五十の手習い足払い

五十歳を過ぎて始めたブログももう何年目?
山梨に住む新しモノ好きのオヤジが自分の趣味や日々の暮らしをつづります。

「森林保全等を目的とした新税」だって!

2011年04月26日 | 日々のつれづれに
朝刊に山梨県森林環境部というところから出された「山梨県からのお知らせ」というパンフレットが入っていました。

山梨県では、学識経験者や専門家で構成する「環境と森づくりを考える税制懇話会」からの報告を踏まえ、「森林保全等を目的とした新税」の平成24年度導入に向け、検討を進めています。
そこで、県民(法人)の皆様に森林保全の必要性や県内の森林の状況をご理解していただくとともに、森林に期待する役割や、今後の森林整備の在り方等についてご意見を募集いたしますのでご協力をお願いします。

ということで、いくつかのアンケートとともに、同懇話会の報告内容が書かれていました。すなわち、
多様な公益的機能を有する森林を県民全体で守り育て、次の世代に引き継ぐとともに、低炭素社会の実現に向け、総合的な取り組みを一層推進していくためには、安定的な財源の確保に向けて新たな税制度を導入することが適当である」との報告を受けました。

ということで、県内に住んでいる(あるいは家屋敷を持っている)個人と、県内に事務所・事業所・寮宿泊所などを所有している法人に対して新たな税金を課そうというものです。個人の場合の納税額は500円~1,000円だとか。

山梨県全体での林業にかかわる予算がどの程度のものになるのかはわかりませんが、以下のことは言えるでしょう。

森林の保護と整備の重要性はよくわかりますが、目的税の導入には反対です。
いずれ既得権化して無駄なもの、言い換えれば不要不急なものに費やすようになることは目に見えています。

また、税額(年額)の根拠が書かれていません。
これまでどれだけの費用をどのような目的のために年間かけていて、それだけでは足りないから追加の費用が必要、という根拠をまず示すべきでしょう。
A4カラー4ページの高価なパンフレットを作りながら、そんな基本的なことも掲載されていないようでは「税収とその使い道や成果を県民にわかりやすく公開」などと言われても到底信じられません。
パンフレットを見る限りでは、民有林に公費を投入することを目的としているように見えますが、なぜ民有林が荒れているのかの検討はしているのでしょうか?
書かれている「検討している対策」はどれもこれも過去に言い古された当たり前のことばかり。新たな税導入であらためてやるべきことではないと思います。
これまでの施策とレビュー結果を明らかにせずに、カネを投入しさえすればよいという懇話会の答申(報告)には正直失望を覚えました。
コメント
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