1月に間一髪中国から戻った記事を書いてから、早2か月になります。ここまでウイルス騒動が大きくなるとは正直思ってもいませんでした。2月下旬からは在宅勤務の割合が増えました。PCで普段通りに会議できますし、往復の通勤時間が丸々浮くので1日の時間が増えたような錯覚すらあります。働き方改革と言われてそれなりに経ちますが、新型コロナで後押しされた格好です。在宅が続いて、通勤によりオンオフを切り替えることも意味があるなぁ、と思い直しました。ともあれ、電車の中のピリピリとした空気感、早く無くなって欲しいものです。
久々にオーディオ機器の話題です。OCTAVE のプリメインアンプV40SEを導入して、10年以上が経過しました。ちょうどブログ開設の頃で、まさしくひと昔前の出来事です。長らく横浜のVienna Acoustics fanを名乗っていますが、横浜のOCTAVE fanでもあるわけです。2018年にはやはりOCTAVEのプリアンプ HP 300SEを導入、音作りの中枢にOCTAVEのアンプが位置することになりました。V40SEは現在パワーアンプとして使っています。この10年大きな故障もなく、ドイツの武骨なアンプを導入して本当に良かったと思っています。
OCTAVEの存在を知ったのは、2007~2008年頃でした。当時、オーディオ熱が少しずつ上がってきた時期で、ステレオサウンドをはじめとするオーディオ誌をよく眺めていました。「真空管らしからぬ涼やかな音」といった表現が記憶にあります。勿論、オーディオ誌の評判だけで決めるわけにもゆかず、ダイナミックオーディオで試聴したのが2009年の暮れでした。以後、導入まで4回ほど試聴を重ねたとあります。決して安くないので、納得するまで聴いたのでしょう。実際は、納得より思い切りの要素の方が強かったような・・・(苦笑)。懐かしい話です。
私は部屋が音で満たされる感覚が好きです。音楽に包まれているように感じられます。ライブとも違う、オーディオでしか味わえない感覚です。一方で、一音一音の躍動感、粒立ち、消え方といった細部に聴き入りたいという要望もあります。当然、アンプだけでなく上流(ソース機器)、下流(スピーカー)の総合力が問われますが、アンプが描く風景は、確かにあるように思います。結局、人が感じるのは力学的、機械的な振動です。スピーカーに加えて部屋、エアボリュームを相手にしなければならいないわけです。アンプの支配力を知った10年とも言えます。
私自身、現在の音が、真空管の音という認識はありません。「らしい、らしからぬ」を意識しないまま、10年間聴き続けてきました。真空管の寿命による交換はありましたが、それは想定内ですし、交換頻度も許容の範囲でした。海外製品だけにサポートは気になる点ですが、幸い、フューレン・コーディネートさんでの扱いが継続しています。訪問させていただいたオーディオ仲間にも、OCTAVEユーザーさんがいます。それなりに日本に受け入れられたアンプなんだと思います。以前より値段が上がっているのは気になりますが、日本でのビジネスの継続を期待しているところです。
横浜は昨日、桜の開花と入れ替わるように、雪が降りました(今シーズン初めて?)。暖冬ももう終わりでしょうか。