熊澤良尊の将棋駒三昧

生涯2冊目の本「駒と歩む」。ペンクラブ大賞受賞。送料込み5000円。
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作品 文章 写真 販売品

鏡開き

2009-01-11 09:41:37 | 文章
1月11日(日)、寒風強し、ほぼ快晴の空色。

昨日の30年前の記述に、何人かのお名前が登場しました。
その中で、多分、余りご存じない方のために、中村さんと渡辺さんについて補足しておきます。

中村新太郎さんの駒づくり歴は、小生より幾分早かったかも知れません。
数少ない先駆者の一人ですが、東京での講習会に参加されました。
出品作品は「巻菱湖」の盛り上げ。中々の出来ばえでした。
温厚な方で、歳は当時、小生の35歳より、ふた廻り以上、当時60歳を少し過ぎておられたように思います。
お住まいは八王子方面。
10年くらい年賀状のやり取りはしましたが、その後の消息は分かりません。
今は90歳を幾分過ぎておられると思います。

渡辺汀さんは、当時、鉄鋼関係の商社にお勤めでした。
東京での講習会に参加されて、駒づくりを始められたと記憶しています。
歳は50歳ほど。おしゃれで黒い皮ジャン。もう直ぐ、お嬢さんがお嫁に行くと言うことでした。
この方も熱心で、会報に何度か投稿されたり、刃物や材料を自作されたり、展示会では、自ら実演役をかって出られて、お願いしました。
出品作品は「錦旗」の彫り駒と「巻菱湖」の盛り上げなど3点。
作品展での打ち上げで、渡辺さんは「プロ」になるとの思いを熱く語っておられました。
「気持ちは分かるが、なまじっかな技術、並みのプロでは食えない世界ですよ」と、思いとどまるように何度も申し上げたのですが、熱い心が冷めることはありませんでした。
間もなく将棋雑誌「県南あおもり」で、渡辺さんがプロになったという記事を見ました。
それから30年が経ちます。お元気でしょうか。


今日は鏡開き、熱い「ぜんざい」が欲しくなりました。
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