仕事の道楽化

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自転車のライトにこだわる理由

2015年10月10日 | ブログ
 自転車が好きである。夜にも乗ることがある。当然ライトにもこだわる。かなり明るいライト(電池式、LED)を付けている。

 明かりにこだわるのは、中学生の頃、かなり怖い体験をしたからである。

 あれは、ちょうど今頃、秋のことである。

 十五夜の準備をした帰りだった。昔は、中学生が十五夜のお祭りの準備をしていた。廃品回収をして景品代を集める。文房具やお菓子を買って、十五夜の際の相撲の景品にする。

 翌日のお祭りの準備を終え、夜8時頃だったかなあ・・・自宅へ向かった。

 お祭りがある地区の公民館から自宅までは距離にして1キロメートル弱。下り坂のあと、平坦な道路が続く。

 下り坂でスピードを付ければ、あとは漕がなくても自宅に着く。

 ライトを付けると、スピードが落ちてしまう。ライトを付けるには、ダイナモを回さなければならず、重くなるからである。(最近の自転車にはダイナモはないだろうなあ。)

 ダイナモなしで、つまり無灯火でスピードを出した。秋の夜風が気持ちよい。

 下り坂を終え、一番スピードが乗っているときに、その事故は起こった。

 前方20mに、赤い電球のようなものが見えたのである。はじめは何か分からなかった。分からなかったけれども、よけないとぶつかると思い、ハンドルを枉げたけれども、スピードが乗りすぎていたため、自転車ごと斜めにこけ、そのままのスピードで回転しながらこけて進んでいった。

 柔道部に入り、受け身だけはかなり練習させられていたので、頭は打たなかったけれども、手も足も傷だらけになった。

 さっきの赤い光は何だったのだろうと思い、光が見えていたアタリを見ると、またその赤い光が強くなったり弱くなったりしている。

 近づくと、酔っ払ったおじさんが、

「どげんした?」

 とたずねてきた。手には、たばこを持っている。

 さっきの赤い光は、タバコの火だったのだ。

 もしぶつかっていたら、自分だけでなく、おじさんも大けがをしていただろう。

 ちょうどおじさんがタバコを吸って、光が強くなったときに自分が気付いてよかった。

 もしちょっとでもタイミングがずれていたら、おじさんに大怪我をさせていただろう。

 それ以来、自転車の明かりは付けるようになった。

 この体験は、一種のトラウマになっていて、夕方自転車に乗るときは、早めにライトを付けてしまう。

 相手にぶつからないようにするとともに、周りの人にも自分の存在、自転車の存在に気付いてほしいからである。

 これからも、自転車のライトにはこだわるだろう。

 最近の自転車のライトは深化している。ただ照らすだけではなく、点滅して自分の存在、自転車の存在をアピールしてくれるライトもある。
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