風・感じるままに

身の回りの出来事と生いたちを綴っています。

スナックのエアコン

2010-08-02 | 趣味
社交ダンススクールの5周年記念パーティー、にわか出場のオレだったが、大きな失敗もなく何とか無事に終わった。
当日、先生はそれぞれ生徒らと5~6回出場され、最後にN先生とK先生の踊りを披露された。あの踊りにオレは感動して、ぐーと来るものがあった。もちろん、“オレもいつかはあれくらいの踊りを”と厚かましく思った。

二人の先生は、人集めから、出場者のレッスン、自分らのレッスン、当日のリハーサルまで、パーティー準備にそれこそ夜も寝る時間がないくらいのこの1か月間、いやそれ以上だったのでは。

パーティーは昼の食事を挟んで、4時間くらいで終わった。その後、夕方からスタジオの近くのスナックを借切って打ち上げの2次会となった。クタクタのはずなのに少し遅れて先生も来た。

我々はまだ2次会の元気は残っているが、先生には今日はゆっくり休ませてあげたいと思っていたのはオレだけではないのでは。
ところが、先生、特に女性のK先生はここでも大フィーバー。

“うちはまだまだ元気はあるで!”と座っていることがないくらい歌って踊って。オレも好きだから、2曲ほど踊りながら先生とのデュエット。
みんなのあまりのヒートぶりにスナックの天井のエアコンもヒートしたのかぜんぜん効かない。そのうちに水がポタリポタリ。朝家を出てから13時間、そろそろお開きに。

サークルのまとめ役のYさんと少し歩いて最寄り駅から電車に乗った。
Yさんが、「あのエアコンは老朽化やね。スナックも経営がたいへんなんやね」といった。つづいて、「経営が厳しいのはスナックだけではないのよ、ダンススクールもおんなじなのよ」と。オレは「そうなんや…」といったきり、後の言葉が出なかった。

さっきまではしゃいでいた二人は真顔になり、互いにじっと前を見ていた。