このごろ、ブログへ書くものが、だんだんと増えているような気がしまつ。
一日、ひとつにしておけばええと思うのでつが、なぜか書かずにはいられない、あたしの悲しいサガなのね。
ということで、今日も2発目。
あたくしの長男は、今高校2年生で、吹奏楽部に所属しております。
入学時、かつてあたしが吹奏楽部だったことに起因してか、彼も吹奏楽に入ることを決めました。
そこからが、ひとつの物語になるわけですが、あたしが中学のときトロンボーンを吹いていたということを覚えていたためか、彼もどうやら、第一希望にトロンボーンと名乗り出たそうです。
ところが、このところの吹奏楽部は、ずいぶんと人気が高いらしく、なんと新入生が、50人も入ったらしい。
で、聞くと、それぞれが、中学からの経験者らしいのでした。
そのため、これまで楽器なんてものを触ったこともない、うちの息子は、第一希望どころか、第二希望、第三希望も、ことごとく拒否されまして、結局誰もやり手のいない「チューバ」という楽器が割り振られたのでした。
こういうやつでつ。↓
はっきり言って、でかいし重いし、低い音しか出ないので、およそトランペットやサックスのように、表舞台で活躍し、女子高生から熱いまなざしを受けるという、若人の憧れの楽器とは、とてもいえない楽器だったのでございます。
それでも、しかたなく、彼は練習に取り掛かったのでした。
しばらくすると、なにやら、熱が入ってきたようで、朝もはよから、部活のために、学校へ行くようになりました。
ある日、彼に、
「このごろやる気になっているようだが、どうかしたのか?」
と、あたし。
すると、
「うん、おとおさん。
3年生で、女の人なんだけれど、自分のチューバを持って、毎日電車で通ってくる先輩がいるのだよ。
その先輩を見ていて、すばらしいと思うようになったのだよ。」
と、言いますた。
良い師、良い先輩に恵まれるということは、とてもええことだと、その時のあたしは、大変うれしく思っておりますた。
一年生も、終盤になったある日、彼があたしに切り出しました。
「おとおさん。
ボクも、自分のチューバが欲しいのだよ」
・・・なぬ?
「学校のチューバは、なんとよその小学校からの借り物で、ボクは、自分のチューバが、やっぱり欲しいのだよ」
大変力強く、彼は言いますた。
思い起こすと、あたしは高校入学のときに、同じようなことで、父に買ってもらったものがあります。
「おとおさん。
ボクは、英語の勉強がしたいので、リンガフォンが欲しいのだよ。
(リンガフォン・・・似たような年代の人なら、わかると思いまつが・・・)
そして、リンガフォンで、英語を聞くために、ステレオも欲しいのだよ、
おとおさん」
こうして、40年前に、当時20万以上するステレオを買ってもらったことがありますた。
今、同じようなことを繰り返す、親子でした。
あれやこれやと、親子の会話は続きましたが、結局、あたしも、そういう年になったのだなぁと言う思いもあり、彼にチューバを買ってあげることにしました。
念願のチューバでつ。
「せっかくだから、お前が吹いているところを撮らせてくれ」
と、あたし。
・・・「うざいよ」
と言って、彼はいなくなりますた・・・
現在87歳の父も、同じような思いをしたのでせうか?
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