天狗山登山の翌日、2年半ぶりにK&Kさんのお宅をお邪魔しました。K&Kさんとお会いするのは昨年のGerman Physiks 友の会、以来1年ぶりです。厚木駅でピックアップいただき、ご自宅へ向かう車中にて、近況等会話させていただきました。恒例の海外での山旅行ですが、今年はグリンデルワルド方面へ行かれたそうです。私も遥か昔、学生時分の欧州旅行で訪れました。当方の33年ぶりの槍登頂、オーディオ近況、交流の近況など話しているうちに、ご自宅へ到着。以前、何度か丹沢登山でもお世話になった奥様に笑顔で迎え入れていただきました。
最初の訪問の時と同様に、奥様お手製のサンドイッチ、サラダをお昼にいただきました。他にもお酒の効いたケーキ、コーヒー、紅茶と至れり尽くせりで恐縮しました。ごちそうさまでした。昼食後、一段落したところで、音楽室兼オーディオルームへ。SPや機器の配置は変わっていないようでした。それでも、前回から2年半です。デジタルプレイヤーの入れ替え、2台目のアナログプレイヤー導入、機器のチューニングがありました。仮想同軸システムがほぼ完成し、その上で更なる音の追い込みをされた2年半、だったのだと想像します。
スピーカー保護用リレーをMOS-FETスイッチに交換・・・と聞いてピンと来るほど知識がないのですが、パワーアンプの保護回路の部品を交換されたようです。K&Kさんは、サンスイのアンプで、マルチアンプのシステムを組まれています。部品の劣化は長期使用において悩ましい問題ですが、腕をお持ちのK&Kさんはご自身で打開されたというわけです。といは言え、重量物のアンプをラックから取り出し、部品交換、しかも4台(6台?)となると相当なご負担だったと思います。こういった拘りが、詰まるところ音として表れるのでしょうね。
上流の機器群です。デジタルプレイヤーは前回、OPPO、BDP-105D JAPAN LIMITEDでしたが、UDP-205へ更新されていました。これによりDACチップがES9018からES9038Proへ変化しています。UDP-205は既に生産が中止され、OPPO自体もビジネスから手を引くとなると、先が心配ではあります。特にマルチチャンネルでの再生に拘られているK&Kさんにとっては気になる点だと思います。UDP-205が長く健在であることを願っています。
こちらが新たに導入されたアナログプレイヤーです。ビクターのQL-Y55Fで、DL-103付きで大変リーズナブルな値段で購入されたとか。アームの根元に見慣れないボックスが見えます。低域の共振を抑える機構とのことで、オイルではなく電子制御で実現しているのが特徴です。サブウーハーの使用、反りの大きいレコードなど条件が重なると、共振の問題が起こるケースがあるそうです。PhilewebにK&KさんがQL-Y55F導入記を上げています。アナログ全盛期かつ末期のオーディオ業界を支えた技術者への尊敬、愛情が詰まっています。
前回訪問時にもSPの下に敷かれていたウェルフロートQuad Ringです。フルコンメカへ強化されたようです。拙宅ではトールボーイの足元に使っていましたが、SPがフラフラするため外しています。この当たりは、次回拙宅にて会話いたしましょう。
前半はK&Kさんのデジタル音源をカジュアル路線→クラシックの順で聴かせていただきました。同じクラシックでも私が普段聴いている作曲家とは時代が、ほぼ重ならないので、新鮮でした。シューベルトあたりが時代の境になるでしょうか。おやつ休憩後は私の持ち込み音源をかけていただき、締めはQL-Y55Fのお披露目という流れでした。デジタル音源は画面からフォルダ/ファイルを選択して再生します。前回は出だしが途切れないようケアが必要でしたが、今回はそう言ったこともない様子でした。
定番の手島葵の「テルーの唄」は、一聴、声の消え際に、違いを感じました。余韻がこれまで聴いたより深かったです。デジタルプレイヤーの差異か、あるいはアンプの部品の効果と思いました。ピアノの作品が多かったのは、K&Kさんの拘りに加え、自信もあったのではないかと思います。冴えたピアノにしばし聴き入りました。オーケストラも広がり、下支え十分で楽しめました。全体的に音の押しが強くなり、同じくサンスイアンプを使われているケニティーさんのサウンドがオーバーラップしました。2年半の積み上げを感じた次第です。
締めはアナログレコードです。K&Kさんの青春時代にタイムトリップしました。山崎ハコのベスト盤『軌跡』を、片面かけていただきました。かつて読んだ「青春の門」を思い出しながら、「織江の唄」に浸りました。信介しゃん・・・切ないですね。
前回もかけていただいた、やまがたすみこです。それだけ思い入れが強い作品なのでしょうね。5枚目の作品で、フォークからシティポップへ移行しています。バックの演奏陣も充実。「風に吹かれていこう」の頃より垢ぬけています。さて、QL-Y55Fです。システム下流部の援護があるとは言え、その説得力ある音に感心しました。これではGT-2000の出番が無くなるのではと思わせるぐらいの、サウンドです。導入にかかった費用を伺い、2度びっくりです。オーディオ、特にアナログは情熱が音になりますね。
K&Kさんが石井式の音楽室兼オーディオルームを造られて15年が経過したと、philewebの記事で拝見しました。HS-500、マルチチャンネル、マルチアンプ、エンジニアとしてのご経験、直近のオーディオ交流・・・いくつもの要素が重なりK&Kさんのサウンドが創られています。どこの山を登るか、どう登るか?オーディオの場合、全く自由なのが面白いところです。K&Kさんの場合、おそらく頂上付近からの眺めを楽しまれつつ、歩かれていることでしょう。私自身のこの先のオーディオについても考える良い機会となりました。ありがとうございました。
オフ会終了後、厚木へ移動し、串カツやさんにて感想戦を行いました。いままでのK&Kさんのイメージより飲まれていたので、少々驚きました。オーディオ、人、音楽と話が弾みましたね。来月のご来訪、楽しみにしております。
先日はお世話になりました。アンプの調整をせかしてしまったようですみませんでした。前回訪問時でも完成度を感じましたが、今回は更に上乗せがあったように思います。ヴォーカルの消え際、ピアノの質感、あとはオケの楽しさに、表れていました。
2代目のアナログ機器もすっかりシステムに馴染んでいましたね。短い期間に仕上げられたことに驚いています。
ウェルフロートは、トールボーイをQuad Ring 3点で受ける不安定さを回避する形となりました。経緯はこんど拙宅にてお話します。
詳細なオフ会記録にまとめ上げていただいてありがとうございました。
ウチの最新の状態でじっくり聴いていただけて良かったと思っています。
前回との差を感じていただいたのはうれしかったです。
アナログは1980年代初めのテクノロジーの寄せ集めで、プレーヤー本体についてはあの購入価格なのでどんな感想をいただけるのかヒヤヒヤものでしたが、ちょっとほっとしています。
アンプの改造はまだ高音、超高音用の4台は終わったのですが、さらに大きな低音用の3台が残っていて今取組中です。
重量を考えると頭が痛いのですが…(笑)
vafanさんはスピーカー下のウェルフロート外されちゃったんですね。今度おうかがいするときにその辺のいきさつについてもお聞きしたいと思っています。
よろしくお願いいたします。