3月の最終土曜日の30日、越ヶ谷にお住まいのKM1Vさんのお宅を訪問してきました。KM1VさんとはPhilewebミーティングinTokyoで2回ほどご一緒させていただきました。お誘いをいただき、オフ会の運びとなりました。越ヶ谷と言えば昨年11月のCENYAさん訪問が思い出されます。東京を跨いだ埼玉⇔神奈川の交流ですが、田園都市線~半蔵門線~東武伊勢崎線の乗り入れの関係で、ほぼ1本の電車で向かえます。この日は寒の戻りで、オフ会中もストーブが必要なほどでした。もっとも、そのおかげで桜は長持ちしたのではないかと思われます。
KM1Vさんのハンドルネームの由来は、Rey Audioの小型SP、KM1Vです。SP以外にもアンプ群、DAコンバータもRey Audioで揃えられています。根っからのRey Audioファンですね。私自身がRey Audioあるいは木下氏の存在を知ったのは、評論家の山口さんの記事だったと記憶しています。なかなか聴く機会に恵まれず、漸く、初めての鑑賞となりました。KM1Vさんは社会人になられてから比較的早い段階でKM1Vを導入されています。世代的にはほぼ一緒ですが、私よりもずっと長くて深いオーディオ歴をお持ちです。
この日は全てMacでのファイル再生となりました。再生ソフトは、概ね「Audirvana」でしたが、DSD音源は「TASCAM Hi-Res Editor」で再生しました。PCオーディオの流派は別れますが、Mac派は案外少ないというのが私の印象です。
KM1Vさん、本来であればマランツのCDプレイヤーCD-94 Limited(最下段)を登板させたかったそうです。改造もされているようで、GRFさんのCD-34を思い出しました。Macに納められた音源はほぼハイレゾです。CD規格の音源は私の持ち込みファイルぐらいでした。普段CDをリッピングすることは無い、とのことでしたので、CDプレイヤー(トランスポートとして使用)への厚い信頼を感じます。オフ会前に調子が悪くなったのは、少々残念でした。Macから先はワイスのDDコンバータで受けてRey AudioのDACへ渡します。
Rey AudioのDAC R-DACと、プリアンプMSP-1です。DACは昨今のPCオーディオが普及される以前の機種で、USBで受けることができません。かなり前からデジタル再生を、セパレート式で組まれていたことが分かります。プリのグリーンが渋いですね。
Rey Audioのパワーアンプです。フランスのメーカーJFMとの共作です。直近、修理のためにフランスを往復したそうです。バカンスのあおりもあって、かなりの期間、音楽無しの生活を強いられたと伺いました。代替機では音楽を聴く気がしないとか。
そしてKM1Vです。13cmのウーハー×2が上下対象に付いています。これを仮想同軸と言うのか分かりませんが、元祖らしいです。イルンゴ製のスタンドもピッタリとマッチしています。お部屋は6畳でSPは長辺配置、セッティングは内振りです。この点ではKYLYN(キリン)さんも同様ですね。この写真はちょうどリスポジから撮りました。リスポジは後ろ壁ギリギリですが、SPを前に出していますので、かなりのニアフィールドリスニングです。Rey Audioからもっと大きい部屋をイメージしていましたが、意外と言えば意外でした。
休憩を挟んで約4時間半、長丁場で聴かせていただきました。前半はKM1Vさんの音源、途中、私の持ち込み音源を挟みました。全般に女性ヴォーカルが多かったですね。歌い手と対峙するような再生です。音場はSP間に形成され、口は若干大きめに感じました。素直で聴きやすいヴォーカルが目の前に現れます。たまに家でも聴く、上白石萌音の「なんでもないや」がスーッと入ってきました。ドラムのタイトさ、低音の躍動感は、こちらの想像通りでした。ヴォーカルのナチュラルさと、良いコントラストになっていました。
アンプが修理から戻ってまだ日が浅いこと、一押しのCDプレイヤーが不登板だったことから、KM1Vさんもベストでないことを気にされていました。この点は、次の機会の楽しみとさせて下さい。サウンドも去ることながら、Rey Audioへの愛情、電源環境への拘り、機器を永く使う姿勢など、KM1Vさんのオーディオへの想いが伝わってきたオフ会でした。出音や現物に接して、そして直接、会話して感じることも多かったです。同じ世代の技術系同士というのも、一因だったのかも知れません。今回はお招きいただきありがとうござざいました。
初夏の頃にはなりますが、電車1本で(笑)、横浜へも是非、お越しください。