博多山笠が終わると福岡は夏、よく言ったもんで梅雨があけ一気に猛暑、24節気でもまさに「大暑」。夜が寝苦しく、身体が暑さに適応しきっていない。こんな中、都知事選候補者は大変だね。組織に頼らず、最初に出馬表明した小池女史にやってもらったらいい。出てもらいませんかと言われてやるような増田候補、80近いがん手術数回経験の鳥越さん、体力、気力、知力がリーダーの条件です。健康不安のある候補はだめですね。
そんな中、週刊現代で今週の遺言と題して45年ほどエッセイを書き続けた大橋巨泉さんがとうとう亡くなられた。癌とのながい、ながい戦い。最後の3か月は肺がんとの戦いだったようだが達観しておられたのか痛い。苦しいとはほとんどもらされなかったとは奥様の話。死因の筆頭にある癌を宣告されればそれと戦うか、死を選ぶしかどちらかしかない。最近の週刊現代ではその症状をつぶさに書いておられた。
(空蝉の踏ん張っていて壊れけり・・・前田普羅)
大橋巨泉さんといえば「11PM」。1945年に敗戦、焼け野原となった日本がアメリカの占領下、食わんがため、アメリカのような豊かな生活を実現すべく、経済一辺倒で日本人は邁進、高度経済成長をはたし、新幹線が開通、64年、私が大学に入った時、東京オリンピックが開催、その2年後66年、私が大学3年の頃、あの独特のテーマ音楽とともにバニーガールがでてくる「11PM」が始まり硬軟あわせた内容で大橋巨泉が松岡キッコととみ司会を担当、番組を取り仕切った。楽しみに見ていたことを思い出す。
その2年後の68年、ついに日本はGNP世界2位の経済大国になった。まさに敗戦無一文から一転、奇跡の成長を遂げた。それから20年近く高度成長をつづけ86年にはバブル景気で三菱地所がアメリカブロードウエイの一等地を買いあさった。この間まさに大橋巨泉はTV界を牛耳ってきた。89年バブルが崩壊、90年にセミリタイア宣言をして日本を見限り、カナダ、オーストラリアなどを拠点にマイウエイを好きなように生きてきた。うらやましい生きざまである。
(やがて死ぬけしきは見えず蝉の声・・・芭蕉)
わが家の庭にいた生物、昆虫。それぞれに、それぞれの宿命のもと生きている
人間世界も同様。英国民がEU離脱を選び、アメリカ国民が共和党大統領候補にトランプを指名した。日本は半分くらいの国民がとりあえずアベ政権を存続させる道を選んだ。どんなことがあっても消費税はあげますと言っておきながらあっさり判断はかわりましたとケロッとしており、国民も追及しない。中国も国際司法に否定されながらもなお南シナ海領有を主張する。ソ連は国をあげてドーピングをしリオオリンピックに陸上選手は出場できない。そのブラジルすら問題だらけ。応援、観光に行く日本人のもろもろ事故事件が多発するのではないか。いやはや世界はまさに混とん・・・
大暑の季節。孫たちとそうめんを楽しむ。暑い時にはこれがいいね。今のところ我が家には深刻な問題は発生はしていない。が生老病死は人間の必然。時間が長いか短いかそれだけの話。
やがて死ぬけしきは見えず蝉の声・・・芭蕉