- 原発全廃なら「もんじゅ」廃炉…文科省示す[読売新聞]
今後の原子力政策を検討する内閣府原子力委員会の新大綱策定会議が23日開かれ、日本原子力研究開発機構の高速増殖炉「もんじゅ」の研究開発の進め方について、文部科学省が中止(廃炉)を含めた四つの考え方を示した。
原子力発電所の廃棄物を燃料など(MOX燃料といいます)として、それを新たな核燃料に変換する高速増殖炉。
元の燃料よりも多くの燃料を生み出せることから、当初は“究極の原発”と言われたものでしたが、1995年12月に起こったナトリウム漏洩火災事故、2010年8月の原子炉内中継装置落下事故により現在まで安定稼動させることはできず、「ほとんど止まった状態」で現在に至っています。
一説によると、止まっていても一日の維持費は5,500万円かかるのだとか(一年間に換算してみると空オソロシイ金額になります)。
炉心を冷却させるための金属ナトリウムを完全にコントロールするのが難しく結局「理論倒れ」になってしまっっているようです。金属ナトリウムは水(あるいは水蒸気)と激しく反応して爆発することもありますので、所詮“相容れない仲”のような気がします。
こういう「もんじゅ」ですが、原発を全廃させるまで動かし続ける(動かそうとする)という選択肢はどういうことなのでしょうか。一つの原発を再開するかどうかで議論しているような状況でははっきりいって「止めない」と言っているに等しい考え。
再処理や直接処理の方法があるのですから、何も増殖炉を使ってアブナイ橋を渡る必要はないと思います。原発再開の議論は横に置いておいて、「もんじゅ」は廃止の方向で進めていってほしいなと思います。