仕事の道楽化

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年取った者の心構え

2016年08月20日 | 修養
 串間市には、幸島という小さな島がある。

 この島は、ある生き物で有名である。

 それは、「サル」である。

 幸島での研究から「人間以外の動物にも文化がある 」という説が初めて出された。

 その研究を推進したのが、三戸サツエ氏である。この方は、サル一匹ずつすべて名前を付け、親子・兄弟関係を記録し、家系図も作るといった手法を取り入れた。個体識別法というそうである。

この方の書いた本を最近読んだ。

「幸島のサル」

 「わたしの孫は100ぴきのサル」

 である。

特に勉強になったのは、次のエピソードである。

 ある一匹の若いサルが芋を洗って食べ始めた。綺麗になるだけでなく、塩味が付いておいしくもなる。

 しかし、ボスザルや年取ったサルたちは、、この新しい方法を真似しなかったそうである。相変わらず古い、手間のかかる方法で芋を洗っていたそうである。

 それからも、おいしくえさを食べるための新しい方法が生み出されるが、決まって若いサルが発見し、広める。年をとったサルは、新しい方法を真似しない。

 このエピソードは、人間社会にも当てはまる気がする。

 新しい文化を若者が生み、広める。年取った者は、その文化を認めようとはしない。

 自分は、どちらかというと「若者」ではなく、「年取った者」の方に近づいてきた。

 これからの自分が心がけるべきは、新しい文化をむやみに否定したり、広めるのをストップさせたりしてはならないだろうなあということである。
コメント
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