね?」

世間と彼女、または過去本音と未来建前。

そんなこと考えたくないことで、けれど避けては前に進めない。
たとえ進んだところで不慮に幸福の逆方向が起きてしまいそうで。


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雑談寓話:或るフィクション&ノンフィクション@御曹司譚380

2018-09-17 23:09:05 | 雑談寓話
「あのね、時間ある?」

って花サンが言った新年早々、
新年会しよっかね・と日本酒メインな店に予約して、
仕事始めから最初の金曜日@横浜、いつもの半個室にて最初の一杯スタートした。

「あー、おいしー幸せー」

って笑った花サンは幸せそうで、
って言うかなんていうか、いつもと空気ちょっと違っていた。

あーコレたぶん二択だな?

二択予想・なんだけどイズレにしても誰の話かは同じだろう?
この笑顔どっちの選択肢なんだろな?
なんて考えながら盃、言われた。

「あのね、人生の選択2つしようと思って、」

あ、予想ちょっと外れた×正解かな?
なんて思いながら新予想と笑った。

「2つって、職場と御曹司クン?笑」
「あーやっぱわかるんだ?」

黒い瞳ちょっと細めて、おかしそうに笑ってくれる。
機嫌どこかスッキリしているな?そんな貌が訊いてきた。

「ね?職場については、どんな予想してくれるてる?」

どんな、ってソレ・たぶんイコール等号だな?

なんて予想なんだか見えて、
そんな表情に12月のコト思い出した。

『結婚の覚悟なんて解らねーよ、家族って俺よく解んないし。』

って御曹司クンが言った12月、
その台詞ナントナク考えるときがあって、
それ以上なんとなく今この状況に思い出したのは、

『誰かと一緒にいたいとか思わないわけ?ほんとの同棲とか、おまえなら相手いっぱいいそーじゃん、』

なんて自分に言ってきた御曹司クンの貌は、寂しそうだった。
あの寂しい顔と今この酒むこうは関連しているのだろう?
だとしたら・あの夜、自分が言ったことかもしれない?

「一緒に住むほどの相手なら、結婚するし?笑」

あの夜の自分の言葉そのまんま、
そうして冷酒むこうの女性は盃の唇ほころんだ。

「すごい、同じこと言ってるよ?」

うわ、ソレってマズくないか?笑

っていう本音ひとつ冷酒に呑みこんで、
困った現実×12月の夜を笑った。

「冬休みに花サン、御曹司クンに選択を迫っちゃったんだ?」

それも仕方ないだろう?
そんな納得と困ったテーブル、色白の顔すっと近づいた。

「ね、別れるか結婚するかって言われたらね?トモさんなら何て答える?」

ソレってマズい質問じゃないのかな?
10行以上 11 ブログトーナメント

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雑談寓話:或るフィクション&ノンフィクション@御曹司譚379

2018-09-16 20:18:30 | 雑談寓話
「結婚の覚悟なんて解らねーよ、家族って俺よく解んないし。」

とか、

「じゃーさ、会えたら会おうな?」

って御曹司クンが寂しい笑顔した師走の夜、
いつもどおりハグラカシて帰って、だけど、

だけど、本音なんとなく哀しかったような?

もう会うこともない、
そう思って御曹司くんと駅で別れて、
また会うとかナントか、そんな関係でも最初っから無い。

御曹司クンは元同僚で元先輩で、
その業界では五本指に入るようなトコの跡取りで、
ずっとその世界で生きていく人間で、そのために大学も職場も選んできた。

ソウイウ御曹司クンと自分は違いすぎる。

その業界で生き続けようとか、思えないのが自分。
そこから別業界に行こうと考えていたし、ソレは最初からの既定路線。
なによりイチバン御曹司クンと違うのは多分、恋愛観=家族観でありツマルトコロ倫理観。

なんていうか・ちょっとメンドクサイっていうかトリスマシタことだけど、
恋愛→結婚相手のは結果タダ一人ダケっていうのが現行法律で、

「唯ひとり愛されたい」

っていう花サンの論理は法律に添っている=社会的発想で、
それはシゴク当然だろなあ自分も思うし・多分ソレが概念。
なんだけど、

なんだけど、御曹司クンは違う。

御曹司クンには同姓の恋愛=出逢い難い一期一会、
御曹司クンには異性の恋愛=星の数ほどある複数、

ようするに、

同性恋愛=至極
異性恋愛=常識

そんな図式が御曹司クンにはある、
それが異常だとか、どうして解る?

日本150年前、男は衆道も女犯も倫理的。
よーするに常識的恋愛で、逆に言えば二つそろわなければ異端だった。
そーして今この150年後は片方=異性愛が常識=倫理的で他は異常。

異常、

そうなる、そうなるから御曹司クンは立ち止まる。
なんとか花サン=異性とツキアウ現在なんだけど、
いわゆる異性愛が常識=倫理的な現在なんだけど、
ソウイウ「常識=倫理的」ってアタリ納得反対?

異性愛が正常、同性愛が異常、

そんな「常識」が御曹司クンの反発原因、
だけど「常識」は花サンの味方で拠り所、

そんな二人どーなっちゃうんだろね?

なんて思いながら、
思いながらも年末アレコレ公用私用どーしたって繁忙期、
あわただしく年末になり冬期休暇=冬山シーズン到来で、

トリアエズのんびり冬山でも行こっかな?笑

ってカンジに現実逃避=奥多摩冬山散策したり、笑
年末=時間有=遠方友人×あうとどあー飲みしたり、
あたりまえだけど実家→親戚めぐり正月挨拶したり、

そんなこんな年は明けて、
そんなこんな新年再会した花サンは言った、

「あのね、時間ある?」

あーコレって例の話なんだろな?

例の話=御曹司クンしかないだろう、彼女には。
そんな彼女と対照的に彼はたぶん、彼女以外があるわけで。
御曹司譚378

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雑談寓話:或るフィクション&ノンフィクション@御曹司譚378

2016-06-09 21:40:59 | 雑談寓話
「じゃーさ、会えたら会おうな?」

って御曹司クンが寂しい笑顔した夜、

「一緒に住むほどの相手なら結婚するし、笑」
「だよなーおまえはソウイウヤツだよな?」

なんて会話したけれど、
思い返すといくらか残酷だったかもしれない?

結婚するし、

って言えるのは現在の法律上は異性相手、
ソウイウコトは普通で常識かもしれない、だけど御曹司クンには違う。

御曹司クンの唯一人は、同性だった。

「一期一会の恋愛だった」

そんなふう御曹司クンが言ったのは同性=男の幼馴染みで、
そして一緒に暮らしていた。

大学生の4年間、
幼馴染みが住む大学近くのマンション、
毎日ほとんど御曹司クンはそこにいた、
そして「家族になる」法律上の手続きも二人は考えていた。

ようするに「結婚」したかった、御曹司クンとその彼は。
だけど叶わないまま別れて、そして今コンナ状況。

いわゆる彼女=花サンがいて、
だけど結婚するツモリはない、

で、コンナ状況にある夜の酒で御曹司クンは言ってしまった、

「結婚の覚悟なんて解らねーよ、家族って俺よく解んないし。」

結婚したかった、でも叶わない相手で、
家族になりたかった、でも許されず別れて、

そうして帰った実家で御曹司クンは居場所を見つけられないまま今がある、
というよりも、
家に居場所が無いから、御曹司クンは彼と家族になりたかった。

ソウイウ御曹司クンに敢えて自分は笑って言った、

「一緒に住むほどの相手なら結婚するし、笑」

もうコレで会うこともないな?

って思った。
でもクサレエンってもんがこの世にはあるらしく?


ちょっと書いたのでUPします、
移動中の車内ですけど取急ぎトリアエズ、笑


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雑談寓話:或るフィクション&ノンフィクション@御曹司譚377

2016-06-08 09:20:28 | 雑談寓話
結婚の覚悟なんて解らねーよ、家族って俺よく解んないし。

なんて言っちゃう御曹司クンと酒はさんだ深夜、
ラストオーダーの一杯はやっぱり泣き顔になられた。

「…はー…、」

ってカンジの泣き顔は言葉ナニか喋るわけでもない。
ただタダ飲みながら、でもグラスなかなか空けはしない。
ソンナ態度&顔に、

あー、コイツほんと困ったな?

って思いながら自分はさっさと飲み干した、笑
だって今ここで長引かせたら何にもならない、だからグラス空けて財布だした。

「割り勘で置いてくよ?笑」

ラストオーダー同時に伝票はきている、
その1/2ざっくり置いたテーブル、泣き顔が言った。

「俺も行く、」

財布だして立ち上がり着いてくる。
で、会計を済まして出た外は終電に急ぐ人波で、
足早に歩きだしながらも隣から涙っぽい声が言った、

「なあ、また会ってくれんの?」

会わない、
なんて言ったらドウナルンダロウ?

泣くのだろうか?
無理に家まで付いてくるだろうか?
それともXXXXXに駆け込んじゃうんだろうか?

ソンナコト脳ミソぐるり考えて言ってみた、

「会うべきなら会うことになるだろ?笑」

ようするに運マカセだ、
良いも悪いもない、自分の意志も挟んじゃいない、
そんな返答に御曹司クンはちょっと笑った、

「じゃーさ、会えたら会おうな?」

寂しい顔、でも笑っている。
ソンナ笑顔と歩いて駅、ごった返す改札で訊かれた。

「おまえどーやって帰んの?」

正直に答えたらメンドイだろうな?
って思って、思いつきソノママ言ってみた、

「迎えがくるから、笑」

たしかに・呼べば来てくれるアテはあるし?笑
だけどコンナ真夜中ソンナコトスルワケナイ、
それでも御曹司クンは凹んだ、

「もしかして、さー…引っ越したのって、どーせーするため?」

ちょっと予想外の反応だ?笑

なんだかヤヤ斜め上に来てくれた、
こういう発想あいかわらずで、おかしくて笑った。

「同棲みたいなもんかもな?猫とだけど、笑」

正しくは同居だろう?笑
ソンナ回答に御曹司クンは瞬きひとつ言った、

「おまえはさ、誰かと一緒にいたいとか思わないわけ?…ほんとの同棲とか、おまえなら相手いっぱいいそーじゃん、」

この質問、どーゆう意味だろな?
なんて考えながらも言ってやった、

「一緒に住むほどの相手なら結婚するし、笑」

結婚する、そこから人生一緒に泣き笑いする。
そういう相手じゃなかったら一緒に暮らせない、息苦しくなるだけだ。
そんな回答に御曹司クンはちょっと考えこんで、それから笑った、

「だよなーおまえはソウイウヤツだよな?」
「ソウイウヤツだよ、じゃ、笑」

笑って踵返して駅コンコース歩きだす、
ずっと歩いて別の改札、ふりむいたけど御曹司クンはいなかった。
ねえ、ちょっと聞いてよ22ブログトーナメント
ちょっと書いたのでUPします、
移動中の車内ですけど取急ぎトリアエズ、笑

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雑談寓話:或るフィクション&ノンフィクション@御曹司譚376

2016-05-21 07:41:35 | 雑談寓話
酒はさんだ深夜、御曹司クンは記憶に笑っていた。

「そりゃさーあいつとのXXXすげー幸せで好きだったけどさーそれは好きだから幸せで、好きだったんじゃんか?」

好き×幸せを連発してくれる、
その相手は花サンじゃない、過去になった幸せの相手だ。
そして本来こんなに笑える御曹司クン眺めてるうちにラストオーダーがきた。

「え…もうそんな時間かよ?速いなあ…」

なんて御曹司クンはガッカリ顔になり、
これも懐かしい風景だな思いながら笑ってやった、

「ラスト一杯飲まないなら帰るよ?笑」
「飲むよ!おまえ何にする?」

なんて会話にオーダーして最後の一杯、御曹司クンはタメ息吐いた。

「あーホントおまえとは時間すぐ過ぎちゃうなあ…気分はのんびりするのにさ、」

コイツまだコンナコト言うんだ?
また相変わらずな発言に訊いてやった。

「おまえさ、そういうコト花さんには思える?笑」

思えるならいい、でも御曹司クンは言った。

「それなりには思うけど、これほどじゃないよな、」
「だったらなんで付き合うんだよ?」

つい聞き返して、ちょっと失敗したと思った。
だって話また長引かせるかもしれない、抱えた心配に言われた。

「俺なりには楽なんだよ、彼女もそれで付いてきてんだから良いじゃんか?」

楽なんだよ、

って言葉は便利だ、いくらでも変えられる。
何がどう楽なのか?その解釈いくらでも都合次第だ。

「ふうん、おまえが楽なら花サンが泣いても良いんだ?」

あいづち訊き返して途切れだす、やっぱり無理だ。
きっと返答次第で心が絶える、けれど言われた。

「泣かせたいわけじゃ無いけど、さー…それでも一緒にいたがるなら良いじゃんか、」

拗ねた顔が拗ねた声で言ってくる、
そんなどっか甘えた空気に訊いてみた、

「この年齢から一緒にいるって結婚だろが、おまえ家族をやる覚悟あんの?」

コイツに「家族」なんて、言ったところで解らない。
そういう生い立ちの男はやっぱり首かしげこんだ。

「覚悟なんて解らねーよ、家族って俺よく解んないし、」

こんな答えだろうな、って予想はしていた。
そんなテーブルに最後の一杯は来て、口つけて言った。

「これ飲んだら終わりな、笑」

ホントに最後にしよう、そのほうがお互いのためだ。
そうしないと真面目になれない、特に御曹司クンは甘えてダメになる。

そう思って飲んだ最後が何だったか覚えていない、多分いつもと同じヤツだろう。
ただ目の前の顔が泣きそうだったことは覚えている。
男女の違いってブログトーナメント

ちょっと書いたのでUPします、
移動中の車内ですけど取急ぎトリアエズ、笑



で、帰宅しましたが短文なので写真も貼っておきます、冬の文章なので年末に撮ったやつで、笑

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雑談寓話:或るフィクション&ノンフィクション@御曹司譚375

2016-03-05 08:47:10 | 雑談寓話
なぜ好きになるのか?なんて人の数だけソレゾレだ。

「花サンと一緒にやって楽しいコト、何個ある?」
「…今は無いかも?趣味合わねーし、」

なんて会話した師走なかばの夜、
飲みながら泣き笑い顔の御曹司クンは言った、

「なんかなー言われて改めて考えちまうじゃん、なんで一緒にいるんだろ?」

ホント解らないな?
そんな顔でビールジョッキ抱えている、
こんな顔を見たら花サンは何を想うのだろう?
そんなこと思いながらアラタメテ訊いてみた、

「なんで花サンだった?」
「…へ?」

どういう意味で訊いているんだろ?
って貌して見てくるビール越し訊いてやった、

「他にも女の人いるだろ、なんで気になったのは花サンだった?」

なぜ好きになるのか?

なんて人の数だけソレゾレだ。
そういう原則みたいなモンは、どんな「好き」でも同じこと、
友情恋愛嗜好、意味それぞれ違っても「好き」は対象×本人ごと違っている。

で、御曹司クンなり「それぞれ」を訊いてみた、

「おまえが幼馴染みクンと同棲したのはさ、幼馴染みクンだから本気で好きになって付き合ったんだろ?」

コレきっと即答だろうな?
って思ったとおり御曹司クンは頷いた。

「そうだよ、あいつだから俺も好きになったし、」

これは宝物のこと、そんな貌で御曹司クンは応えてくれる。
言葉にするだけで誇らしい、そして哀しい苦しい、そんな貌だ。

あーこいつホントまだ好きなんだ?

って見るからに思えて、
だから尚更に花サンと比較できてしまう、

こんな貌を花サンのためにするのかなコイツ?

なんて考えながらジントニックかナンか飲んで、
なんだか哀しいままフツーに笑って訊いてみた、

「そか、幼馴染みクンとの時間は幸せだった?笑」
「そりゃ幸せだったよーでなきゃ同棲とかムリだしさー…」
「男ふたりイチャコラが幸せだったと?笑」
「あーなんか意地悪な聞き方してさあーーでもマジ幸せだったし、」
「おまえマジXXXXだねえ、男なら誰でもイイわけじゃないんだろうけどさ?笑」
「ちょ、なんだよXXXXとか言うなバカっなんでそうなるっ、」
「男ふたりイチャコラ大好きなんだろ?Mなオマエはそーゆーことじゃん、笑」
「えむとか言うなバカっ、ナンでもえろつなぎかよっ、照怒」
「エロ込みで好きなんだろ?他に幸せポイントあるのかよ?笑」

なんて会話して、そうしたら御曹司クンは言ってきた、

「そりゃさーあいつとのXXXすげー幸せで好きだったけどさーそれは好きだから幸せで、好きだったんじゃんか?」

好き×幸せ、の大サービスだな?笑

なんて思って、アラタメテ見えてしまう。
こんなに好き×幸せを連発する、でも花サンに対してはドウなんだ?
その答えもう明らかすぎて、ソンナウチにラストオーダーがきた。

ちょっと書いたのでUPします、
移動中の車内ですけど眠いです、笑

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雑談寓話:或るフィクション&ノンフィクション@御曹司譚374

2015-11-24 21:08:44 | 雑談寓話
師走の半ば再会飲みの夜、
御曹司クンは泣いたり笑ったりだった。

「バイセクシャルな俺を憐れんで結婚するってカンジじゃん、そーゆー目で見られんのマジキライ、」

なんて言った御曹司クンの顔は、泣いてるような嘲笑うような空気で、
こんな顔させてしまう原因へストレートに訊いてみた、

「おまえは何のために花サンとつきあってんの?」

こんな顔するような相手と一緒にいる必要あるんだろうか?

これって「つきあう」根元的質問だ、
そのままに御曹司クンは思案顔してビール口つけた。

「なあ…なんのためにって、お前から見ても疑問になるほど不自然?」

率直に言って、ある意味で不自然だ。

男女なんて「不自然」が当たり前かもしれない、だって脳ミソの構造から男女は違う。
違うモン同士が一緒にいて一緒に行動する、ソレ自体が不自然かもしれない。
そういう不自然=ズレが在ること前提で「一緒」を選べるのはたぶん「共通点」の賜物だ。

で、御曹司クンと花サンに共通点はあるのか?そこんとこ訊いてみた、

「花サンと一緒にやって楽しいコト、何個ある?」

訊かれて御曹司クンは固まった、
考えこんでビール啜りながら目を据えて、
しばらくして言った、

「…今は無いかも?趣味合わねーし、」

男女ってコンナモンだろう?
だけど御曹司クンの場合ちょっと事情が違う、ソレがナオサラ溝だ。

聞いて 7ブログトーナメント

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