夕刻、和室から庭先をながめると西陽にハナミズキの最後の一葉が照らされているのが見えた。オーヘンリーの短編小説「最後の一葉」を想起し、作品にならないかなとインスピレーション。早速、カメラを持ち出して撮影。どう撮るか?
カメラはペンタックスのK3とパナソニックのコンデジ、FZ200。葉っぱの手前の小枝が邪魔だが仕方ない。部屋から狙う。
全体の構図はこんな具合になっている。来春にむけ芽がいっぱい出てきている。バックは道路沿いの法面。西日が照射している。
絞りをマイナス1くらい補正してアンダー気味に撮る。
葉っぱにズーミングして立て構図で撮る。バックの西陽を強調したのが1枚目の写真。
O・ヘンリーの小説の「最後の一葉」の概要は以下の通り。
・・・芸術家が集まる古びたアパートに暮らす画家のジョンジーと同じく画家のスー。貧しいながら暖かい生活を送っていた中、ある日ジョンジーは重い肺炎を患ってしまう。スーは、医者から「このままでは彼女が助かる可能性は十のうち一」と告げられる。心身ともに疲れ切り、人生に半ば投げやりになっていたジョンジーは、窓の外に見える壁を這う、枯れかけた葉を数え、「あの葉がすべて落ちたら、自分も死ぬ」とスーに言いだす。
階下に住む老画家のベアマンは、いつか傑作を描いてみせると豪語しつつも、酒を飲んでは他人を嘲笑う日々を過ごしていた。ジョンジーが「葉が落ちたら死ぬ」と思い込んでいることを伝え聞いたベアマンは「馬鹿げてる」と罵った。その夜、一晩中激しい風雨が吹き荒れ、朝には蔦の葉は最後の一枚になっていた。その次の夜にも激しい風雨が吹きつけるが、しかし翌朝になっても最後の一枚となった葉が壁にとどまっているのを見て、ジョンジーは自分の思いを改め、生きる気力を取り戻す。
最後に残った葉はベアマンが嵐の中、煉瓦の壁に絵筆で精緻に描いたものだった。ジョンジーは奇跡的に全快を果たすが、冷たい風雨に打たれつつ夜を徹して壁に葉を描いたベアマンは、その2日後に肺炎で亡くなる。真相を悟ったスーは物語の締めくくりで、あの最後の一葉こそ、ベアマンがいつか描いてみせると言い続けていた傑作であったのだと評する。・・・・
この小説のように我が家のハナミズキの最後の一葉はまだ落ちていない。
時は師走、大雪。日本全土に寒波が押し寄せてる。24節気では「そらさむくふゆとなる」・・天地の陽気が塞がり真冬が訪れる頃。重たい灰色の雲に覆われた空は雪曇りという・・とある。ふろふき大根、ぶり、ダイサギ、雪吊りなどがキーワードの頃。明日に希望なきところには生きる意欲は湧いてこない。
大谷翔平のメジャー挑戦はロサンゼルス・エンジェルスに決まった。身長193cm、体重97Kg、恵まれた体に測り知れない能力、23歳の若さで世界の晴れ舞台に立つ。幸せな男だ。一般市民は彼に夢を託しながら、かろうじて自らの生きる元気をもらう。まあネバーギブアップだね!!!