1月22日まで10日間ほど中国出張に行っていました。行く前から新型コロナウイルスのニュースは取り上げられていましたが、ここまでの大騒ぎになるとは、予想していませんでした。訪問先の山東省が武漢から離れていることもあり、現地は平静でしたが、それでも日に日に話題が大きくなるにつれ、緊迫感が出てきました。帰国段階では青島でも感染者が見つかりました。日本に戻って以降、私自身の体調には問題はなく、帰国の翌日から出社しています。流石に会社でも、中国への出張は原則、延期となりました。いち早い鎮静化を願うばかりです。
14日の成田です。どうやら今年は、羽田ー青島便が開設されるようです。それまで成田発を受け入れざるを得ません。余裕を見て空港近くのホテルに前泊していますが、羽田だとそれが不要になります。こちらも待ち遠しいです。
さすがに中国は日本より寒く、お昼でも氷点下の日もありました。あまり冬らしい日が無かったので、個人的にはピリッとした空気感は好ましかったです。池に張った氷を見るのも久しぶりでした。もっとも数十年前を知る人からすると、それでも暖かいそうです。温暖化の影響は当然ながらグローバルに表れています。この時期、中国では旧正月いわゆる春節が直前に迫っていました。青島国際空港には新年を祝うオブジェクトも造られていました。ビデオテープを巻き戻したような感覚です。
春節前の大移動を実際に見るのは勿論、初めてです。里帰りだけでなく海外旅行に行く人も多いようです。日本でも盆と正月は同じような光景となりますが、延べの移動人数が30億人ですから、スケールが違います。
機内では音楽を聴きながら読書することが多いです。飛行中の騒音に加え、音もオーディオと雲泥の差がありますので、まさしくBGMです。たまたまですが、みすず書房の2冊を持ち込みました。「サードプレイス」は家庭、職場とは異なる第3の居場所を指しています。ネット時代以前の本なので、やや古さも感じますが、第3の居場所の大切さは実感しています。詩人、荒川洋治さんのエッセイをここ数年で読むようになりました。これは荒川さん自身による本の紹介です。ますます本を読みたくなる本です。青島と成田のフライトは3時間で、読書にぴったりです。
というわけで、間一髪のところ、日本に戻ってきました。