熊澤良尊の将棋駒三昧

生涯2冊目の本「駒と歩む」。ペンクラブ大賞受賞。送料込み5000円。
残部僅少、注文受付中。

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作品 文章 写真 販売品

成人の日

2009-01-12 18:17:13 | 文章
1月12日(月)、天気は雨・雪・晴・曇と変化するも、寒さだけは変化なし。

世の中「成人の日」。当方は全く関係なく仕事でした。
朝一番に「無双」の漆をチェック。まだ十分に乾固していないものもありましたが、先ずは良好。もう少し湿度を加えて明日、写真撮影しようと思います。

本日は「巻菱湖」の盛り上げ。裏側の文字と歩兵・玉将・王将の盛り上げは、去年秋に終えていたものです。
本日は残っていた飛車・角行・金将・銀将・桂馬の16枚を今日一日で終了しました。

会報8号の解説です。
発行日は昭和53年3月1日。トップ記事は、愛媛県の川内史郎さん。
愛媛県のアマの強豪で、「史狼」の銘で駒づくりをしている川内さんが、松山市の三越百貨店・将棋まつりに自作駒が出品された模様をレポートしています。
会場では、この地に残る坂田三吉王将ゆかりの盤駒や、奥野作・龍山作・信華作の駒に並んで、川内さんの駒が「愛媛県内のアマチュアで初めて駒を作った人」のコメント付で陳列されたそうです。
なお、これまで作った5組は全て「無双」とのことです。

愛媛県は内藤九段のお師匠の藤内金吾八段の出身地。将棋は昔から盛んなところで、藤内さんのお師匠が坂田さんですから、坂田王将ゆかりの品も多いのです。
この頃、小生はある人の紹介で、松山市郊外に住まわれていた藤内さんのお兄さんの所で、幾つかの駒を拝見させていただきました。
藤内八段はすでに亡くなっていましたが、お兄さんは健在でした。

その足で宇和島の伊達博物館にも立ち寄って、所蔵されている江戸時代末期の盤駒も拝見し、「」でレポートしました。


会報に戻って、
香川県の丹生年光さんが、ツゲ以外のさまざまの木で駒を作っている作業の様子を発表されています。
さまざまの木で駒を作っている人で、最近では愛知県の神田和徳さんが有名になりましたが、古くは新潟県の阿部真千雄さんもいます。

4ページには、島根県の井川征夫さんが関の5本松で有名な美保関に近い海辺の町から、「今は駒づくり一筋」というエッセイを載せています。
警察官だった井川さんからは毎年夏になると、近くで獲ったアワビや海産物を頂いたり「熊澤さん、当地に来て一緒に潜りましょう」と、誘っていただいていたのですが、出不精の小生は何年も失礼しておりました。

ある年の秋、島根県の足立美術館に車で出かけることになり、そのとき急に思い立って井川さんの家へも立ち寄りました。
ところが、なんと言うことでしょうか。井川さんはその2ヶ月ほど前に海の事故で亡くなっていたのです。そんな悲しい思い出からおよそ17~8年が経ちます。

再び会報に戻って、「編集後記」には、近々、水無瀬神宮を訪ねる旨のことと、この年、世間では企業倒産や人員整理が多かったようで、親しい友人が失業したことが書いてあります。
当時のことは、ほとんど忘れかけておりましたが、会報を読み返すと、少しはよみがえります。



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修学旅行で

2009-01-12 07:47:27 | 文章
3日前のことです。
玄関のチャイムが「ピンポーン」となりました。
宅急便かな?と出てみると、知らない人でした。

用件を尋ねると、「妻の勤め先の同僚の甥っ子が中学2年生で、3月に修学旅行で京都に来る。その甥っ子が、自由時間を利用して、小生の工房を訪ねたいとのことで、今日はそのことを頼みに来ました」と言うことです。

「玄関先では何ですから」と、中に案内してお茶(コーヒーです)を飲みながらお話を聞きました。
その人は、電話では気持ちが伝わらないので、大阪からわざわざ往復3時間を掛けてきたそうです。ご丁寧さにさしもの小生も脱帽でした。
何でも、その中学生君は、日本の伝統工芸に興味があるとのことで、将棋の駒もその一つなんだそうです。
その中学2年生君がどんな子かは、それだけでは良く分からないですが、「どうぞ」と返事し、小生の工房でどんなことが見たいか知りたいか、一度本人から電話をして欲しいと伝えておきました。

ソレニシテモ、修学旅行で工房に来たいという中学2年生。電話か手紙で頼めば済みそうなことを、そして、他人の子供のことのもかかわらず、わざわざ訪ね来られたその人のこと。何だか、嬉しいことです。

どこで、小生のことを知ったんでしょうか。
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駒の写真集

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