萬文習作帖

山の青年医師の物語+警視庁山岳救助隊員ミステリー(陽はまた昇る宮田と湯原その後)ほか小説×写真×文学閑話

山岳点景:妖精たちの春

2016-03-31 23:22:05 | 写真:山岳点景
瞬きの花



山岳点景:妖精たちの春

弥生の森、春に花ひらきます。



かすかな温度と日照のバランス、光ためる森の底は花の楽園。



日長ごと花すこやかに開きます。



下は馬酔木、万葉の頃から愛される花です。



春と言えば桜、染井吉野も咲き初めました。


撮影地:森@神奈川県某所


オヤスミ前の気分転換になったら↓
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横濱点景:侘美―山手111番館

2016-03-31 21:48:06 | 写真:建築点景
茶色の静謐



横濱点景:侘美―山手111番館

山手111番館、ダークブラウンの静謐が好きです。


ベーリックホールと同じ設計者、けれど違う空気が静まります。


明るい窓+重厚なのにシンプル。


一見は簡素で、近づけば鋭角的×豪奢な彫刻が惹きます。


洗面室は白壁×白タイル、ダークブラウンの屋敷に清楚な空間です。


ホールは白と橡色のコントラスト、流線形と直線の造形。


キッチンの窓辺、どこか茶花を想わせました。
第193回 1年以上前に書いたブログブログトーナメント

撮影地:山手111番館@神奈川県横浜市

ここの写真も小説の挿絵予定です、笑
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山岳点景:霞富士

2016-03-30 21:19:00 | 写真:山岳点景
銀嶺×白曇



山岳点景:霞富士

休日だった今日、雪の富士は薄曇りの空に融けていました。



帰路、春霞に朧富士。


撮影地:山中湖畔@山梨県、足柄峠@神奈川県

富士山ちょっと癒されたら↓
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横濱点景:青の館―ベーリック・ホール

2016-03-29 23:54:00 | 写真:建築点景
青色の時間



横濱点景:青の館―ベーリック・ホール

ベーリック・ホール、この洋館は青と↑上の窓が特徴です。



外観はスパニッシュ様式、青い窓枠のアーチ型が惹きます。



玄関の上部もアーチ型で鉄枠の細工が繊細です。



青い窓枠は内側も青、



白×青×ブラウン系、そのベースカラーに陽が射すと明るく感じます。



応接室の壁紙も青、すこし落ちついたトーンの青色はモダンながら重厚です。



この屋敷はイギリス商家の個人宅でしたが、戦後にインターナショナルスクールの寄宿舎となりました。
それから横浜市に寄贈され2001年、復元工事のときに壁紙も元の青色に戻したそうです。



浴室の一つです↓この青いタイルがいいなと。



横浜に洋館はいくつかありますが、このベーリックホールは特に好みです、笑


撮影地:外交官の家@神奈川県横浜市

この写真も小説の挿絵につかう予定です、笑

洋館ちょっと見てみたくなったら↓
第二回 歴史的建造物ブログトーナメント

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第84話 整音 act.12-side story「陽はまた昇る」

2016-03-29 13:23:07 | 陽はまた昇るside story
as thou art with sin 貌と罪
英二24歳3月



第84話 整音 act.12-side story「陽はまた昇る」

のどかになる、空と香のせいだろうか?

「きもちいいな、ヴァイゼ?」

寝ころんだ芝生に黒い耳ふれる。
寄りそうジャーマンシェパードは瞳ほそめて、尻尾ふっさり優雅になびく。
まだ風すこし冷たくて、けれど陽だまりの香あまく懐かしいのは記憶の花が咲いている。
あまい深い、すこし強い馥郁と緑あわい屋敷の庭、寝ころんだ空の青色に英二は微笑んだ。

「ヴァイゼ、標高4千メートルの空はもっと蒼かったよ、」

いま寝ころぶ視点はるかな世界、あの空が懐かしい。
あれは半年よりも前、それでも空あざやかな記憶に右手かざした。

「ブライトホルン、マッターホルン…アイガー、」

指を折り山を呼ぶ、その山に鼓動そっと軋む。
あの夜が無ければ違ったのだろうか?ひそやかな痛みに言葉が射す。

『そこまで想われるのに、なぜ彼を裏切ったのですか?』

その通りだ、なぜ「裏切った」のだろう?

「ごめん…周太、」

想い声こぼれて鼓動が軋む、心臓そっと絞められてゆく。
こんなに痛くて、それなのに選んでしまった夜が悶える。

―どんな理由でも俺は裏切ったんだ、結局は光一も傷つけて俺は、

アイガーの夜、あの一夜に自分が壊した。

『傍にいるだけ傷つける恋もあると知ってください。彼は傷ついていませんか?』

自分が壊した、そう知るから諌めてくれる。
言われて仕方ないと解かっている、だって後悔なんど噛みしめた?
それなのに俤ひとつ追いかける、迷ってしまう、自分は何を選べばいい?

どうしたら赦される?

「おんっ、」

声が呼ぶ、その響きに現実もどされる。

「来たのか、ヴァイゼ?」

いま寝ころぶ理由がやって来た。
そんな空気にジャーマンシェパードは一点を見つめる。

「おんっ、」

ひと声また鳴いて黒い首もたげる。
まだ立ちあがってはいない、それでも緊張かすめる愛犬に微笑んだ。

「大丈夫だよヴァイゼ、俺のこと確かめに来るだけだから、」

その先どうするんだろうな?
考え寝ころんだまま右手は愛犬を撫でて、そのむこう足音が止まった。

「宮田さん?何をしてるんですか、」

ほら、立ち止まった。

きっと驚いている、意表を突かれたろう?
そんな声と気配に笑って記憶どおりの声に呼んだ。

「こんにちは輪倉さん、よかったら隣どうぞ?」

この男は寝ころぶだろうか?
空仰いだまま笑った先、レザーソールの跫は来た。

「これはまた、見事なシェパードですね?」

話しかける声の賛嘆すこし途惑う。
それも無理ないだろう?微笑んで愛犬の首そっと撫でた。

「おいでヴァイゼ、」
「…くん、」

鼻ならし茶色の瞳じっと見つめる。
だいじょうぶ?そんな視線で黒い毛並ふっさり寄りそった。

「ずいぶん懐いている、宮田さんの犬ですか?」
「見ての通りです、」

笑いかけ答えた視界に初老の男ひとり入ってくる。
端正なダークスーツは仕立てが良い、高価な衣装の男に微笑んだ。

「こうして空を見ると気持ち良いですよ?山の空を想いだせます、」

この誘い、この男は頷くだろうか?

『どちらでもないかもしれませんよ?あなたに会うため来るのですから、』

あの言葉もし正鵠なら同じ行動を選ぶ。
そんな意図の隣、ダークスーツごろり寝ころんだ。

「ああ…これは良い、」

深呼吸ゆるやかに笑う、その声に貌もう解かる。
すこし近づいた距離に笑いかけた。

「空が高くていいでしょう?三千峰の空ほどではありませんけど、」

この単語すこし皮肉になる?
けれど白髪まじりの横顔は微笑んだ。

「でも山を想いだすよ…いいなあ、」

スーツの腕ゆっくり伸ばし手を開く。
天を掴む、そんな仕草の官僚は瞳細めた。

「山を登る自由も今の私はありません、だからなおさら渡部と、渡部のザイルパートナーを助けたいんです。ご協力いただけませんか?」

言葉の硲あわい風ゆるく前髪ゆらす。
額ふれる香かすかに甘い、遠く知っている香たどりながら発言者に笑った。

「やっと3年目の警官に、何の協力を求めるんですか?」

笑いかけながら香の記憶をたぐる。
底ほろ苦いような上品な甘さ、そんな馥郁の芝生にやわらかな瞳が笑った。

「この提案は宮田さんからでしょう?あの三分間で、」

あの三分間、

これはある意味で合言葉、それだけの意味がある。
まだ24時間も経たない言葉に笑いかけた。

「あの病院は寒かったですね、」
「雪の山麓ですからね。あの背の高い救助隊員、三分も廊下に出させて申し訳なかった、」

肯いて笑ってくれる言葉に昨夜から今朝を思い出す。
あの男たち今ごろきっと忙しい、気遣わしさ抱いたまま微笑んだ。

「山岳救助隊員はもっと厳しい雪山が日常ですよ?」
「そうでしたね、こことは別世界だ、」

空に瞳細める、その頬すこし窶れを描く。
それでも今日ここへ来た客人に微笑んだ。

「ずいぶん遠くへ来てしまった気がします、あの三分は昨夜なのに、」

ほんとうに遠くなってしまった、だって君がいない。

『だけど本当は英二と一緒ならここで死んでいいって想ったんだ、』

昨夜のあの言葉、どれだけ嬉しかったか、なんて君にも解からない。
もうあの言葉だけで満たされてしまった、そんな本音と仰ぐ空は青くて高くて、君から遠い。

「宮田さん、それとも鷲田さんとお呼びしたほうがいいですか?」

都会の地面で問いかけられる、こんな問答は君に聴かせられない。
だから遠くて良かった、哀しい安堵と微笑んだ。

「宮田と呼びたいのでありませんか、今の輪倉さんは?」

今この男が求めたいのは「宮田」の名だろう?
解かっているまま微笑んだ隣、半白の髪かきあげ男はうなずいた。

「そのとおりです、私は宮田次長検事の孫で司法試験首席合格者のあなたにお願いがあってきました、」

言葉に風ゆるやかに甘い、この香は懐かしい。
遠く優しかった時間の俤あまく香って、慕わしい尊敬の念ぶりかえす。

『いいかな英二、犯罪者と犯罪は別ものだよ?人と罪はイコールじゃない、人の尊厳には正解などないと私は想う、』

この言葉、あの声あの貌、どれくらいぶりだろう?
記憶の底ずっと眠らせていた想い、あの微笑に今もし逢えたなら。

「宮田さん、どうか渡部を不起訴にできないだろうか?エベレストに間に合わない、八千峰を志す宮田さんなら他人事ではないはずだ、」

空あおぐ芝生に訴えられる、この声あの微笑はどう聴くのだろう?
ただ雲ながれゆく青色の下、まっすぐ空を見つめて笑った。

「宮田の祖父と山ですか、俺の弱点よく調べましたね?」

この二つ並べれば説得できると思っている。
そんな相手に笑って英二は起きあがった。

「祖父に司法試験に山、人とプライドと夢と、三つおだてて利用するつもりですか?」

笑いかけた視界は見おろす、その真中で地面から官僚が見あげる。
高価なスーツ芝生ちりばめ寝ころんだ、そんな男は真直ぐ見あげて言った。

「そうです、渡部たちのエベレストを何しても叶えたいんだ、」

穏やかな声、けれど真直ぐ澱まない。
髪も半白に貫禄あるエリートの男、それなのに澄んだ瞳が笑った。

「山の自由を失くした私だから託したい、犯罪を犯してもエベレストを志す渡部だから私も賭けたいんだ、」

これは本心だろうか?そうだとしたら大馬鹿だ、けれど嫌いじゃない。

「ふっ、」

ほら笑ってしまう、だって嫌いじゃない。
こういう馬鹿こそ他人事に想えなくて、愉快で立ちあがった。

「茶の支度ができています、うちの家宰が淹れる紅茶はうまいですよ?」

笑いかけ右手さしだしてやる。
芝生の上スーツ姿も起きあがって、さしだした掌に官僚は微笑んだ。

「そんなに怪我だらけなのに、手を貸してくれるんですか?」
「手助けは本職です、どうぞ?」

笑って男の手を掴んで、右手一本ひきよせる。
反動きれいにスーツ姿は立ちあがって、穏やかな瞳ゆっくり瞬き笑った。

「腕力が強いですね、シュッとした印象なのに意外だな、」
「山の警官は筋力なしに務まりません、」

答えながら鼓動ふかく誇らしい。
こんな自分を祖父は見ているだろうか、そして何を想う?

笑うだろうか、叱られるだろうか?めぐらす記憶の貌に紅い三色菫がなつかしい。


(to be continued)

【引用詩文:John Donne「HOLY SONNETS:DIVINE MEDITATIONS」】



英二の心中↓ちょっと気になったら
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山岳ブンガク:慟哭の谷―三毛別羆襲撃事件

2016-03-28 23:00:00 | 解説:用語知識
摂理相克



山岳ブンガク:慟哭の谷―三毛別羆襲撃事件

クマは雑食動物です、が、草食メインの雑食だと想っていませんか?

日本にはツキノワグマとヒグマが生息しています、
どちらもドングリや栗など木の実を食べますけど、魚も肉も獲って摂っています。
そんな熊たちは味を一度でも憶えるとまたソレを食べたがります、そのため東京都内の奥多摩でもクマによる被害が問題です。

庭の柿をクマが憶えて食べにくる→遭遇×事故

人と鉢合わせして驚いたクマが攻撃してしまうわけです、
奥多摩では数年前も、世界最強クライマーを謳われた山野井泰史さんがランニング中にツキノワグマと遭遇し負傷しました。
こうした不幸な遭遇を防ぐため柿を早めに採取→干し柿にする取り組みを自治体青年団で行ったりしています。

で、こういう事故クマはどうなるか?っていうと射殺されます。
人間を襲うことを憶えてしまうと、次からは人間を狙うようになるからです。

①襲った→勝った=自分の方が強い→次からは攻撃対象
②襲った→反撃され怪我をした=敵→次からは攻撃対象

という思考パターンがクマにはあるらしく、もっと恐いのが、

③襲った→齧った=自分の餌→食べ残しは俺のモノ=所有権主張→反抗・邪魔するヤツは攻撃

これらの思考パターンが惹き起した事件が三毛別羆襲撃事件=苫前事件、
ノンフィクション『慟哭の谷』のリアルです。



大正4年・1915年初冬に北海道苫前村三毛別でヒグマによる殺人傷害事件が起きました。
死者8名・うち臨月の胎児1名、重傷3名・うち後遺症で1名死亡。
これら死亡傷害をヒグマが起こした目的は「食人」です。

事件現場になった三毛別は開拓村でした。
その村の一軒で干してあったトウモロコシをヒグマが食べ、
11月30日それを家主が狙撃したんですけど、傷を負わせたまま逃がしてしまいました。

12月9日、もう雪の開拓村は氷橋=すがばしの橋桁材を伐採し搬出する日でした。
厳冬期の北海道原野では河川が凍るため船はNG、代わる通行手段として丸太+エゾマツなどの枝葉+雪で氷の橋を作りました。
そのため開拓村の男は出払った隙にヒグマは再び集落に現れ、トウモロコシを狙うヒグマに叫んだ母子が襲われ亡くなりました。
この母親はヒグマに食害=食われてしまったわけです、ここからヒグマの食人習性が始まり次の被害者が続くことになります。

12月12日に本部編成、そして12月14日ある熟練のマタギが加害熊を銃殺しました。
この三日間に出動した討伐隊員は官民あわせ約600人、鉄砲60丁、アイヌ犬十数頭。
ただ一頭のヒグマが惹き起した被害は大きすぎました。

なぜヒグマは人を襲うようになったのか?
なぜ被害は拡大化したのか、どうしたら防げたのか?
それらを解析し未然に防ぐために事件を研究したノンフィクションが『慟哭の谷』です。

『慟哭の谷―北海道三毛別・史上最悪のヒグマ襲撃事件』木村盛武

著者の木村さんは北海道庁林務官を勤めた方です。
その職務中からヒグマに遭遇されることもあり、食人被害の現場を目撃したご経験もあります。
実際リアルにそこで生きている、その視点から過去の事件を解析していく筆致は惹きこまれ、向きあわざるを得ません。

この本で気になった点は、人食熊の頭部+体格です。
作中には三毛別の他も事例が挙げられていますが、巨体+体に比して頭部が大きいと言うクマが何頭かいました。
詳細データが無いためアクマデ推測ですけど頭部の巨大化=脳の肥大化があったのかもしれません。
そうした脳の異常があるとしたらその原因=肥大化が何によってもたらされたのか?
を解明するとクマの残虐性・食人嗜好を根本から防げる可能性があるなと。

人間も犯罪者の脳は欠損・異常が見られるケースが多いです。
この異常部分治癒を回復させる実験がイギリスやアメリカで行われました、結果、再犯率がカナリ低下しています。
どんな方法をとったのかっていうと簡単で、

栄養バランスの崩れ→脳の必須栄養素が不足→不足分を食事療法で補う→脳の正常化

ヒグマについても栄養失調は充分に有得ることです。
作中にもありましたがクマが巨体すぎるということは、

巨体=冬籠りできるサイズの穴が少ない→穴なし熊として冬もさまよう→栄養失調

ようするに・餌不足に陥る=脳に変調をきたしても不思議はありません。
クマは蜂蜜や果実など甘いモノを好むことが知られていますが、糖分=ブドウ糖が大量に消費される体質だってことです。
で、脳はブドウ糖がメイン栄養+無機質バランスで保たれている器官になります、ってことを考えると、

巨熊は冬期に栄養失調になる→冬をいくつか重ねる=栄養失調期間が長くなる→体調から脳まで異常を起こす

というメカニズムが成り立つワケです。
コレが熊の凶暴性にある原因だとしたら、森の食糧豊富+冬籠り穴の確保が予防になるのかなと。
山や森林の環境保全が課題になるワケです、かといって人間がどこまで介入すべきかは自然淘汰を考えると難題ですが。

あとは・脳の肥大化=食人により摂取された栄養素または毒素が原因、
っていう可能性もあるかもしれませんが、いずれにしても症例研究が必要になる話です。



登山者は熊鈴をつける、コレは平成の今も山の常識です。
所在を音により知らせることでクマとの鉢合わせを防ぐ=遭遇を避けることが目的です。

なんて書くとクマは臆病だしソンナ食人とか無いでしょー?
とか思うかもしれませんけど・遭難者の遺体が短期間で白骨化するって事例が今でもあります。

短期間で白骨化=野生獣に遺体が食べられた、

ってことです。で、現代日本で肉食雑食獣がどれくらいいるのか?
タヌキもキツネも雑食動物です、そしてツキノワグマも雑食で、ヒグマは今でも人身事故件数が多いです。
ツキノワグマはヒグマより小型で獰猛性も低いと思われがちですが、野生獣の死骸を食べていたという報告もあります。
ようするに・人間の味を知っているツキノワグマも存在し得るってことです。

臆病で火の気や人間を避ける、それは自然界で健全に生きているクマの習性です。
けれど一度でも人工物の味を知ってしまえば人里に近づき、オイシイ食料を求める貪欲性が臆病を超えてしまいます。
ようするに以前の習性から逸脱するワケです、そんなクマは人の気配もオカマイナシに食欲のためなら人も民家も貪婪に襲撃します。

今、ある学者が捕獲したクマを遠方に放すって取り組みをやっているそうですが、
クマの行動範囲・貪婪性・執着性・復讐心などから考えると、戻ってくる可能性と後々どうなるか恐いなって思います。
こうしたクマのリアル生態はある意味、自然界の縮図でもあります。

クマとの共生をどうするべきか?=クマの生息地である森林問題に直結するワケです。



森が食料の宝庫であればクマは人里にくる必要がありません。
それでも柿=甘い果実や、人の食べ残し=美味しいモノを知ってしまえば人里に来る可能性は大です。
ソコラヘン考えてから山歩きすると「森」にある陰翳も美しさも見られるんじゃないかなって思います。

いま登山はテレビ番組も多く流れて、ちょっと前には山ガールなんて言葉も生まれて、
ボルダリングやってるイケメン俳優はカッコいいみたいな空気もあるらしく、
山=ファッションみたいになっていますけど、

でも、山は危険だらけです、マジで、笑

遭難事故なんて当り前みたいに起きます、その大半は山を知らない人間です。
スポーツジムのクライミング施設とリアル山は違います、が、そこらへん解かっていないから事故るんだろうなとも。

クマなんか遭わないと思ってるし、
踏みこんだ落葉or雪の下が崖である可能性も知らないし、
登山道以外のルート=遭難ヶ所が多いんだよってことも知らない、だから道に迷って崖から転落するし、
食べ残し放置→クマが里を襲うことも・ビニール食べた鹿が腸閉塞で死ぬことも、タヌキたちが食品添加物で中毒死することも知らない。
山の日没が平地よりカナリ早い・南斜面と北斜面の温度差も知らないし、雪崩や雷雨の予兆も気づけない。

山は綺麗です、その美しい恩恵には危険もあります。
そうした自然の二面性を『慟哭の谷』は考えるヒントをくれるかなと。


撮影地:撮影地:森@神奈川県、湯川@栃木県、鹿@山梨県八ヶ岳山麓

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山岳点景:春呼びの花

2016-03-28 09:20:53 | 写真:山岳点景

山岳点景:春呼びの花

ミスミソウ、それからニリンソウ。


碇草、どれもが咲いたら春です。


他の花もまた合間に貼ります、笑
撮影地:森@神奈川県某所

第184回 昔書いたブログも読んで欲しいブログトーナメント
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横濱点景:遠い記憶―外交官の家

2016-03-27 20:30:07 | 写真:建築点景
遠望の丘で


横濱点景:遠い記憶―外交官の家

外交官の家、イタリア山庭園にある洋館です。


元は渋谷に建っていましたが横浜市に寄贈、移築されました。


ダークブラウン×白が基調のトーンは重厚な静謐が佇みます。


玄関扉です↑描かれた紋章が格調高さを醸します。


ダイニング↑ランプシェードの朱色がモノトーンに映えます。
その片隅に活けられた猫柳×土物の花器が春の初めらしくていいなと、笑


なぜ「外交官の家」なのか?は屋敷の主が外交官だったからです。
明治維新のころ活躍した人で、そんな時間をたどるよう窓は海に面しています。


方角で港も写りこめます、が、挿絵写真なので敢えて庭木だけです、笑


この家はどこを撮っても光の陰影が重厚です。


横浜の洋館は格天井をよく見ますが、ここは和風のトーンが強めです。
日本人の主に合せたのかもしれませんね、笑


二階の小部屋は屋根裏みたいな静寂と温もりがあります、この家でいちばん好きな空間です、笑


第191回 1年以上前に書いたブログブログトーナメント
撮影地:外交官の家@神奈川県横浜市

写真たちは小説の挿絵に遣います、別アングルで既出もアリです、笑

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横濱点景:Peacock Blue―ブラフ18番館

2016-03-26 07:45:08 | 写真:建築点景
孔雀羽の館



横濱点景:Peacock Blue―ブラフ18番館

ブラフ18番館、ピーコックブルーの窓枠×白壁が惹かれます。
ピーコックは孔雀=孔雀の青い羽根色って意味です、この窓枠が好きでココで撮るのはイキオイ窓だらけになります、笑



ここの庭は染井吉野と公孫樹が植えられているんですけど、春の薄紅も秋の黄金もピーコックブルーと映えます。
この↓アングルは連載中の小説で挿絵につかっています、つかったのは初秋に撮ったモノなので雰囲気ちょっと違うんですけど。



窓の内装はミントグリーン、日本家屋ではあまり使わない色ですけど横浜の洋館ではよく見ます。



白×あわいグリーンは落ちついた印象×涼しげです、高湿高温になる日本の夏を色覚から過ごしやすくさせる工夫かなと。



白×グリーンの内装は花を映えさせます。
西洋では家に花を欠かさないそうですが、それが色調からわかるなと。



ダークブラウンの家具もまた白×グリーンと調和します。
そんな家具の中この↓コーナーがいちばん好みです、笑



シンプルな家具たち、でも細部の彫刻がアンティークらしい風格と温もり優しいです。



照明器具もクラシカル、昔の光が再現されます。



飾られる花はその時折々にきれいです。
個人的な好みでは・この家は白花がいちばん合うなー思いますけど、笑



ダイニングの窓、古ガラスの光やわらかです。



観光客も多い横浜洋館、それでも古い静寂は佇みます。


撮影地:ブラフ18番館@神奈川県横浜市

写真たちは小説の挿絵になる予定です、笑

ちょっと洋館散策よかったら↓
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時限日記:春眠、時を選ばず

2016-03-25 23:10:05 | 写真彩々
いま寝ていました、パソコンの前で、笑

あれこれ忙しかったココントコ、
それでも今日はひさしぶりに山手を歩いて、
カナリ歩いたその疲れが出ちゃったのか、パソコンうちながら寝ていました、笑

ソンナワケで加筆校正また明日、
ってだけではナンカ悪いので、悪戯坊主を貼っておきます、笑



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