珠玉の音楽に囲まれて

オーディオのこと、音楽のこと、思いついたまま記していきます。
by 横浜のVienna Acousticsファン

BOさん宅、再訪

2015-05-10 08:55:48 | オフ会
例によって今年のGWもあっという間に終わってしまいました。全般的に天候もいい爽やかな連休だった印象です。連日のオフ会のスタートは地元のBOさん訪問でした。5月3日、お昼を済ませて最寄駅にて待ち合わせ後、奥様の運転する車でお宅に向かいました。BOさんは同じ横浜市北部にお住まいで、昨年の相互訪問以降、交流させていただいています。年末の一諾千金の怠け者さん訪問や、5日のGRFさんの拙宅来訪時にもご一緒いただきました。お宅を訪問するのは昨年のGW以来ですからちょうど1年ぶりとなります。ちなみにBOさんのハンドルネームはBang & Olufsenから来ています。

昨年からお使いの機器は変わっていません。こちらのオーディオ部屋は3階あるうちの1階(玄関が真ん中の階にあるため地下室のような印象)にあります。拙宅とは対照的に、広いお部屋を短辺配置で使われています。SPとリスニングポジションの距離は3m以上あるでしょうか。余裕ある配置が羨ましくもあります。機器は同じですが、背景が昨年の写真と変わっていますね。背景全面を覆っていた黒い布がなくなり、SPの背後のみ、えんじ色の布が掛けられています。梅の花の絵も空間に落ち着きを与えています。愛用のSPはB&Oの仮想同軸型のトールボーイで、製造から30年経過しています。


SDTrans384で、SDカードに格納されたWAVファイルを再生します。下部のベアリング方式のインシュレータも昨年と同様です。操作も昨年に比べる慣れたようで選曲もスムーズでした。


珍しいB&Oのアナログプレーヤーです。リニアトラッキングは、洗練されたB&Oのイメージにも合致しますね。嘗て持っていたレコードは処分されたそうですが、同じアルバムを中古で買い始めたとか。そんな1枚からArt Pepperの名盤「Modern Art」を聴かせていただきました。


最近、BOさんご自身のCDの購入は減っていると聞きました。内容のあるお手持ちのコレクションで足りてしまうそうです。渋い選曲なので購入の参考にしています。昨年のベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲/シェリングがそうでした。左下のワンポイントステレオ録音のヴィブラホンは、サウンドの確認に向いてそうな予感です。北欧のOPUSというレーベルで、以前、ステレオサウンドが輸入販売していました。HMVで購入可能です。写真にはありませんが、ベートーヴェンのピアノ協奏曲/ミケランジェリと併せて早速購入しました。


機器は昨年と同じでもサウンドには違いを感じました。空間が広がりました。昨年の記事では、反射は控えめと書いていましたが、背面での吸音が弱まったためか響きが増して音場形成にも影響したようです。クラシックとりわけオーケストラを優先するなら望ましい方向ですね。これは正解/不正解という話でなく、例えば楽器の音色を聴くことを重視すれば、部屋の影響を受けることはむしろデメリットになる・・・BOさんのコメントです。オーディオは制約の中でベストをつくす趣味だと最近つくづく思います。ベストの基準が経年で変化するので、なかなか矛が収まらないのですが(笑)。

"セッティングが決まると音像が動かずサービスエリアが広がる"は、よく目(耳)にするフレーズです。上述のThe Lars Erstrand Sessionsのヴィブラホンが正しくこの状態でした。面白いので立ち歩いてみました。移動した方向に虚像が動くものと思い込んでいる耳には、とても新鮮な現実でした。厳密にはリスナーの動きに比して像の動きが極めて少ないと言うべきかも知れません。推測ですがSPからリスニングポジションまでの距離が十分長いことが寄与していると思います。ニアフィールドの拙宅だと像は崩れずとも動きは生じそうです。盤が来たら早速実験してみましょう。

BOさん、初夏の楽しい午後をありがとうございました。奥様のお料理においしいシャンパンと日本酒までご馳走になり、至れりつくせりの状況に恐縮です。六本木のお店にも、近くやってくる記念日に行ってみようかと思います。
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鳴神山(桐生岳、仁田山岳)in群馬

2015-05-07 06:07:18 | その他
5月3日から9日までの間にオフ会が4件入っていて、例年より慌ただしいGWとなっています。天候のいい日が続いているので山も増やしたいところですが、今年のGWは唯一5月2日のみです。大学時代の山仲間3名(男2、女1)で、群馬、桐生の鳴神山に登ってきました。初夏の陽気の下、珍しいカッコウソウに加えてヤマザクラ、ヤマツツジ、そして眩しい新緑を楽しんできました。登山後は都内の居酒屋にて打ち上げです。下山の後の宴会は学生時代からの習慣ですが、さすがに当時のような安酒志向ではなくなりました。


鳴神山は標高1000mに至りませんが、花が豊富で群馬100名山に選ばれています。鳴神山は桐生岳・仁田山岳の総称です。桐生岳の方が展望がよく、昼食は桐生岳でとりました。空気が澄んでいれば富士山や八ヶ岳、筑波山、さらにはスカイツリー見えるようです。春は晴天でも見通しが悪いのが残念です。それでも上州や日光の名山を見ることができました。こちらは上州武尊山です。


日光の奥白根山です。豪雪地帯の南部だけあってこの山だけは雪をまだ残していました。


コントラストが低いですが、中央の台形の山が日光の男体山です。このところ各地の名山の麓に知り合いのオーディオファイルありの状況になりつつあります。この近辺ですと、くーちゃん3003さん、にらさんの顔が浮かびます。


今回の山行のハイライトは、展望というより稀少なカッコウソウの観賞です。この地域にしか存在せず、地元の方が保護に力を入れています。登山日と開花時期がぴったり合いました。生存のためにはできるだけ親は多様な方が望ましいのですが、絶対数が少ないために多様性を確保できません。その分、人手で厚い保護をしているわけです。この日も地元のガイドさんが2人待機して、パンフレットを配っていました。


カッコウソウは樹木に覆われた比較的日の当たりにくい斜面に群生していました。勿論、ロープで囲まれていて中に入ることはできません。何かコマクサの群れを彷彿させます。


でもズームにすると、こんな表情です。カッコウソウはサクラソウの仲間です。


新緑も楽しみでした。桐生岳の頂上からのズーム写真ですが、点在する白い木はヤマザクラです。登山ルートでもヒラヒラと花びらが舞っていましたが、散在するヤマザクラが供給源となっていたのでしょう。こうして見渡すと、常緑樹と落葉樹の違いがよくわかります。


新緑とヤマザクラです。五月晴れの青空が眩しいですね。


公園だと何となく人工的な雰囲気を感じるツツジですが、こうして山に単独で生える姿には素朴さがあります。先日の徳島・剣山では実に多くの藤の花を見かけました。藤は公園だと整った印象を受けますが、野生では木に自由に巻きついて、逞しささえ感じさせます。カッコウソウとは対照的です。公園の姿はあくまでも仮というわけです。


山の空気を吸って、昔話に花を咲かせて、いいリフレッシュとなりました。翌日から3日間連続のサウンド交流です。
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2Hさんを訪ねて

2015-05-06 09:22:27 | オフ会
剣山登山の翌日も素晴らしい天候となりました。2Hさんとのサウンド交流は午後でしたので、午前中を桂浜見物に当てました。高知駅から桂浜まではかなり距離があるため、とさでんのバスで移動することとしました。バス停までの途中、はりまや橋の脇を通りました。こちらは平成10年完成とあるように、観光向けに作られた橋のようです。すぐ近くにある路面電車が通る、はりまや橋にしても、立派な姿を期待していると肩透かしの感が残るかも知れません。2Hさんとの会話でシンガポールのマーライオンの話が出ましたが、期待もほどほどに由来を知れればよし、とすれば、がっかり度合いも減ることでしょう。


桂浜のバス停を降り、案内に従って太平洋を見渡せる高台に登ると、有名な龍馬像があります。想像以上の大きさに驚きました。写真には映っていませんが、すぐ右隣には櫓が組んであり、1コインで龍馬の横顔を見ることもできます。横からですと随分と表情が優しくなります。私は熱心な龍馬ファンではありませんが、司馬遼太郎の「竜馬がゆく」は10年ほど前に読みましたし、大河ドラマの「龍馬伝」も通年で見ました。およその生涯は頭に残っていますが、近くの記念館でざっとおさらいです。各方面へ宛てた手紙や、各方面から人物評を通じて、激動の生涯を再確認した次第です。


高台から階段を下って桂浜に出ます。絵になる光景ですね。急に波が高くなることもあり、海辺に近づかないようアナウンスがされていました。


土佐から見る太平洋、格別です。青が鮮やかですし、何より広いです。このような光景が龍馬の想像力を育んだのでしょうか。


桂浜から再びバスに乗り、高知駅で2Hさんと待ち合わせです。これまで訪問したオーディオファイルでは一番お若いと思われます。どのサウンド交流でも最初は緊張するものですが、落ち着きのある、それでいて話のしやすい方で安心しました。お昼はジャズ喫茶か海鮮系かの選択肢があったようですが、2Hさんにお任せして、後者のおらんく家へ。前日に続いてここは鰹の一択です。珍しい鰹のコロッケ定食をいただきました。アルコールもお勧めいただきましたが、ここは食べる方に専念です。土地柄か、高知はお酒を飲む機会が他の地域より多いそうです。


たたきも追加でオーダーしました。リーズナブルで美味しいランチの紹介、ありがとうございました。


食後、地元のオーディオ店、シキデンに寄り道しました。地方都市のオーディオショップの名前はネットや雑誌の宣伝でも拝見します。郡山、静岡、浜松、名古屋、岡山、広島、北九州・・・。高知だとまずはシキデンとなるようです。オーディオ愛好家が集まる場にもなっているようで、2Hさんも音源情報を得たり、人とのネットワークを築いたりと、活用している様子でした。東京や大阪に出るのが難しい分、逆に地元のオーディオ店を大事しているとも言えますね。フロアも広く立派な店舗構成に驚きました。この日はちょうどエアータイトのデモンストレーションをやっていました。


郊外の戸建てを借りている2Hさん、6畳の和室を確保してシステムを組まれていました。かつては平行法に取り組まれていた2Hさんですが、現在は45度の交差法にされています。滋賀のミネルヴァさんに続いてSPをきっちり内側に向けているお宅を訪問したことになります。音場表現に拘りを持たれているようで、GRFさんのブログ等を読み自身でトライされている様子でした。ラックを使うとSP間の空間を占めてしまうので、敢えて使わずに機器を床に展開されています。このことも音場形成にはプラスで効いてるとのことでした。映像もオーディオレベルの音で楽しめるシステムになっています。


お使いのSPはマジコのフロアスタンディング型のV3です。このところのオーディオショウで耳目を集めているSPの代表です。訪問先での視聴がようやく叶いました。V3自体は少し前のシリーズのようで、現在浸透している金属系部材のがっちりしたエンクロージャーのタイプとは異なります。アルミと木材のハイブリッドで、すっきりした音ながら温かみも含んだ音に聴き心地の良さを感じました。


SACD/CDプレイヤーはエソテリックのフラッグシップK-01です。ファイル再生もいずれはとお考えのようですが、まだディスク再生優位を感じられているとのことでした。これまでの多くの訪問の経験から、ディスク再生もファイル再生もきちんと取り組めば差がないというのが私の実感です。その意味では2Hさんが時勢に流されずに、ディスク再生に拘られていることを、とても好ましいと感じました。


オーディオデザインのプリアンプDCP-210です。音量調節はアッテネータ式です。


普段お使いのパワーアンプは、ソウルノートsa4.0です。偶々、別のアンプの貸し出し試聴の機会と重なったため畳の上にありますが、冒頭から終盤近くまではsa4.0を使いました。sa4.0自体はステレオアンプですが、2台をBTL接続してモノラルアンプとして使われています。チャンンル間のセパレーション向上やV3を鳴らすためのパワー確保に効いていると思われます。


聴かせていただいたCD群です。この他にも多数聴かせていただきました。2Hさんのコレクションは600枚以上とか。年齢は私とダブルスコアまでは開いていませんが、それにしてもお若にのによく集められていますね。ネットは勿論、オフ会やショップでの交流を通じて情報を集め、購入されたそうです。それでも8割ほどは初めて聴く音源で、私にとっては新鮮なプログラムでした。ちなみに嘗てドラムを叩かれていた2Hさん、オープニングは和太鼓でした。


途中でビジュアルの方も楽しませていただきました。ブルーレイプレイヤーの光出力をK-01に入力しているため、オーディオ再生と同じレベル感で音を聴けます(映像によってはハイレゾ相当もあります)。ハンクジョーンズのライブ映像@ブルーノート東京、小田和正と若手アーティストによるクリスマスライブに引きこまれてしまいました。映画のサラウンド音声を2Chで聴かせて?いただきましたが、映画が楽しくなるような臨場感でした。


交差法は部屋の長辺方向に広く配置できるので、狭い部屋でも広い音場を楽しめます。特にV3は背丈もあるのでSPとリスナーの距離という点でも利点があるように思いました。部屋を音で満たす方向は、私も好むところです。村上ポンタ秀一の30th記念アルバムを聴いて、志向の共通性を感じました。目(耳)を引いたのが低音の質です。冒頭の和太鼓で感じたのは密閉型の小気味よさですが、それに加えて量感も出ていました。挨拶代わりの和太鼓だけでなく、以後のプログラムでも低音への拘りを感じました。V3もハイエンドSPに対する先入観とは逆に、ほんのり温かみを感じる音で、こちらも好印象でした。

2Hさんはお若いながら、ご自身の耳を物差しにシステムを構築されている点が素晴らしいですね。お父様がやはりオーディオをやられていて、小さい頃から密閉型SPの音を聴かれてきたそうです。その2Hさんが密閉型を好まれているとは、食育ならぬ音育の恩恵ですね。ドラムの経験を活かした低音の追求、オーディオファンとの交流を通じたディスク収集、然りです。俄かにオーディオにのめり込んだ身としては、物差しの大切さを考えさせられました。

サウンド交流中に、かわいらいしいお子さんが度々入ってこられましたが、もう耳の教育は始まっているのかも知れませんね(笑)。2Hさんとは近々、拙宅でのサウンド交流が予定されています。セッティングの違い含めて楽しみましょう。気になる音源など、お持ちください。

※連休中はイベント続きで、随分昔に感じられる2Hさん訪問記、やっとアップできました。
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