詩と短歌集/photo poem 雪割一華(ゆきわりいちげ)

写真短歌・写真俳句・写真詩・随筆散文・陶芸の話など自由気ままに書いています。  

しゃぼんだま

2012-06-25 | 


<しゃぼんだま>

幼いころに見たしゃぼんだまは
麦のストローで生まれていた
虹色に輝いて音もなく消えてゆく
あのしゃぼんだまは
どこへ行ったのだろう

子供のころに見たしゃぼんだまは
麦のストローで生まれていた
ほろほろと青い空へ消えてゆく
あのしゃぼんだまは
どこへ行ったのだろう

公園の広場で見たしゃぼんだまは
青と白のしましまのストローで
生れていた
虹色の記憶とともに消えてゆく
あのしゃぼんだまは
どこへ行ったのだろう

虹色のしゃぼんだまは
魔法のように生まれて
すぐ消えてゆくものと思っていたし
しゃぼんだまの短い命を
自分の記憶の糸と
よりあわせてみて
そんなものだったと
結んではひとつづつ消えてゆく
しゃぼんだまを目で追っている
コメント (2)
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